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韓国への半導体材料輸出管理の行方

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マスコミのミスリードが一段落して見えてきた本質

マスコミが徴用工問題に絡めて日本から韓国への半導体材料の輸出管理に関するミスリード報道が一段落して、本質が見えてきた。

どうもこの、半導体材料の輸出管理に関しては、韓国事案に対してはあまりフットワークが軽かったとは言えない日本政府が7/4の期限以前に輸出に待ったをかけるなど、動きが速かった。

当サイトのコメント欄でも指摘していただいたが、この輸出管理の引き金を引いたのはどうやら米中貿易戦争の様だ。

どういうことかというと、韓国に輸出された今回の半導体材料を三物質を含む戦略物資がサムスンなどの企業を経て、中国のファーウェイなどの規制対象企業に横流しされており、それが米国の国防権限法(2019)とECRA(米国輸出管理改革法)による世界的な輸出管理強化に抵触したというのが事の本質だったようだ。

NHKを含めた国内マスコミは「徴用工をめぐる感情のもつれ」などと散々書き立ててきたが、自民党の世耕経産相大臣が輸出の規制ではなく、管理と厳しく指摘したため、各社とも一斉に報道の方向を変更したようだ。

特にNHKはかなり報道姿勢が変わったようだ。

ソース

韓国への輸出管理強化 高まる中国依存、技術移転の結果か

韓国「ホワイト国」除外に米中の代理戦争あり

日韓経済戦争が勃発? 憲法9条では対処できない「次世代の戦い」

 

つまり、米国が輸出規制をした品目や技術が米国原産技術を含まない日本のものであっても輸出を規制してほしいとしているわけだ。ある意味、今回の韓国への輸出管理強化は、米国が新たに始めようとしている新輸出管理と連動したものであり、中国への依存度を高めるとともに技術移転を積極的に進める韓国に対する危機管理の強化ともいえるのである。いくら日米が輸出管理を厳格化しても、韓国を通じてそれが流出してしまえば意味がないのである。

アメリカを通じて強力に依頼がかけられたものなので、いかに韓国に甘い日本と言えども無視することはできなかったということだろう。

当サイトでもいろいろな意見が寄せられたが、韓国はサプライチェーンに組み込まれており、DRAMに相当のシェアを取っており、さらにQualcomとも関係が深く、最近ではnVidiaやintelがサムスンの最先端プロセスを使うのではないかと言われていた。

私も、影響が大きすぎるので、サムスンやSKハイニックスがサプライチェーンから外されることはないのではないかと思ったが、どうもそういうことではないようだ。

現在、米中貿易戦争の激化を受けて、世界中の企業が国際的な供給網(グローバルサプライチェーン)の再構築を始めている。韓国がホワイト国から外れた場合、このサプライチェーンから外れることは必須であり、いったん外れると、韓国は数十年という時を失うことになるだろう。米国を選ぶのか、中国を選ぶのか。選ばなかったものの末路といってもよいのかもしれない。

米中貿易戦争の激化を受けて、サプライチェーンの構成企業は脱中国を進めており、大きな影響が出ている。

アメリカにつくか、中国につくか態度をはっきりさせてこなかった韓国政府と韓国の企業は今後、アメリカの国家の安全と自由貿易の敵としてサプライチェーンから外される運命にあるようだ。

韓国をホワイト国から除外する閣議決定は2019年8月2日とされており、すでに最終調整に入っているので、現時点でほぼ閣議決定されると思われる。

今後、ファーウェイなどの中国勢に加えて、サムスン、SKハイニックスなどの韓国勢も中国の一派として厳しい輸出規制の対象になると思われる。

引用した記事を書いている渡辺哲也氏は貿易関連のエキスパートであり、その道ではかなり有名な方なのでこの見解は間違いないと言ってもよいだろう。

渡辺哲也氏はYoutubeで動画を多数あげられており、また、著名人のチャンネルにも出演しているので、マスコミのフェイク情報に左右されない正しい情報を得たければ、動画をチェックされることをお勧めしておく。

 

ホワイト国から外されたらどうなるのか?

