「電源をめぐる冒険」記事シリーズの最後にハイクオリティ電源の紹介をしたいと思います。
今まで私の書いた記事を読んだ方は分かってると思いますが、私の推奨する電源は基本的に高いです。
また自作をやっている人以外は電源を単体で買うことはまずないと思います。
その辺を考慮に入れて、「世の中にはこんなものもあるのか」程度のつもりで読み進めてください。
怖いもの見たさとかそういう感じで読んでもらえると幸いです。
+12Vが2系統に分かれているとかそういう貧乏くさい電源は入っていません。
全てTitanium認証の電源です。
Titanium認証とは家庭用コンセントが1500Wまでしか使えない中、「3-Way SLiとか4-Way SLiってどうやって使うんですか?」という時代の要請(?)で出てきたものです。
基本的にマージンを削ってギリギリのところで使うためのものなので恐ろしく値段が高くなります。
最近では600Wとか650Wとかいう比較的低容量の電源も出てきています。
それに伴って、変なメーカーの安物電源が販売されていますが、電源は価格が品質を直撃するものなので変なメーカーの安物電源は買わないほうが無難です。
どこの国とは言いませんが、某国産は平気でウソを書くことがあります。
特にTitanium電源はシビアな使われ方をすることが多い上に高いパーツをつなげるのが普通です。
安物Titanium電源(意味不明)が突然死するだけならよいですが、マザーボードなどほかのパーツを巻き込むと泣くに泣けません。
容量は+12Vの容量だけをあえて記載してありますが、見方がわからない人はこの手の電源は買わないほうがよいでしょう。
では、"Proof of Pride” 各社のTitanium認証電源の紹介です。
Seasonic SSR-650TR \27,000程度
- 80+Titanium
- +12V 54A 648W
- MTBF 記載なしだが12年間交換保証
- プラグインタイプ
- 13.5cm FAN流体軸受け
650Wで27,000円って誰が買うんだという感じの価格です。
80+Titanium認証なのでこの容量でもGTX1080Tiマシンでも余裕でしょう。
高品質電源の雄Seasonicのプレミア級電源です。
これ以下の容量だと中国メーカーか玄人志向になってしまうので、事実上、これがTitanium認証での最小容量電源になります。
12年交換保証にSeasonicのプライドを感じます。
ENERMAX MaxTytan EMT800EWT \33,000程度
- 80+Titanium
- +12V 66.5A 798W
- MTBF 100,000時間
- プラグインタイプ
- 13.9cm PWM Twister bearing fan
ENERMAXの80+Titanium認証電源。Titanium認証だけあって+12Vは容量ギリギリまで使えるようになっています。
FANは55%負荷時まで回りません。
性能のほかに静音性まで考えられている電源。
Seasonic SSR-850TR \37,000程度
- 80+Titanium
- +12V 70A 840W
- MTBF 記載なしだが12年間交換保証
- プラグインタイプ
- 13.5cm FAN流体軸受け
上で紹介した「SSR-650TR」の850W版
ENERMAX MaxTytan EDT1050EWT \44,000程度
- 80+Titanium
- +12V 87.5A 1050W
- MTBF 100,000時間
- プラグインタイプ
- 13.9cm PWM Twister bearing fan
MaxTytanの1050W版
CoolerMaster MasterWatt Maker 1200 MIJ 約\100,000程度
- 80+Titanium
- +12V 100A 1200W
- MTBF 100,000時間
- プラグインタイプ
- 13.5cm Silencio FP FAN
去年(2017年)に発売された時話題になった超高品質電源。
日本の村田製作所が製造を担当した10年保証のスーパーウルトラハイクオリティ電源です。
村田製作所というのは日本の一部上場企業でB to Bではかなり有名な超一流企業です。
ネットの笑い話で類似の話がよく出てきますので念のために注意しておきますが、名前の語感からどこかの中小企業とかと勘違いするととっても恥ずかしいので注意です。
CoolerMasterが発売していますが、ブランディングのために敢えて製造を担当した企業の名前を出すというところで村田製作所がどういう企業なのかわかるんじゃないかと思います。
お値段約10万円は低価格ゲーミングPCが楽勝で買える値段です。
+12Vは一系統で100Aまで使えるので1200Wまで使えます。
真のハイクオリティを求める人はこういう電源を購入したらよいでしょう。
流石にこの値段だとバカスカ売れるという製品ではなく、既に生産終了になっていますので買う気があるなら在庫が残ってるうちに即ゲットしておいた方がよいでしょう。
どうせこの値段にするなら、15万くらいになってもよかったので15年交換保証と1500WでTitanium認証以上の電源効率(95%)を追及してほしかったところです。
Made in Japanのハイクオリティをブランドとするならばそのくらいないとインパクトが小さすぎます。
他の記事でも触れましたが、何度も言います。価格を度外視してひたすらクオリティを求めると最後にはこういう価格の製品が待っています。
ENERMAX MaxTytan EDT1250EWT \53,000
- 80+Titanium
- +12V 104A 1248W
- MTBF 100,000時間
- プラグインタイプ
- 13.9cm PWM Twister bearing fan
MaxTytanの1250W版
AX1600i CP-9020087-JP 約\73,000程度
- 80+Titanium
- +12V 133.3A 1600W
- MTBF MTBFの記載はありませんが、10年保証です。
- プラグインタイプ
- 14cm流体軸受FAN
コルセアの1600W電源。表記上は1600Wですが、1600Wなのは230Vで使った時の話で、100Vでは1300Wになります。
今回は私のポリシーに従い、最高レベルの品質の製品を紹介しました。
価格はもう常識はずれなまでに高いです。
基本的には私が考える電源メーカーの高品質ブランド3社Seasonic、ENERMAX、CorsairのTitanium電源しか挙げてません。
SilverStoneは悪くない選択ですが、やはりこの3社と比較すると一段落ちるかなと個人的には思います。
今回調べてみてSeasnicが比較的低容量側、ENERMAXが大容量側で棲み分けが出来ているのは面白いと思いました。
Corsairに関しては、Titanium認証の電源は「AX1600i CP-9020087-JP」しか出してません。
他はPlatinum以下になります。
Titanium認証というものが出てきた背景を考えれば別におかしくない結果ではあります。
今回は特に品質にこだわって紹介しましたが、800-850Wくらいまでなら、実際に使うことを考えれば80+Gold認証くらいの電源が価格と性能のバランスが一番取れて買いやすいと思います。
なんでも飛びぬけて品質の良いものが最適解とは限りません。
しかし、最高レベルの製品がいくらで出ているかということを知っておくことは投資する際の一つの目安になると思います。