すべてのメジャーローンチでは、詳細について少し混乱があることがよくあります。 時には大きく、時には小さくなります。
これは、新しいRyzen 3000シリーズCPUのIPCに関しては興味深いことです。
7月7日に発売されるRyzen 3000シリーズは、15%のIPCを見込んでおり、これは素晴らしいことですが、AMDが一般に公開したものと、MSIや他のボードパートナーに公開したものとの間にはちょっとの差があります。
Ryzen 3000 CPU がAMDが15%、MSIが13%のIPCジャンプであると主張- 私たちの疑問、それは重要なのか?
MSIに提示されたスライドは13%のIPC改善を示しました、それはまだまともな上昇であり、不平を言うことは何もありません。
しかし、それは食い違いというほどのものでしたか?
リークが発生した場合、13%のIPCの上昇が予想され、その後15%のスライドが公開されたときに予想が打ち消されるかもしれませんが、リークが発生した状況は予定されていましたか?
MSIに示されている13%のスライドは、最終的なパフォーマンスチューニングの前のはるかに早いリビジョンであり、混乱すべきことは何もありません。
どちらにしても、舞台裏で表示されているものと舞台上で表示されているものとの間に矛盾がある場合、それは常に興味深いものです。
13〜15%の範囲で期待を和らげることは非常に現実的なパフォーマンス改善の期待であり、先に述べたように、Zen +よりも堅調な上昇であり、1st Gen Zenの設計よりもさらに優れています。
良いニュースは、レビューが7月に公開された後に何が起きるのかを見るために私達が長く待つ必要はないということです。
AMD Zen 2コアアーキテクチャが最大15%のIPCアップリフトを達成
AMD Ryzen 3000ラインナップは、TSMCの最先端の7nmプロセスノードで実現された新しいZen 2コアアーキテクチャに基づいています。
AMDは、AM4デスクトッププラットフォーム用のZen 2ベースのRyzen 3000シリーズプロセッサが、2019年7月7日に発売されることを再確認しました。
AMDは、第一世代のZenアーキテクチャの2倍のスループットを実現するのに役立つ、そのCPUアーキテクチャに大幅な変更を加えました。
主なポイントは、完全に再設計された実行パイプライン、浮動小数点レジスタを256ビットに倍増した主な浮動小数点の進歩です。
これにより、4 + 4コア構成を維持するCPUコンプレックス間のレイテンシを低くすることができます。
- 実行パイプラインの改善
- 倍精度浮動小数点(256ビット)およびロード/ストア(倍増帯域幅)
- CPUあたりのコア密度が2倍
- 操作あたりのエネルギーの半分
- 改善された分岐予測
- より良い命令プリフェッチ
- 再最適化された命令キャッシュ
- より大きいOpキャッシュ
- ディスパッチ/リタイア帯域幅の増加
- すべてのモードで高いスループットを維持
Zen 2では、セキュリティに関しても、ハードウェアレベルでの機能強化が強化されています。
これによりAMD CPUは強化されたSpectreバリアントに対してさらに強化され、これらの緩和策はZen 2によって全面的に採用されます。セキュリティに関しては、AMDはすでに強力なソフトウェアレベルのサポートを提供していました。
AMD CPU Roadmap (2018-2020)
Ryzenファミリー | Ryzen 1000 Series | Ryzen 2000 Series | Ryzen 3000 Series | Ryzen 4000 Series | Ryzen 5000 Series |
アーキテクチャー | Zen (1) | Zen (1) / Zen+ | Zen (2) | Zen (3) | Zen (4) |
製造プロセス | 14nm | 14nm / 12nm | 7nm | 7nm+ | 5nm/6nm? |
ハイエンドサーバー(SP3) | EPYC 'Naples' | EPYC 'Naples' | EPYC 'Rome' | EPYC 'Milan' | EPYC 'Next-Gen' |
最大サーバーCPUコア/スレッド数 | 32/64 | 32/64 | 64/128 | 不明 | 不明 |
ハイエンドデスクトップ(TR4) | Ryzen Threadripper 1000 Series | Ryzen Threadripper 2000 Series | Ryzen Threadripper 3000 Series (Castle Peak) | Ryzen Threadripper 4000 Series | Ryzen Threadripper 5000 Series |
最大ハイエンドデスクトップCPUコア/スレッド数 | 16/32 | 32/64 | 64/128? | 不明 | 不明 |
メインストリームデスクトップ(AM4) | Ryzen 1000 Series (Summit Ridge) | Ryzen 2000 Series (Pinnacle Ridge) | Ryzen 3000 Series (Matisse) | Ryzen 4000 Series (Vermeer) | Ryzen 5000 Series |
最大メインストリームデスクトップCPUコア/スレッド数 | 8/16 | 8/16 | 16/32 | 不明 | 不明 |
APU[GPU内蔵](AM4) | 無し | Ryzen 2000 Series (Raven Ridge) | Ryzen 3000 Series (Picasso) Zen+? | Ryzen 4000 Series (Renior) | Ryzen 5000 Series |
発売年 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021? |
AMDの次世代X570チップセット - PCIe第4世代をサポートする初の主流プラットフォーム、機能豊富でRyzen 3000 CPU対応
X470で見たように、Ryzen 2000シリーズプロセッサには、Precision Boost OverdriveやXFR 2.0などの新しいマザーボードでのみサポートされていた機能がいくつかありました。