では、ホワイト国から外されたらどうなるのか?

まずすでに報道されている通り、輸出規制の対象となる物質が3つから1100に拡大する。

こちらは自動車の製造に必要な材料なども含まれ、韓国がこれらの物資のトレーサビリティを担保できない限り、すべての産業に渡ってほぼ絶望的なダメージを受けるものと思われる。

 

本丸は信用状の発行規制

実は韓国の銀行はすでにドルの送金を中止させられている

韓経:ニューヨークの韓国系銀行「送金中断」…連絡事務所に転落も

また、韓国の銀行は信用が無いので、サプライチェーンに参加しているような巨大企業の取引を仲介することが出来ない。

そのため、日本の銀行が代わりにこの業務を行っているわけだが、これがホワイト国を外されると以下のような規制を受ける

JETRO - 仲介貿易(三国間貿易)における留意点

輸出管理徹底国(ホワイト国)以外の仲介貿易について、キャッチオール規制の客観要件およびインフォーム要件に該当する場合は、経済産業大臣の許可が必要となりました(外為令第17条第2項)。

つまり、韓国の対応にカンカンに激怒している経産省の許可が必要になるわけだ。

どうなるのかははっきり断言できないが、経産省が簡単にこの許可をするとも思えず、そうなればサムスンやSKハイニックスであっても国際取引が出来なくなる。

この輸出管理そのものが韓国の考えているほど甘いものではないということである。

韓国の生殺与奪権はすでに日本が握っていると言ってもよいだろう。

今後どうなるのか?

ここからは個人の予想になりますので、そのつもりで読んでください。

外れても責任は取れないのであしからず。(笑

韓国が突然心を入れ替えて、アメリカのいうことに絶対服従しない限り、輸出の規制はますます厳しくなり、信用状も発行できなくなるものと思われます。

現時点ではメモリ価格は一度上がった後落ち着いていますが、これはおそらく、サムスンやSKハイニックスが顧客に「影響が出ない」と説明したからと思われます。

しかし、これらの企業と現在のムン政権は意思の疎通が十分にできているとは言えず、サムスンやSKハイニックスが望まない方向に日韓関係が転がるのはほぼ確定していると言ってよいでしょう。

よって、これから、これらの米中貿易戦争の余波と消費税増税前の駆け込み需要と年末のクリスマス需要を控えて、値下がりする要素がありませんので、メモリは今のうちから調達しておけというのが私の見解となります。

 

RTX3000シリーズはどうなる?

サムスンの7nmEUVを使う予定だったnVidiaのRTX3000シリーズですが、これは厳しいのではないかと思います。

予定を変更せざるを得ないでしょう。

TSMCの7nmEUVとは互換性が無く、また、生産余力もないとのことですので、発売を延期するしか無いのでは?と思います。

中国に対する態度を見てもわかり通り、アメリカは中途半端な妥協は絶対にしません。

 

 

これから韓国がアメリカのいうことを聞く可能性はあるのか?

これは無いです。

韓国の中国に対する貿易額の割合は輸出25%、輸入21%とアメリカの2倍程度の依存があり、中国と取引できなくなれば、経済が崩壊するためです。

ソース:OEC - 韓国

アメリカがなんと言っても中国とこれだけの取引を抱えていると中国のいうことを重視せざるを得ず、アメリカのいうことをスンナリ聞くというわけにはいかないということです。

輸出の1/4の占める貿易相手国に突然取引を中止させられたらどうなるかということです。

企業の売り上げが1/4下がったらどうなるか考えてみればわかるでしょう。

つまり中国についてもアメリカについても、韓国が経済的な危機に陥ることは決まっていると言っても良いです。

 

