DDR5メモリをサポートする最初のAMD Ryzen Threadripperが目撃される
AMDのZen4ベースのHEDTシステムは遅れに直面しているが、同社がエンスージアスト・デスクトップ市場(HEDT)よりもワークステーションPRO市場セグメントに重点を移していることは明らかだ。
その結果、新しいThreadripperプロセッサーの需要は、一般消費者やエンスージアストよりも、むしろLenovoのようなOEMに影響されている。
昨年11月、AMDは初のZen4デスクトップCPUを発表し、最大16個のZen4コアを搭載した構成を提供した。
一方、コードネーム "Storm Peak "と呼ばれる次期Threadripper 7000シリーズは、EPYC 9004のダイをHEDT用に再利用するというAMDの決定により、64コアまたは96コアのいずれかを搭載すると予想されている。
最近の発見では、64コアを搭載するThreadripper PRO 7985WXと記載されたプロセッサが見つかっており、さらに多くのコアを搭載するThreadripper 7995WXも存在する可能性が示唆されている。
この発見はPugetBenchのウェブサイトで行われ、BoulderGulch-STPとして知られるAMDのリファレンス・検証ボードとともに掲載された。
注目すべきは、このCPUが8枚のDDR5-5600メモリ・モジュールと組み合わされ、合計256GBの容量を提供することだ。
この構成は、8チャネルDDR5メモリと128 PCIe Gen5レーンをサポートするLGA-6096ベースのThreadripperプロセッサの可能性を示唆している。
さらにAMDは、クアッドチャネルメモリと64 PCIe Gen5レーンをサポートするLGA-4844ベースのThreadripperバリエーションに取り組んでいると伝えられている。
最終的なSKUが現在ベンチマークサイトに登場していることから、AMDがThreadripper 7000シリーズの開発を進めていることは明らかだ。
噂によると、これらの新しいThreadripper CPUは、デスクトップAM5プラットフォームのデビューから約1年後の10月頃に発売される可能性がある。
噂のAMD Ryzen Threadripperシリーズ
コア数/ スレッド数 | ベース クロック | ターボク ロック | TDP | 希望小売価格 | |
AMD Ryzen Threadripper PRO 7000 “Storm Peak” Zen4 [128 PCIe 5.0 Lanes, 8x DDR5 Memory] | |||||
TR PRO 7985WX | 64C/128T | 不明 | 不明 | 不明 | 不明 |
AMD Ryzen Threadripper PRO 5000 “Chagall” Zen3 [128 PCIe 4.0 Lanes, 8x DDR4 Memory] | |||||
TR PRO 5995WX | 64C/128T | 2.7 GHz | 4.5 GHz | 280W | $6,499 |
TR PRO 5975WX | 32C/64T | 3.6 GHz | 4.5 GHz | 280W | $3,299 |
TR PRO 5965WX | 24C/48T | 3.8 GHz | 4.5 GHz | 280W | $2,399 |
TR PRO 5955WX | 16C/32T | 4.0 GHz | 4.5 GHz | 280W | OEM |
TR PRO 5945WX | 12C/24T | 4.1 GHz | 4.5 GHz | 280W | OEM |
AMD Ryzen Threadripper PRO 3000 “Castle Peak” Zen2 [128 PCIe 4.0 Lanes, 8x DDR4 Memory] | |||||
TR PRO 3995WX | 64C/128T | 2.7 GHz | 4.2 GHz | 280W | $5,490 |
TR PRO 3975WX | 32C/64T | 3.5 GHz | 4.2 GHz | 280W | $2,750 |
TR PRO 3955WX | 16C/32T | 3.9 GHz | 4.3 GHz | 280W | $1,150 |
TR PRO 3945WX | 12C/24T | 4.0 GHz | 4.3 GHz | 280W | OEM |
ソース:Videocardz.com - AMD Ryzen Threadripper PRO 7985WX with 64 cores appears in first benchmark
解説:
Threadripper PRO 7985WXがPugetBenchで発見される
ワークステーション向けのWXだったようです。
ThreadripperのHEDTモデルは半導体不足の折、ワークステーションモデルを優先して市場に供給されなかったため、顧客からの信頼やプラットフォーム・モデルの継続性が損なわれ、今更販売をテコ入れするのは難しいように見えます。
全ての半導体製品が不足していましたので、特にAMD固有の問題ではなかったのですが、HEDTとしてのThreadripperがどうなっていくのか気になるところです。
元々あまりパイの大きくない市場なだけに少しの打撃でも致命的な影響になる可能性もあります。
さて、今回発見されたのは64C128Tの7985WXと言うことで、常識的に考えれば96C192T程度の7995WXがあってもおかしくないということになります。
現在、マルチスレッド処理はCPUからGPUで処理するようになってきてており、サーバーのようにマルチユーザーでマシンリソースをシェアしないワークステーション用途でどのくらいマルチスレッド性能が必要とされているのかは微妙なところです。
実際問題ワークステーションモデルにはデスクトップにもある16C32Tや12C24Tモデルがラインナップされており、64C128Tのような最上位モデルは価格も高く、それほど数が出るものではないことが伺えます。
サーバー用途ならEPYCを買うでしょうし、それを考えると個人で購入するにはあまりに高すぎるThredripperは今となっては本当に微妙な立ち位置です。
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