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サムスンがAMDの4nm CPUを受注、チップメーカーが生産の多角化を目指すと報じられる

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AMDのプロメテウスはTSMCとサムスンの両方で製造される。

サムスン・ファウンドリーがAMDから、同社の4nmクラス・プロセス技術を使ったZen 5cマイクロ・アーキテクチャ・プロセッサーの生産を受注したと、韓国のChosun Bizの報道を引用してDigiTimesが報じている。

この情報が正確であれば、この契約はAMDの製造戦略における大きな軸となるもので、今後のCPUの生産をTSMCとサムスン・ファウンドリーの2社で分担することを意味する。

DigiTimesの報道によると、AMDはZen 5cベースの「Prometheus」を2つの半導体チップメーカーで生産する予定だという: サムスン・ファウンドリーとTSMCである。

前者は4nmクラスのプロセス技術でPrometheusの「ベーシック」バージョンを製造し、後者は3nmクラスの生産ノードでPrometheusの「より高度な」バージョンを製造する見込みだという。

通常、AMDや他の企業は、異なるプロセス技術および/またはアーキテクチャ構成を使用する製品に異なるコードネームを割り当てているため、Prometheusが3nmと4nmクラスの両方のノードで製造されるという情報は、割り引いて考えてほしい。

火のないところに煙は立たずで、AMDがサムスン・ファウンドリーで何か(例えばI/Oダイ)を生産すると仮定すれば、これはAMDが先端ノードでTSMCとだけ協力するという通常の戦術から離れることを意味する。

この動きは、単一のサプライヤーに依存することによるリスクを軽減するためのAMDの努力と見ることができる。

この提携が実現すれば、AMDのチップ生産が多様化することは間違いなく、現在TSMCのみがAMDとインテル向けに先端CPUを生産しているため、先端チップ製造事業におけるサムスン・ファウンドリーの地位が強化されることは明らかだ。

サムスンがこうしたチップの生産に携わることは、同社にとって大きな意味を持つ。

サムスン・ファウンドリーが本当にAMDからの大型受注を獲得したかどうかはまだ不明だが、業界ではすでに、この提携がサムスンにとってさらなるチャンスにつながる可能性があると噂されている。

サムスン・ファウンドリーがZen 5cベースのチップでうまくいけば、AMDはサムスンの3nmクラスの技術を将来の製品に使うことを検討するかもしれない。

ソース:Tom's Hardware - Samsung lands orders for AMD's 4nm CPUs as chipmaker reportedly seeks to diversify production

 

 

 

 

解説:

サムスンの3nmは歩留まりがかなり低かったらしいですが、最近は改善されたという話を聞きます。

しかし、性能のイメージとしてTSMCとサムスンの間には越えられない壁が存在するという印象が強いため、AMDがサムスンを使うという今回の話についてはちょっと残念かなと思います。

最近のAMDはx86のプロセッサでもIntelの後塵を拝することが多くなってきましたので、性能で押し負けると安価にせざるを得ず、TSMC以外のファウンドリを使わざるを得なくなるのは仕方ないのかなと思います。

次世代のZen5ではAPUのStrixPointはコア数が強化されますが(12C/24T)、デスクトップCPUは16C/32Tのままですから、デスクトップ版のCPU、8950X/X3DはIntelのミドルレンジと同程度になるかもしれませんね。

AMDは近年デスクトップ版CPUよりノート向けのAPUに力を入れていますから、その一環と言うことになります。

残念ながらこの傾向はIntelも同様で、次世代のCPUはデスクトップはArrowlakeですが、ノートPC向けにはMeteorLakeやArrowlake、LunarLakeと3つのアーキテクチャーをオーバーラップさせます。

また、RaptorLakeもrefleshと2世代続きましたが、ArrowLakeも同様に2世代続きますので、デスクトップはアーキテクチャーの更新は2世代に1度となるのが定番になるかもしれません。(恐らくそのようになると思います。)

ノートPCとデスクトップPCは出荷数が7:3くらいの割合なので仕方ないと言えば仕方ないのかなと思います。

今までゲーミング市場は拡大の一途をたどり、重くてデカくて爆熱で高性能なゲーミングPCはスター配信者の存在と併せて一種のブランドになってきました。

こうした傾向を見ると重くてデカくて場所を取るゲーミングPCはSoCの進化によってどんどんニッチに追いやられていくかもしれません。

将来的には小型PCやノートPCがゲーミングの世界でも主流になっていくのでしょう。

Zen4世代のPhoenixは8C16T、768SPでした。

Zen5世代のStrixPointは12C24T、1024SPといわれています。

Zen6世代はどうなるのかわかりませんが、上がることはあっても下がることは無いでしょう。

iGPUの主戦場はローエンドからミドルローに上がりつつあります。

今はまだ720Pで60FPSを維持する程度の性能ですが、2-3世代あとは1080Pで60FPSを維持できると思います。

そうなるとラップトップでは十分な性能と言うことになります。

 

 

 

Ryzen 9000シリーズ

 

Ryzen 7000X3Dシリーズ

 

Ryzen 8000GシリーズAPU(GPU内蔵)

 

Ryzen 5000/4000シリーズ

 

 

 

 

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