情報が錯綜したのは・・・・

これだけ情報が錯そうしたり二転三転したのは、やはりマスコミが意図的に情報をミスリードさせたというのが大きいでしょう。

日本は正しい情報を得るのが非常に難しい国だと思います。

個人のブログやYoutuber、政府関係者のツイッターなどが真実を発信してもマスコミにはマスコミ同士のつながりがありますので、日本の記事をもとに海外の記事も書かれるというところがあります。

そこでマスコミが一斉に「徴用工に対する制裁」と書けば海外でもそのように解釈されてしまいます。

今回もこれらの輸出管理の本質が米中貿易戦争の一環だったり、戦略物資の横流しにあるということが広まらなかったのはマスコミが正しい報道をしなかったからというのはあると思います。

こうした事実がきちんと報道されていれば、「韓国は絶望的」というのは誰の目にも明らかだったと思います。

※ただし、韓国が輸出の管理を受けた物資のトレーサビリティをきちんと担保すれば問題は無いのです。しかし、中国のみならず、北朝鮮やイランにも横流ししているので、それは出来ないのでしょう。

いい加減にこういった意図的なミスリードに対しては厳しい制裁が必要なのではないかと思います。

 

追記:

韓経:サムスンが「日本の規制」に足を取られてすぐに…3000人採用し大規模投資に乗り出したTSMC

TSMCがサムスンが日本とトラブルを起こしているのを機に、大規模な投資と大量の人員採用に乗り出しました。

28日の関連業界によると、TSMCは26日に新入社員・経歴社員3000人以上を募集する内容の採用計画案を公開した。募集分野は半導体装備エンジニア、研究開発人材、生産ライン管理者、プロセスエンジニアなどすべての職群にわたる。

TSMCが3000人以上の新規採用に出たのは1987年の会社創業以来初めてだという。TSMCは「事業成長と技術発展を後押しするために大規模新規採用を決めた」と発表した。

これがグローバル競争の現実という奴ですね。

サムスンから顧客を奪うためにガンガン投資してきます。

TSMCも生き馬の目を抜く競争社会と巨大なリスクを抱え、山師の世界と言われる半導体製造の世界で覇権を取っている会社ですので抜け目ないです。

こんな風にどこかが脱落すれば別の会社がガンガンシェアを取っていくという世界です。

日本は東芝メモリが身売りして半導体製造はルネサスくらいしかなくなってしまいました。

アメリカもメモリは国産企業を抱えている状態ですので、ぜひともメモリだけは何とか国産が復活してほしいところです。

中国に対する制裁の徹底ぶりを見ると、韓国半導体の解体は規定路線になったと言ってよいですので、今後、また大規模投資を行う会社が出てきてもおかしくはないでしょう。

 

7/31追記

真実を報道しない報道機関に価値はあるのか?

 

米国務長官、日韓関係の修復支援へ外相会談で対立解消促す方針

日本語版の記事ではあたかもアメリカが韓国と日本の貿易の仲裁をしているように書いてあるが・・・・

では原文を見てみよう。

U.S. urges Japan, South Korea to look at 'standstill agreement' for trade feud

米国は、貿易詐欺のための「停止合意」を検討するよう日本、韓国に要請する

[ワシントン16日ロイター]米国は、韓国と日本に対し、交渉のための時間を買うための深刻な外交紛争について「停止協定」に署名することを検討するよう求めた。

1910年から1945年にかけて朝鮮半島を占領した朝鮮半島の朝鮮半島での労働補償をめぐる混乱により、2カ国の関係が悪化したため、日本は韓国へのハイテク材料の輸出を抑制した。

ドナルド・トランプ大統領は今月初め、アジアにおける最大の2つの米国同盟国間の緊張緩和を支援したいと述べた。 ホワイトハウスの国家安全保障顧問のジョン・ボルトンは先週、議論のために両国を訪れた。

