インテル、Battlemage GPUシリーズのXe-Coreを最大64個まで増やす。
RedGamingTechによると、Intelの次世代GPUは、コア数が2倍になる可能性があるという。
なお、RedGamingTechでは、すでに近未来のIntel Arc GPU計画を紹介するロードマップがリークされていました。
このプレゼンテーションでは、Battlemageシリーズが来年第2四半期以降に発売され、第1四半期に早期実現が予定されていることが明記されていました。
今回、未発表のスライドに記載されたのは、BattlemageシリーズがACM-G10 GPUと比較してXe-Core数を倍増させるというものです。
BGM-G10と呼ばれるフラッグシップGPUでは、32個ではなく、最大64個のXe-Coreが搭載される可能性があります。
また、このBattlemage GPUは、256ビットのメモリバスと48MBのL2キャッシュを搭載すると言われています。
つまり、Intelが192bitのメモリバスを採用するのであれば、このグラフィックスプロセッサを搭載したグラフィックスカードは、8GB、16GB、あるいは32GBのメモリ、あるいはその中間のメモリを搭載できることになる。
L2キャッシュは、RTX 4080のAD103(64MB)よりも小さいが、ダイサイズは同様とされている。
噂ではさらに、クロックターゲットは3GHz程度とされているが、ここで言及しておきたいのは、IntelのGPUクロックはNVIDIAのBoost Clockと同じものではない、ということである。
RTX 4000シリーズは、軽いワークロードとオーバークロックで2.9GHzに達することがよくあります。
まだ断定するのは早いですが、少なくともRTX 4070 Tiの性能レベルを示唆するものです。
しかし、Arc A770は、NVIDIAのRTX 3060シリーズを公式にターゲットにしているため、それはすでにGPUクラスのアップグレードとなります。
Intelは、コードネーム「Alchemist+」と呼ばれるAlchemistシリーズのリフレッシュをまだ発表していません。
また、既存のGPUシリーズにもアップデートがあるはずで、おそらくArc A580 GPUという形で発表されると思われ、理由は不明ですが、まだ発表されていません。
しかし、Intel Arc GPUが頻繁に値下げされていることを考えると、このようなSKUは結局のところ日の目を見ないかもしれません。
噂されるインテルBattlemage GPUのスペック
Arc BXXX | Arc A770 | RTX 4080 | |
GPU | BMG-G10 | ACM-G10 | AD103-300 |
Core クラスタ数 | 64 Xe-Cores | 32 Xe-Cores | 76 SMs |
FP32 演算コア数 | 8192 | 4096 | 9728 CUDAs |
GPU クロック | ~3.0 GHz | 2.1 GHz | 2.5 GHz |
メモリ サイズ | 16GB (?) G6 | 16GB G6 | 16GB G6X |
メモリ バス幅 | 256-bit | 256-bit | 256-bit |
メモリ クロック | 不明 | 17.5 Gbps | 22.4 Gbps |
メモリ帯域幅 | 不明 | 560 GB/s | 717 GB/s |
TBP | <225W | 225W | 320W |
発売時期 | 2024Q1/Q2 | 2022Q4 | 2022Q4 |
ソース:Videocardz.com - Intel Next-Gen Arc Battlemage GPU rumored to feature 64 Xe-Cores
解説:
ARC Battlemageは10240コアに、えっ?いつの間に?
Battlemageは当初の噂ではたしか20480コアだと聞いていましたが、いつの間にか10240となったようです。
ラジャ氏もIntelを退職しましたし、この辺の予定の変化が何か関係しているのかもしれません。
製造プロセスがどうなるのかわかりませんが、6nmのままと言うことは無いと思いますので、5nmクラスの製造プロセスを使うとしたら、クロックは大体1.5倍にはなるのではないかと思います。
最低でもA770X2(コア数)X1.5(クロック)でアーキテクチャーの改良が入らなかったとしても3倍の性能は出る見込みです。
あくまでも単純計算ですが。
しかし、これだとRTX4090には確実に及ばないでしょう。
A770はRTX3060TiかRTX3070程度の性能とされています。
nVidiaのGPUクラスで言えば16から20TFLOPSですから、20TFLOPSを3倍にしたとしても60TFLOPSで83TFLOPSのRTX4090には遠く及ばないことになり、今回はフラッグシップ争いに参戦出来ないということになります。
※今回に関してはAMDも一歩及びませんでしたが。
私は初めて知りましたが、Alchemist+と言うコア増量版が出る予定だったようです。
こちらはキャンセルされる可能性もあるということではっきりしません。
いずれにしても度重なる予定延期とスペックダウンを繰り返すIntelの単体GPUシリーズは「この世界は甘くないぞ」と言うことをはっきりと示していると思います。
あともう1点。
記事中にはARC A700シリーズは値下げを繰り返しているとあります。
今世代はJPRのリポートでRadeonと同数の出荷とされていますが、無理して作って無理して出荷したのかなあと思わせますね。
Intel A700シリーズはまだまだ安定していないようで、FF15ベンチの数字もまだ低いままです。
マイナーなベンチマークではまだ最適化が進んでいないのだと思いますが、経験値がないということは当たり前のことが当たり前にできないということでもあります。
Battlemageのスペックが発表されたことは喜ばしいですが、A700のように延期を繰り返して出るころには陳腐化していた・・・というようなことにはなって欲しくないものです。
Battlemageのスペックから判断すると、適正な販売時期は2023年中、価格は10240コアのトップモデルで120,000円前後でしょう。
これを外せば多分売れません。
余って最終的には安売りすることになると思います。
nVidiaのGPUと性能クラスが同じだったとしても性能が安定しませんので、同じ価格では売れません。
それを考えるとある程度は最初から値引きされた価格で出す必要があると思うからです。
今回のスペックダウンを受けて、次のCシリーズでnVidiaのトップモデルに追いつけるのかどうか暗雲が立ち込めてきました。
RTX5000シリーズ世代はnVidia史上最大の性能飛躍なると言われていますが、ARCがそこに追従できるかどうか・・・ちょっと無理なように感じます。
Intel GPU ARC Aシリーズ