NVIDIA (NASDAQ:NVDA 233.72 -0.01%) は、Arm Holdings の買収に向け、増え続ける障害を乗り越えることが不可能であることに気付いたようだ。
現在入ってきているニュースによれば、NVIDIAは、大いに注目されていたArmの買収計画を断念したと伝えられています。
*NVIDIA IS SAID TO QUIETLY PREPARE TO ABANDON TAKEOVER OF ARM$NVDA
— *Walter Bloomberg (@DeItaone) January 25, 2022
$NVDA Reportedly preparing to abandon takeover of Arm as it sees little to no progress in winning regulatory approval - press (NVIDIA Corporation)
**Reminder: In case of no deal, Nvidia would not be refunded $1.25B.
(More at https://t.co/AW8Jfxxfgf)— TradeTheNews.com (@Trade_The_News) January 25, 2022
ちなみに、Arm Holdingsは現在、日本のソフトバンクグループの傘下に入っている。
英国に拠点を置く同社は、シリコンチップを設計し、チップの通信方法を制御する命令セットをライセンス供与している。
さらに、ARM社のRISC(Reduced Instruction Set Computing)命令セット・アーキテクチャ(ISA)を含む知的財産は、Apple、Qualcomm、Samsung、Huaweiなどのスマートフォン用チップに利用されており、市場占有率は約90%に相当する。
NVIDIAがこの段階でArm Holdingsの買収を断念した場合、ソフトバンクは分割手数料として12億5000万ドルを保持する権利を獲得する。NVIDIAは、この金額を取引の頭金としてすでにソフトバンクに支払っている。
以前にも取り上げたように、NVIDIAによるArm Holdingsの買収は、2022年3月までに完了する必要があった。
しかし、この取引はここ最近、規制当局からの監視の目が厳しくなっている。
8月に入ると、英国のCMAは、この取引が「多くの市場にわたるイノベーション」を阻害していると指摘した。
CMAは、NVIDIAが競争上の懸念に対抗するための行動的救済策を提示したことを認めながらも、現在では詳細な第2段階の調査が必要であると結論付けました。
同様に、EUの反トラスト当局もこの取引を調査しており、今後数カ月のうちに裁定が下される見込みです。
一方、NVIDIAは中国でもハードルに直面しており、Huawei Technologies Ltd.は、ArmのIPへのアクセスがこの取引によって妨げられるかもしれないという懸念を表明していると報じられています。
最近では、米国FTCが2021年12月に400億ドルの買収を阻止するために提訴し、NVIDIAの買収計画に大きな打撃を与えた。FTCのホリー・ベドバ競争局長は、声明で次のように述べていた。
「明日の技術は、今日の競争力のある最先端チップ市場を維持することにかかっている。この提案された取引は、チップ市場におけるArmのインセンティブを歪め、統合された会社がNvidiaのライバルを不当に弱体化させることを可能にする。」と述べています。
もちろん、NVIDIAとの取引が実質的に行き詰まった今、ソフトバンクは2016年に買収したアームホールディングスのリターンを得る方法としてIPOを選択する可能性が高いです。
解説:
nVidiaがARMの買収を断念か?
nVidiaがソフトバンクからARMを買収しようとしたところ、英国のCMA、EUから反トラスト法違反の疑いで調査されています。
ソフトバンクとの契約では2022年3月までに買収できなければ、頭金として払った12億5000万ドル(約1,4375億5000万円)が違約金として払う(頭金が帰ってこない)と言うことになります。
正直、中国べったりのソフトバンクが保有しているより、アメリカ企業であるnVidiaが持ってた方がマシだと私は思っていたのですが、nVidiaに対する警戒感と言うものが物凄く大きくてびっくりしました。
元記事の末尾にはIPOと言う文字が躍っていますが、ARMは非上場の企業です。
私も今回の解説を書くために調べるまではっきり認識していませんでした。
IPOとは上場して新規の株式を公開することで、すでにnVidiaが買収に失敗した時のためにQualcommなどが出資を表明しています。