ワシントンは、木曜日のバンコクでの地域会議でマイク・ポンピオ国務長官が日本と韓国の外相と会談することを期待されていたことに注目して、その同盟国間の紛争に役立つことを試みている。

匿名性の条件について話をした関係者によると、日本は金曜日には最低限の貿易制限を享受する国の「ホワイトリスト」から韓国を削除することを決定することができた。

停止提案は、両国間のいかなる相違も解決するものではないが、協議が行われることを可能にするために一定期間の間、さらなる行動を未然に防ぐだろうと当局者は述べた。

提案された合意の長さは決まっていなかった、と当局者は言いました。

米国は、特に両国が毎年の情報共有協定に同意するための8月24日の締め切り前に、この論争を注意深く見守っている。

二国間の軍事情報安全保障協定は毎年自動的に更新され、主に北朝鮮からの核とミサイルの脅威に対抗することを目的としている。

ワシントンはまた、8月15日に予定されている韓国のムンジェ大統領による演説が、第二次世界大戦の終焉を迎えているのを見守っている、と語った。

原文では明らかに安全保障問題(GSOMIA)のことを言っているにも関わらず、訳文ではあたかも貿易問題の仲裁をするような印象操作がされている。

 

8/2

韓国、ホワイト国除外決定、世耕大臣の記者会見(ノーカット版)

韓国のホワイト国除外を決定しました。

世耕経産相大臣の会見ノーカット版です。

上で言っていることが全てです。

マスコミは韓国に対する制裁だという論調でしたが、動画にもある通り、きちんと書類を出せば今まで通り輸入することが出来ます。

よって経産省、日本政府はグローバルサプライチェーンに何ら被害を与えないというスタンスです。

この書類は韓国が今まで応じなかったこともあって、過去三年間に輸入した製品を何に使ったかの明細も含みます。

韓国はこれが出来ないと言っているわけですね。

決して日本は「お前が気に入らないから輸出しない」と言ってるわけではないのです。

高純度フッ化水素酸というのは少量でも人体についたらその部分を切除しなければならないほどの劇物であり、ウランの濃縮にも使える極めて危険な物質なので当然と言えば当然だと思います。

書類を何枚か出すだけで輸入が出来るのにそれが出来ないというのであれば、疑われても仕方ないと思います。

韓国政府はやましいところが無ければ、過去三年間に輸入したフッ化水素酸を何に使ったのか、きちんと明細を出すべき、むしろネットを通じて公開すべきではないかと思います。

台湾やシンガポールなどほかの半導体製造国もやっていることで、きちんと書類を出せば疑いも晴れて、正常に輸入できるわけです。

コメントでも「ネット右翼」と言われましたが、真実を語ったらネット右翼になるんですかねえ。

本当に韓国のためを思うなら、韓国政府にきちんと「過去三年間の明細を出して不名誉な疑いを晴らすべきだ」と主張すべきだと思います。

やましいことが無ければできるはずです。

そういった主張をせずに単に韓国政府のいうことをうのみにして感情的な対立をあおるだけならば、それは日韓関係にとってただの害悪でしかありません。

正しい言論というのは過剰に韓国に阿って真実を捻じ曲げることではなく、悪いことは悪い、正しいことは正しいとはっきり言うことだと私は思います。

 

※ 8月14日追記

「対韓輸出規制」、電子機器メーカーの怒りの矛先は日本に向く? (1/4)

半導体関係のジャーナリストからもこういった見解が出てました。(記事の日付は7月10日付です。)

私はこうした「日本の国益にならない」という意見には反対です。

理由は上で述べた通りです。

今は世の中が大きく変わっているところで「過去にこうだったから、こうなる」という予測が役に立たない局面だと私は思います。

現時点では専門家の意見に異を唱えても説得力が無いと思いますので、ある程度の道筋が付いたらこの記事を取り上げて改めて解説をしたいと思います。

私の想定と専門家の見解、どちらがあっていて、どちらが間違っているのか答え合わせが楽しみです。

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