本日の前半のComputexの基調講演で、Intelは2019年秋に次世代のCore Xハイエンドデスクトッププロセッサを発売することを明らかにしました。
基調講演で言及されたいくつかの強調された機能がありました、そしてそれはIntelが愛好家のためにHEDTユーザ経験を強化し続けているように見えます。
今秋の次世代アップグレードに向けたIntel Core Xラインナップ - より高いクロック、より高速なメモリサポート、および改良されたターボ
Intelは、次世代のCore Xプロセッサに関する詳細をあまり共有していませんでしたが、強調されている3つの重要な点がありました。
新しいIntel Core Xパーツは、2年前にComputex 2017で発表された、Core Xファミリーの3回目の反復版(第7世代HEDT CPU)です。
昨年のComputex 2018以降では、第9世代のHEDT CPUが使用されています。
私たちは3回目の反復を見ていますが、実際に見た最初の2回のラインナップとは大きく異なる可能性があります。
IntelのCore X 7000とCore X 9000シリーズのプロセッサは、どちらもSkylakeコアアーキテクチャと14nm+プロセスノードを採用しているため、非常によく似ていました。
Core X 9000シリーズは、より速いクロック速度とわずかに優れた熱/電力設計を備えていましたが、全体的に見て、それらはほとんど同じものでした。
両ファミリともLGA 2066プラットフォーム上のX299プラットフォームと互換性がありました。
現在、Intelはそれ以来、消費者向けHEDT製品として主力製品であるXeon W-3175Xを提供しており、その総額は3000ドルになります。
しかし、LGA 3647ソケット付きプラットフォームには、HEDTユーザーにとって次の理想的な選択肢となる多くの機能があります。
AMDが明らかにしたように、6chメモリのようなものや、より多くのPCIeレーンのサポートは、Zen 2コアのメジャーアップグレードも行われているAMD Ryzen Threadripperラインナップに対する理想的なソリューションです。
現在Intelは、新しいCore Xプロセッサは、より高速のメモリ、より高速のクロック速度、およびより多数のコアとそれぞれのコアが大幅に高速化された速度をサポートすることを正式に表明しています。
Intelはまた、以前の変種のようにLGA 2066ソケットではなくLGA 3647ソケットを対象とした新しいXeon-Wチップも用意している。
Xeon-W LGA 2066とCore-Xのラインナップはコアスペックの点ではかなり似ています
しかし、次期Cascade LakeベースのXeon-Wファミリーのプロセッサでは、HEDT Intel CPUのLGA 2066からLGA 3647への移行が見込まれます。
Intel HEDT ファミリー | Gulftown | Sandy Bridge-E | Ivy Bridge-E | Haswell-E | Broadwell-E |
製造プロセス | 32nm | 32nm | 22nm | 22nm | 14nm |
フラッグシップ製品 | Core i7-980X | Core i7-3960X | Core i7-4960X | Core i7-5960X | Core i7-6950X |
最大コア数/スレッド数 | 6.12 | 6.12 | 6.12 | 8/16 | 10/20 |
クロック | 3.33/3,60 GHz | 3.30/3.90 GHz | 3.60/4.00 GHz | 3.00/3.50 GHz | 3.00/3.50 GHz |
最大キャッシュ | 12 MB L3 | 15 MB L3 | 15 MB L3 | 20 MB L3 | 25 MB L3 |
最大PCI-Exレーン数(CPU側) | 32 Gen2 | 40 Gen2 | 40 Gen3 | 40 Gen3 | 40 Gen3 |
チップセット互換性 | X58 Chipset | X79 Chipset | X79 Chipset | X99 Chipset | X99 Chipset |
ソケット互換性 | LGA 1366 | LGA 2011 | LGA 2011 | LGA 2011-3 | LGA 2011-3 |
メモリ互換性 | DDR3-1066 | DDR3-1600 | DDR3-1866 | DDR4-2133 | DDR4-2400 |
最大TDP | 130W | 130W | 130W | 140W | 140W |
発売 | Q1 2010 | Q4 2011 | Q3 2013 | Q3 2014 | Q2 2016 |
発売時価格 | $999 US | $999 US | $999 US | $1059 US | $1700 US |
Intel HEDT ファミリー | Skylake-X | Skylake-X | Skylake-X | Cascade Lake-X | |
製造プロセス | 14nm+ | 14nm+ | 14nm+ | 14nm++ | |
フラッグシップ製品 | Core i9-7980XE | Core i9-9980XE | Xeon W-3175X | 未定 | |
最大コア数/スレッド数 | 18/36 | 18/36 | 28/56 | 18/36 | |
クロック | 2.60/4.20 GHz | 3.00/4.50 GHz | 3.10/4.30 GHz | 未定 | |
最大キャッシュ | 24.75 MB L3 | 24.75 MB L3 | 38.5 MB L3 | 24.75 MB L3 | |
最大PCI-Exレーン数(CPU側) | 44 Gen3 | 44 Gen3 | 44 Gen3 | 44 Gen3 | |
チップセット互換性 | X299 | X299 | C612E | X299 | |
ソケット互換性 | LGA 2066 | LGA 2066 | LGA 3647 | LGA 2066 | |
