AMDの3D V-Cache CPU「Ryzen 9 7950X3D」の最初のスクリーンショットとAIDA64 Cache & Memoryベンチマークがリークされました。
AMD Ryzen 9 7950X3D 3D V-CacheのCPUをテスト。新高効率モード搭載のAIDA64メモリベンチマーク&CPU-zのスクリーンショット流出
まずは、ラインナップ中最速のチップとなるCPU「Ryzen 9 7950X3D 3D V-Cache」のCPU-zとAIDA64 CPUIDを掲載する。
このチップはMSI MAG X670E Tomahawkボード上で動作しており、既報の通り、Ryzen 7000 X3D CPUをすぐにサポートし、すでに最新のBIOSが動作するため、ユーザーは他のAM5マザーボードのようにファームウェアを更新する必要はない。
SMU 84.79.218 & AGESA 1.0.0.5c is coming. pic.twitter.com/XFVFHyZcY7
— chi11eddog (@g01d3nm4ng0) February 23, 2023
AMD Ryzen 9 7950X3D CPUはRPL-B2ステッピングを採用しており、純正のCPU動作で動作していました。
AMD Ryzen 9 7950X3Dは、3D V-Cacheテクノロジーを搭載したフラッグシップ&初の16コアCPU。このチップは、合計32スレッド、合計144MBキャッシュ(64MB CCD、64MB V-Cache + 16MB L2)を内蔵し、TDPは120Wとされる。
クロックについては、ベースクロックが4.2GHzと標準的な7950Xより300MHz遅いが、ブーストクロックは同じ5.7GHzとされている。
このことから、3D非搭載品に対してTDPが50W低くなっていることがわかるだろう。
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また、最新のMSI AGESA 1.0.0.5c BIOSファームウェアで有効化された高効率モードを使用して、AIDA64 Cache & Memoryベンチマーク内でAMD Ryzen 9 7950X3D CPUの新しい独自のパフォーマンス数値をいくつか入手することができました。
高効率モードは、よりタイトなタイミングとより良いDDR5メモリ性能を可能にします。
このモードを使用すると、AMD Ryzen 9 7950X3Dは、帯域幅を最大17%向上させ、レイテンシを10%低減させることが可能です。
以下は、Stock、EXPO、EXPO(高効率モードを有効にした場合)の性能値です。
AMD Ryzen 9 7950X3D CPU AIDA64 高効率モードテスト結果:
AIDA64 | 定格 (DDR5-4800) | DDR5-6000 36-38-38-80 | DDR5-6000 36-38-38-80 (高効率モード) |
読込 (MB/s) | 61523 | 75890 | 87021 |
書込 (MB/s) | 64365 | 77819 | 91104 |
コピー (MB/s) | 56922 | 68869 | 77087 |
遅延 (ns) | 83 | 68.9 | 62.2 |
新しいパフォーマンスモードは、より高い帯域幅を提供し、レイテンシも改善され、より速いゲームパフォーマンスに有益であるように思われます。
AMD Ryzen 9 7950X3DとRyzen 9 7900X3Dは今月28日にそれぞれ699USドルと599USドルで発売される予定です。
解説:
Zen4X3Dモデルの高効率モードのベンチマーク結果がリーク
最大17%メモリベンチマークの結果が向上するようです。
よりタイトなタイミングでメモリを動作させることによって性能を向上させているらしいですが、BIOSの更新だけで他は何もしなくても性能が上がるのはちょっと驚きです。
得した気分になりますね。
メモリ速度による性能向上は地味で目立ちません。
しかし、コンピューターの進歩とメモリの速度は表裏一体の関係ですから、コア数の増加、コアそのものの性能の進化によって要求されるメモリ速度も上がっていき、メモリの速度が遅いままだと全体の処理の足を引っ張ってしまいます。
サーバーやワークステーションはコア数が多いですから、メモリのチャンネルを増やして帯域幅を増やしていますね。
メモリの速度はレイテンシの短縮です。
コンピューターの速度を決めるのは帯域幅とレイテンシがカギです。
これは覚えておいた方がよいでしょう。
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