ついに正式に発表されたintelの8コア16スレッドCPU、Core i9-9900Kと主な競合相手のベンチマークスコア・FPSなどの結果を海外のPrincipled Technologiesという会社が発表したので、公開したい。
簡単に環境を書いておく。
CPU:
Intel Core i9-9900K
Intel Core i7-8700K
Intel Core i7-8686K
Intel Core i9-9980XE
Intel Core i9-9900X
AMD Ryzen 7 2700X
AMD Ryzen Threadripper 2990WX
AMD Ryzen Threadripper 2950X
GPU:GTX1080Ti
※Driver Ver. 411.63
メモリ:64GB
※AMDは2933MHzで、intel2666MHzで稼働
SSD:Samsung SSD 970 PRO 512GB(NVMe SSD)
解像度:1920X1080
基本的にBIOSはデフォルト状態に戻してから必要な部分に変更をかけるという出来る限り同じ環境になるようになっている。
寧ろAMDだけメモリがDDR4-2933で稼働させているのでAMD有利とも取れる結果になっている。
私はまだるっこしいことは嫌いなので、早速結果を見ていこう。
v1.36.5.3
Global Shadow Quality: High
Model/Texture Detail: High
Effect Detail: High
Shader Detail: Very High
Multicore rendering: Enabled
Multisampling Anti-Aliasing Mode: 8xMSAA
FXAA Anti-Aliasing: Enabled
Texture Filtering Mode: Anisotropic 16X
Wait for Vertical Sync: Disabled
Motion Blur: Disabled
v12.8.0.2
Frame Rate Limit : unlimited
that Vertical Sync : unchecked
v1.51
VSync : Off.
High Graphics Quality
v1.010
High Graphics Quality
V-Sync : Off
v1.0.0.262 (362541)
Vertical Sync : unchecked
v6.00 (4402180)
FPSはFRAPSにて計測
High Quality preset
Frame Rate Limit : Unlimited
VSync : Off
v4.8.7
Overall Quality: High
全体を通してグラフに注意してほしいところはグラフの基準点が0から始まっているわけではないため、差が大きく見えるようになっているところだ。
グラフの設定の問題なのだが、0から始めるオプションが無いのでそのまま表示している。
ご了承いただきたい。
これだけの豪華なスペックにも関わらず、解像度がFullHDなのはSteamの環境調査で「FullHDが最も多かったから」だそうだ。
本来これだけの環境を揃える人というのは4K環境を所有している人が大半であり、FPSゲーマーでも144/240Hzを目指すゲーマーが大半となる。
それに見合った結果であるかどうかというのは微妙なラインで、一番結果の良くないRyzen 7 2700Xですらも、「快適にプレイするには十分」という結果が出てしまっており、やはりこのスペックで比較するならば4K環境の方が説得力が高かったのではないかと思う。
私がこの結果を分析するならば、コストを比較し、Ryzen 7 2700Xの費用対効果の高さを絶賛して記事を締めくくるだろう。
多分この調査を行った会社はゲームのことがよくわかってない会社で統計上、ベストな結論を出したのだと思う。
この結果を見て改めて強く思うことは、RTX2000シリーズと第9世代Core iシリーズの上位モデルを組み合わせるならば、4K環境か、144/240Hz環境が必須ということだ。
そこを前提として見るならば、Core i9-9900Kは4K環境でゲームをより快適にプレイするのに大きな力を発揮してくれるだろう。
特に新しく発売されたRTX2080/Tiと組み合わせてレイトレーシングのゲームを楽しみたいと思うならば、CPUも出来るだけよいものを組み合わせたほうがよい。
各テストの結果はGTX1080Tiと組み合わせたときのものであり、それ以上の能力を持つRTX2080/Tiと組み合わせするならば、出来る限り高性能のCPUと組み合わせしたほうがよいだろう。
また、1年ごとに最高の環境に入れ替えるという資金力を持っている人はそう多くはないと思うので、出来る限り長くプラットフォームを引っ張って予算を節約したいと思っているならば、Core i9-9900Kは非常に意味のある選択と言える。
AMDのみならず、LGA2066のHEDT向けプラットフォームと比較しても全体的にかなり良い結果が出ておりCore i9-9900Kはゲーム向けに特化したハイエンドCPUと言えるだろう。
最高の環境でなければ許せないという人は値段が何倍もするCore i9-9980XEよりもCore i9-9900Kを購入すべきだろう。
ここに4K環境での結果があれば、さらに説得力が高くできたと思う。
また、ほとんどのベンチマークテストで6コア12スレッドのCore i7-8700K/8086Kと比較すると僅差であり、特に無理してCore i9-9900Kに乗り換える必然性を感じない。
今第8世代のCPUを持っている方は引き続きそのまま使っても何ら問題がないだろう。
しかし、今後CPUのコア数/スレッド数の増加競争というのは加速していくことは確実で、今後発売されるゲームに関してはそれなりにコア数/スレッド数の数によってプレイの快適さが変わっていく可能性は大だ。
144/240Hz環境に関しては、もはやゲームによっては飽和してしまっているものも多い、特に人気の高いPUBGなどは
Core i9-9900K 221.8FPS
Ryzen 7 2700X 194.7FPS
となっており、確かに13%ほどの差がついているのだが、60/144/240Hzでイメージ的にも大きな意味を持つリフレッシュレートを比較すると殆ど意味のない差であると結論づけざるを得ない。
この数字を見て、倍の値段を出せるかと言ったら出せない人が大半だろう。
AMDが好きではない人でも「Core i5かCore i7でも十分かな」と結論づけてしまう可能性が大だ。
Ryzen 7 2700Xは実売がCore i9 9900Kの半値-6割程度で手に入るCPUであり、FullHD・60FPS環境で比較するならば「意味のある差が付かないので安いほうがよい」という結論を付けざるを得ない。
ゲームに関してあまり詳しくない会社なのかもしれないが、Core i9-9900KやRyzen 7 2700Xなどを求める人たちは元々平均よりもかなりゲームに対して予算をつぎ込むタイプの人たちであり、「平均的な環境で比較しても意味のある結果が出ない」ということがわかってないのが残念だ。
これだけの予算を使ってテストを行ったにもかかわらず意味のある結果を導き出せなかったのはもったいないとしか言いようがない。
また、前世代のハイエンドGPUであるGTX1080Tiを使っての結果ではあるが、おそらくミドルレンジのGTX1060あたりを使えば今回挙げたCPU同士ではほとんど意味のある差は生まれないとみなしてよい。
全体的に見てAMDは(ハイエンド環境の)ゲームには向いてないということがはっきりわかるベンチマークテストの結果であると言える。
Core Ultra 200Sシリーズ ソケットLGA1851 Intel 第14世代Coreシリーズ ソケットLGA1700 ※ 末尾にFがついているモデルはGPUがありませんのでご注意ください。