メモリ互換性 | DDR4-2666 | DDR4-2800 | DDR4-2666 | DDR4-2933 | |
最大TDP | 165W | 165W | 255W | 165W? | |
発売 | Q3 2017 | Q4 2018 | Q4 2018 | 2H 2019 | |
発売時価格 | $1999 US | $1979 US | ~$4000 US | 未定 |
これらのチップの最大コア数は28コアで、上記のように現在より2000米ドル以上かかります。
Intelは、これらのプロセッサを高価格帯のハイエンドグレードに移行させたいと考えていますが、同時にAMDのRyzen Threadripper Zen 2ベースの製品との競争力を高めようとしています。
しかし、デルから流出したインテルのロードマップでは、Cascade Lake-X(次世代Core X)が現在のSkylake-XベースのCore X CPUに似ている可能性があることが明らかになったこともわかっています。
ロードマップでは、コア数は18のままで、Intelからも同じ標準仕様のバンプが予想されると述べています。
IntelがLGA 2066で同じ18コアレイアウトのCascade Lake-Xを提供するか、実際には全ラインナップをより高価なLGA 3647プラットフォームに移行するつもりだと思っているなら、以下のコメントでお知らせください。
解説:
Threadripperとの競争力を失ったCore-Xシリーズのテコ入れを2019年秋に行うということのようです。
最初からLGA3647もしくはソケットの形状が違っていたとしても28コアフルに使える仕様にしておけばこんなことにはならなかったと思うのですが、今更何を言ってもあとの祭り、既存のユーザーに後継製品を提供する意味でもLGA2066は捨てられないでしょう。
今年までは2066と3647の2ソケット体制だったとしても次回の更新は是非サーバー向けCPUがフルに使える仕様に変更されることを祈ります。
W3175なんて日本でどのくらい売れているのかわかりませんが、せめて全部同じ仕様になっていれば、マザーボードなどは量産効果で多少は安くなったのではないかと思います。
現在はほとんど受注生産品一歩手前だと思うので、購入しようというユーザーはあまりいないのではと思います。
それでもやはり製品のイメージを維持するフラッグシップとしては必要な存在であると思います。
intelがラインナップを強化すれば、無いといわれている64コア128スレッドのThreadripper(3999WX?)の可能性も出てくるんじゃないかと思います。
個人的にはこうしたエンスープラットフォームはコア数もさることながら、PCI Expressのレーン数も重要だと思っているので、PCI Express3.0と比較すると帯域が倍になった4.0を64レーンも持っているSocket TR4が圧倒的有利なのかなと思います。
AM4のX570の仕様を見ると、X499もチップセットからのPCI Expressが4.0化されることが予想され、プラットフォーム全体の地力としてかなりの差がつくのかなと思います。
すでに複数のメーカーから製品が告知されていますが、M.2のNVMe SSDも今年後半から5000MB/sクラスの製品がハイエンドになるでしょう。
PCI Express4.0対応のNVMe SSDを3発Raid、4発Raidは実際はどうあれ、ロマンありまくりですよね。
intelのプラットフォームではそうした製品はフルの性能を引き出せないということになります。
まあ、使えないってことは無いと思いますが・・・。
これはかなり厳しい話であることは理解していただけるのでは無いかと思います。
シーケンシャルリード3500MB/sと5000MB/sでどのくらいの差になるかわかりませんが、体感上の差がなかったとしてもベンチマーク上では残酷なくらいはっきり差が出るものと思います。
特にLGA2066はシングルスレッド性能・マルチスレッド性能・ストレージ性能、この3つですでに一世代分の差がつけられることになります。
intelファンでもこれは導入に二の足を踏むくらいの差になると私は確信しています。
NaviもPCI Express4.0対応になりますのでCorssFire時にGeforceに差をつけることが可能になるかもしれません。
余談ですが、それを見越してCorssFireをプッシュしてくればAMDの商魂も大したものだと思います。
予定ではハイエンド版Naviが遅れるとのことで、これは痛いですが、PCI Ex4.0のCorssFire戦術は今しかできない面白い売り方だと思います。
特にnVidiaのSLiはRTX2080/Tiでしかできませんので、実用性皆無にしても商品のイメージを向上させる価値は大いにあると思います。
これも主にロマンですね。
E3にRX5700のCorssFireで「RTX2080Tiなんて高いだけのゴミですよ」とか自作の偏ったベンチマークソフトで俺TUEEEできるくらいの気の利いたことができれば、AMDはとっくにx86の盟主になっているのでしょう(笑
また、ここでさらに、PCI Express4.0+CrossFireでどこかのエンコーダーにテコ入れしてintel+nVidiaシステムを抜き去って次元の彼方に置いて行くような爆速エンコードができるくらいのソフト支援能力があれば少しは違うのですが、AMDなので難しいでしょう(笑
はっきり言えばこういうところの実力が違いすぎるのが痛いですね。
PCI Expressが4.0化してプラットフォームの足回りが一世代進化したにもかかわらず、そういうアピールができないのは痛いと思います。
まあまだできないと決まったわけではありませんが、おそらくできないでしょう。
それができればRaja氏が「AMDには意味のあるソフトウェアエコシステムがなかった」とかわざわざ言いませんよ。
LGA2066をお持ちのintelファンの方は今年はわざわざ大枚をはたいての機材更新は見送った方がよいでしょう。
2019年はintelはひたすら耐える年になりそうです。