当サイトの推奨SSDはご覧になっていると思いますが、CES2019で各社のSSDの新製品が発表されてきました。
日本のWestern Digitalの新製品なんかはすでに日本のamazonでも予約可能商品になっています。
Western Digital NVMe SSD WD Black SN750
容量 | 250 GB | 500 GB | 1 TB | 2 TB | |
規格 | M.2 2280 single-sided ヒートシンクオプション (250GBを除く) | ||||
接続 | PCIe 3 x4 NVMe 1.3 | ||||
コントローラー | Western Digital内製 | ||||
NAND Flash | SanDisk 64-layer 3D TLC | ||||
Sequential Read | 3100 MB/s | 3470 MB/s | 3470 MB/s | 3400 MB/s | |
Sequential Write | 1600 MB/s | 2600 MB/s | 3000 MB/s | 2900 MB/s | |
Random Read | 220k IOPS | 420k IOPS | 515k IOPS | 480k IOPS | |
Random Write | 180k IOPS | 380k IOPS | 560k IOPS | 550k IOPS | |
Power | Peak | 9.24 W | 9.24 W | 9.24 W | 9.24 W |
PS3 Idle | 70 mW | 70 mW | 100 mW | 100 mW | |
PS4 Idle | 2.5 mW | 2.5 mW | 2.5 mW | 2.5 mW | |
保証期間 | 5 years | ||||
耐久性 | 200 TB 0.4 DWPD | 300 TB 0.3 DWPD | 600 TB 0.3 DWPD | 1200 TB 0.3 DWPD | |
希望小売価格 (USドル・ヒートシンク無し) | $79.99 | $129.99 | $249.99 | $499.99 |
WD Blackの第三世代SN750は性能にフォーカスしたNVMeSSDです。
第二世代のWD Blackより性能向上を果たしながら、価格が大幅に安くなっています。
※ ただし現時点では旧モデルもかなり価格が下がっているのでSN750の方が高いです。
こちらは当然3D NAND TLCです。安価なQLCの採用は無し。
現行の第二世代との違いは上でも説明していますが、希望小売価格が大幅に安くなったことと、ファームウェアがアップデートされたことで、本体にヒートシンクがつくようになりました。
amazonで予約受付中です。
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参考:記事執筆時点のamazonでの新旧モデル価格比較
250GB | 500GB | 1TB | |
SN750 | 10,260 | 17,820 | 36,180 |
旧モデル | 8,980 | 15,129 | 31,798 |
KingstonがA2000 NVMe を準備
KingstonがA2000というNVMe SSDの新モデルを準備しているようです。
このモデルは日本ではあまり有名ではないです。
時折、SATAのSSDの低容量モデルで赤字覚悟としか思えない価格でセールしていることがありますが、Kingstonはどちらかと言えば価格重視の製品を販売するメーカーなので、性能重視のユーザーが多いNVMe SSDではあまり存在感がないです。
こちらもQLCではなく3D NAND TLCを使いながら現在のSATA SSDよりも安い価格で販売する予定のようですが、現時点での価格は残念ながらわかりません。
もともと製造コストはNVMe(というよりM.2 SSD全般)の方が安いのですが、性能にプレミアがついているため、現在SATAのSSDの容量当たり、倍程度の価格で販売されています。
A2000の前世代モデルであるA1000も残念ながらその例に漏れない価格で販売されていますので、A2000も希望小売価格はともかく実売がどうなるかわかりませんが、3D NAND TLCを使ったA2000がSATA SSDの実売価格ととそう変わらない価格で販売されればQLCなどを使った廉価版モデルに対するかなりの値下げ圧力になるのではないかと思います。
QLCのNVMe SSDの大部分はQLCセルの一部をSLCキャッシュとして扱い、空き容量が少なくなるにつれてキャッシュの容量が激減していくという欠点を抱えていますので、3D NAND TLCのモデルの価格が落ちればあとはどれだけ安くできるかで売れるかどうかがきまるわけですが、あまりに3D NAND TLCのモデルが安くなれば、QLCのモデルを駆逐してしまうのではないかと心配になってくるほど価格が下がっていますので、今後QLCのドライブがどのくらいまで安くなるかが生き残りのカギを握っていると思います。
価格重視のCrucialもQLCの実製品販売に合わせてNVMe SSDに参入してきました。
製品ライン | A2000 | A1000 |
容量 | 240 - 960 GB | 240 - 960 GB |
コントローラー | Silicon Motion Phison | Phison PS5008-E8 |
NAND Flash | Toshiba's 96-layer BiCS4 3D TLC | Toshiba's 256 Gb 64-layer BiCS3 3D TLC |
接続規格 | M.2-2280, PCIe 3.0 x4 | M.2-2280, PCIe 3.0 x2, NVMe 1.2 |
Sequential Read | 最大2000 MB/s | 最大1500 MB/s |
Sequential Write | 最大1500 MB/s | 最大1000 MB/s |
Random Read IOPS | 不明 | 最大120K IOPS |
Random Write IOPS | 不明 | 最大100K IOPS |
A2000はまだ発売されていません。
2019年のNVMeSSDの展望
2019年も低価格化、大容量化、高性能化が進んでいくと思います。
2019年は韓国がいろいろな面で旧西側諸国(主に日米)とトラブルを起こしており、そうした政治的なトラブルが経済的にも波及してSamsungの事業もかなり大きい影響を及ぼす可能性があります。
現在SamsungのSSDを使っている方は次は価格的・性能的に別の会社の製品を使うことになるかもしれません。
ソース:Anandtech - The Western Digital WD Black SN750 SSD Review: Why Fix What Isn't Broken?
CES 2019: Kingston A2000 NVMe SSD Aiming for Below SATA Pricing