AMDのZen 2ベースのRyzenメインストリームプロセッサファミリに新機能が追加されることは間違いありませんが、主なハイライトはPCIe Gen4のサポートです。
X570プラットフォームは、すべてPCIe Gen4ソリューションになるでしょう。つまり、これはおそらく、新しいPCIe規格のサポートをフィーチャーした最初のコンシューマープラットフォームになるでしょう。
ただし、AMD Ryzen 3000シリーズが前回と同じようにX570ボードとのみ互換性があることを意味するわけではありません。新しいCPUは、X470およびX370ボードとも下位互換性があります。
以下は、第3世代AMD Ryzen CPUをサポートするための、既存のマザーボード用の各マザーボードメーカーのBIOSリリースへのリンクです。
ASUS Statement on 300 & 400 Series AM4 Motherboards for Next-Gen AMD Ryzen CPUs
GIGABYTE Announces BIOS Updates For Next Gen. AMD Ryzen CPUs
MSI Next-Gen AMD CPU & APU support on MSI 300- and 400-series AM4 motherboards
Asrock New BIOS Updates To Support Future AMD Ryzen Processors For ASRock AM4 Series Motherboards
彼らは確かに新しく発売されたX570ラインナップで利用可能になるのと同じ機能セットを表示しないでしょう
しかし、マザーボードを一からアップグレードする手間をかけずに、新しいCPUを取り付けてPCを使い続けたいユーザーのための、完全に安定した機能を備えています。
解説:
MSiの社内資料が流出して13%のIPC上昇となっていましたが、AMDは顧客に15%のIPC上昇と説明していたという話です。
私もこれ、チャンネル登録している某OC Youtuberが13%と言っていたので気になっていましたが、元記事にもある通り大した問題ではないです。
マザーボードメーカーの中の人から情報をもらっていた場合は13%なのでしょうが、私は
13%=Zen+比(Ryzen2000シリーズ)
15%=Zen比(Ryzen1000シリーズ)
と思っていました。
あのintel製品を上回る性能を持つ虎の子の新製品ですから、少しでも良い数字を出すことがジャスティスだと思いますので、マーケティング上の文法としてはAMDの資料の方が正しいのですが、マザーボードメーカーとしては多少の混乱があったということなのでしょう。
この些細な違いにこだわる人は頭が悪すぎると思います。
Ryzen1000シリーズのシングルスレッド性能を100とすると、Zen+のIPC向上率が2%程度だとして、100X102%で102
Ryzen2000シリーズからのRyzen3000シリーズのIPC向上率が13%なら102X113%で115.26で小数点以下の数字を丸めると15%アップになります。
AMDとintelでは組織的な規模が違いすぎますので、細かい説明の整合性をチェックする機構がないのでしょう。
そのため発売までに表記の統一もしくはあらかじめ意思の統一ができなかったということです。
こうしたところにもAMDという企業の限界を見ることができます。
(おそらくは)intelがかっちりしてるだけに周りは余計混乱したということなのでしょうね。
あくまでもこんなものは当社比なので、最終的な数字はどうとでもなると思います。
多少数字が離れていても、内製のベンチマークテストを作ることのできる技術者くらいいるでしょうから、昔のn-benchみたいなベンチマークテストを作ってAMD有利な結果が出せるように工夫すればそれで解決します。
ベンチマークテストにはある程度の公平さが求められますし、どんなアルゴリズムを使っているのかくらいの説明は必要ですが、どの会社も自社有利なテストをするに決まっているのですから、それでも問題はないです。
実効性能とかけ離れていればだれかが訂正しますよ(笑。
ベンチマークのアルゴリズムを伏せるのは不正だと思いますが、そうでなければぎりぎりセーフだと思います。
どの企業も少しでも自社の製品を売りたくて血の汗を流しながら努力しているのですから、それを責められる人は誰もいないと思いますし、受け手のリテラシーがしっかりして、批判が出るようであれば問題はないです。(笑
次回からは是正されるでしょう。
余談ですが、日本で売り出し中の頃のGigabyteはFSBをわずかにOCして調整して出荷していました。
FSB100MHzを101.2MHzなどに調整していたということです。
ベンチマークを取ったら「Gigabyteのマザーボードは速い」ということになり、評判になりました。
今はブランドも定まっていますし、こんなことは通用しません。
これが不正かと言われたら不正ではないですし、企業努力とはこういうものでしょう。
現在でもこれに近い企業努力をしているのはAsrockさんでしょう。
X570のMini-ITXマザーに標準ではないThunderbolt3を搭載しています。
誰もやらないことにチャレンジして結果を出すというのはただしい努力だと思います。
※ ただしきちんと安定した製品を作れる実力や努力は必要です。それが出来なかったら逆効果になります。
私もプロフィールのページに断りを入れていますが、これはそういうことです。
二番手にはなったメーカーは一番手メーカーの有利な土俵で戦わざるを得ないので、それだけ不利な条件で戦わざるを得ないです。
これはAMDにとってintelに対してもnVidiaに対しても同じです。
事実、3DMarkのUl社の社長が、日本の4gammerの記事で「DLSSは表示の品質を落としてフレームレートを稼いでいるかもしれない」とも取れる発言をしています。
※ あくまでもそうとも取れる発言で、それが事実だといっているわけではありませんので注意してください。
ここではっきりもう一度書いておきますが、世の中には完全な公平というものはありません。
ベンチマークテストは基準の一つであり、完全に公平な性能をテストするものではありません。
Ryzen 9000シリーズ
Ryzen 7000X3Dシリーズ
Ryzen 8000GシリーズAPU(GPU内蔵)
Ryzen 5000/4000シリーズ