1台のPi、2台のモニター!
ラズベリー・パイは、最も小さなシングルボードコンピューター(SBC)のひとつだ。
不必要に大きなフットプリントを必要とせず、使い勝手の良いインターフェイスを作りたいと考えている多くのメーカーに選ばれています。
今日は、そのような、しかし今回は少し派手な、実にクールな制作例を紹介しよう。メーカーであり開発者でもあるRizwan Pathanは、世界最小のデュアルモニターRaspberry Pi PCを完成させた。
このプロジェクトはすべてパタンがスクラッチビルドしたもので、物事をうまく進めるにはちょっとした計画が必要だった。
PiはカスタムメイドのPCケースに収納され、モニターはこのプロジェクトのためだけにパータンが製作した筐体とスタンドを備えている。
より簡単にするために、パータンはBlenderを使ってケースをデザインした。
彼は、このプロジェクトにはRGB LEDで見栄えを良くするだけでなく、効果的な冷却も必要だと考えていた。
これまで多くのメーカーが行ってきたようにケースを3Dプリントするのではなく、パタンは一からケースを作ることを選んだ。
そのために、彼は白いサンボードシートにパネルをスケッチし、切り抜いた。
RGBファンを作るために、Pathanは普通のCPUファンを使い、RGB LEDストリップで装飾した。
動作には4GBのRaspberry Pi 4が使われているが、手元にあればRaspberry Pi 5を使うこともできる。
モニターには7インチのタッチスクリーン・パネルを2枚使い、HDMIで接続する。オーディオ・サポートには、PAM8610デジタル・アンプ・ボードと2つの15Wスピーカーを使用している。
オーディオ・システムは、3.5mmオーディオ・ジャックをRaspberry Pi PCBのテスト・ポイントにハンダ付けして接続する。
入力には、Pi 4がBluetoothデバイスをサポートしているため、USBまたはBluetoothキーボードを使用できる。
ソフトウェアに関しては、このセットアップはおそらくRaspberry Pi OSで最もうまくいくだろうが、Ubuntuのような別のOSを使うこともできる。
このRaspberry Piプロジェクトが実際に動いているところや、ビルドの過程をもっと詳しく見たい方は、PathanがYouTubeで公開しているオリジナルのビデオをご覧ください。
ソース:Tom's Hardware - Custom Raspberry Pi mini PC features dual monitor setup
解説:
Raspberry Piを使った2モニターのカスタムビルドが紹介される
Raspberry Pi5はほとんどPC近い性能になりましたので、こうしたシステムを作ってLinuxを使いまるでノートパソコンや超小型のMini PCのように扱うことが増えると思います。
上は以前作成したグラフですが、また引用します。
上のグラフを見てもわかる通り、「次元が違う」とされたIntelのN100の2/3程度のシングルスレッド性能を持っています。
そのひとつ前のAtom系CPUであるPentium J5040の倍程度のシングルスレッド性能がありますので、もうほぼ普通のPCといっても差し支えない性能を誇っています。
このようなシステムを作ろうとする人は多く出ると思いますし、カスタムのケースやNAS向けのドーターボードなども製造・販売されると思います。
無限の可能性が広がっているといってもよいでしょう。
2モニターやゲーミング風の光る筐体などキャッチーな部分に目が行きがちですが、ラズパイの本当にすごいところはそれを実現しようと思える価格や性能だとわたくしは思います。
そこにより多くの人が集まり、OSやノウハウがたまり、新しいケースや周辺製品が集まってくるという良い流れができています。