MSIは、同社のマザーボード「MEG Z690 Unify-X」を用いて、DDR5メモリのオーバークロック速度が10,000Mbpsを超える初のベンダとなった。
MSI、Z690 Unify-XマザーボードでDDR5-10004メモリのオーバークロックを達成、メモリクロック10Gbpsを初突破へ
このオーバークロック記録は、MSIのOCチームおよび台湾のExtreme Overclockersの一員である台湾のKovan Yang氏によって達成されました。
このオーバークロッカーは、MSI の有名な MEG Z690 Unify-X マザーボードを使用し、Kingston の Fury Beast DDR5 メモリキットで非常識な速度を達成しました。
プラットフォーム全体は、メモリのオーバークロックを維持するために1.253Vで400MHzにダウンクロックされたIntelのCore i9-12900KSのCPUで実行されています。
オーバークロック自体は、これまで数々の世界記録を塗り替えてきたKingston Fury Beastが10004Mbpsという異常な速度まで追い込まれた。
MSIが2000ドル近くするフラッグシップマザーボードMEG Z690 GODLIKEに同じキットをバンドルしているのには理由がある。
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標準仕様のDDR5-4800に対し、転送速度が2.08倍に向上。CPU-zの検証リンクでは、72-126-126-127-2(tCAS-tRCD-tRP-tRAS-tRC-tCR)のクロックで、5001.8MT/sまたは10004Mbpsの実効レートでオーバークロックが達成されたことが確認されている。
完全な検証のリンクはこちら、Hwbotの投稿はこちらでご覧いただけます。
https://twitter.com/msigaming/status/1518901857510465536?ref_src=twsrc%5Etfw
これは本当に素晴らしいことですが、DDR5メモリメーカーはすでに、より高い10000~12000Mbpsの速度が遅かれ早かれ登場すると指摘していることを忘れてはいけません。
TEAMGROUP は DDR5 メモリを 2.6V 以上で動作させることができると発表し、ADATA はより高速な DDR5-12600 メモリキットが登場し、最大 1.6V でオーバークロック機能が強化されると発表しています。
新しいIntelとAMDのプラットフォームが発売されれば、15,000 Mbps以上の転送速度が期待できるため、このオーバークロックは新しいDDR5規格で達成できることの限界ですらないことを保証しています。
解説:
DDR5メモリーはOCが盛んになる?
DDR5メモリーはDDR4と比較してもかなりOCのマージンも高そうで盛んになりそうな気配です。
メモリーにまでこだわりだすと自作はかなり底なし沼になりますので、私は定格で最高のものを揃えるところまではやりますが、それ以上はあまりこだわらないタイプです。
OCのマージンと言う点で考えるとCPUの場合、海外の(既になくなりましたが)シリコン・ロッタリーが高値で販売しているものを買うのでなければ、宝くじ状態、つまり一回5-10万円を使ったガチャになりますので、私の財力では現実的ではありません。(笑。
そのため、OCにまではこだわらないということにしています。
OCを保証している製品があればもちろんそれを使うことはあります。
元記事中の製品はCas Latency72なので、DDR5-4800の場合、29.99nsとなり、随分遅延が大きいなあと感じます。
データレートが高ければ、これでも一応性能は上がるんですかねえ。
DDR5は転送速度は速くなっていますが、遅延と言う点で考えると結構大きくなっています。
まあ、DDR/DDR2/DDR3・・・と新しくなるたびにデータレートは上がりますが、あまり遅延は小さくなっていませんので、なかなかDRAMの性能を上げるのが難しいことがよくわかります。
DDR4も年々速くなっていきましたが、データレートを考えてもDDR5はこれからなのでしょうね。