MMOやRTSを快適にプレイするのに左手用コントローラーがあれば便利ですが、普通のゲーマーと同じように私もそのようなものを求めていた時期があります。
主にMMO用途だったのですが、当時はbotの排除のためにnProtectなどを含めた不正防止用のツールが導入され始めており、ドライバ側で設定を記憶して入力するタイプのデバイスは使えないことがあったので、本体側に設定を記憶するタイプを求めていました。
※ このような仕組みのものはゲーム側の不正防止ツールに引っかかる可能性がある
こういう仕組みのものはゲーム側の不正防止ツールに引っかからない。
どのように違うかというと、上のものはドライバなどがキー入力や設定を記憶して入力するタイプ
下のものはハードそのものがキー入力を記憶して入力するタイプです。
上のタイプの利点
様々な設定が記憶できるため使い勝手が良い。
ゲーム用として発売されている物は人間工学に基づいているっぽい(?)デザインになっており、使いやすい。
上のタイプの欠点
ゲームによっては不正防止ツールに引っかかる可能性がある。
ドライバのソフトに不具合があるとPCが不安定になることがある。
下のタイプの利点
コントローラーがキーコードそのものを記憶するので、どのようなソフトにも使える(ソフト側から見てキーボードから入力されているのと区別がつかない)
下のタイプの欠点
基本的に設定は一種類しか記憶出来ない
もともとPOS用に使われていたものが多いため、サイズなど使い勝手がよくない。
私は下のタイプを求めたわけですが、もともとレジのPOS用として使われているだけあって基本的に使えないソフトというものはありません。
上でも説明しましたが、キーボード本体のフラッシュメモリにキーコードを記憶するため、キーボードから入力しているのとまったく違いがないからです。
その代わり、上のタイプの様にドライバや設定ソフトなどで複数のソフト用の設定を切り替えることはできません。
どちらが良いと思うかは使い方によるでしょう。
しかし、私が使っていた時代はこういったものを求めるプレイヤーも少なく、製品の種類も少なかったうえ、今左手用コントローラーの製品を多く出しているRazorも全く出していませんでした。
今は日本でもeSportsを活発にしようという動きが出てきましたので、こうしたデバイスもそれに伴って増えているように感じます。
使えないものを買っても仕方ありませんので、利便性よりも私は確実に使える方を取りました。
私が出した結論が下のタイプの「お気に入りキーボードPro」です。
価格は現時点(2018-06-12)で\10,800円です。
現在では「Yahooショッピング」にメーカーである長野テクトロンが直接ショップを出して販売しています。
※ Amazonと楽天では現在は取り扱ってないようです。
私が買ったのは10年近く昔なのですが、昔から全く変わってません。
6×5=30個のキーボードに様々なキーを割り当てすることができます。
Ctrl+Cのような入力も文字列も登録することが可能です。
このタイプの製品は144個キーがあるタイプの高額な製品もあるのですが、ぶっちゃけた話、普通のキーボードの様に基準点に突起がついているわけではないのと、押しやすさなどの使い勝手は全く考慮されてないので、想像以上に複数のキーを使うのが難しいです。
文字で説明するのはなかなか難しいのですが、キーボードはキートップに微妙な曲線を付けるなどそれなりに使いやすさを考えて作ってあるのですが、そうしたものは全くないので、144個はあっても使いにくいと思います。
ネットゲームの中にも知り合いはいましたが、当時ここまでやっている人は私のほかにはいなかったように思います。
※知り合いではなかったですが、MMOのプレイヤーなどでこの製品を使っているのではないかという人はいました。
基本的に複数のプロファイル(ソフトの毎の設定)を切り替えられるタイプのものはドライバが設定を記憶して入力するタイプ(PC側で処理するタイプ)だと考えてもらってよいと思います。
最近は左手専用のキーボードに全く設定が変更できないタイプ(半分のキーしか使えないタイプ)もあって個別のゲームタイトル専用に左手用コントローラーを買う人もいるようですが、私はあまり同時に複数のタイトルをプレイする方ではなかったので、この長野テクトロン「お気に入りキーボードPro」で十分でした。
欠点は上でも書いていますが、やはり、お世辞ににも使いやすい形ではないところですね。
手のフィット感とか使い勝手などは求められるような製品ではありません。
その代わりかなり丈夫にできています。
※ キーボードの中心部のキーにテープなどを貼って突起を作れば多少は使いやすくなります。プロ仕様で汎用性が重視されている製品ですのでその程度の使い勝手すら考慮されていません。今から買おうと思う方はこの点は注意したほうがよいでしょう。
スーパーのレジや郵便局の機械などは中は汎用的なPC-AT(普通のパソコン)なのですが、ああいったものに専用のキーボードとして組み合わせているのと同じタイプの製品です。
私は使い勝手より「どんなソフトにも使える」という汎用性を求めました。
今はRazorあたりが出している製品なら問題が起きる可能性はあまりないのではないかと思います。
人を選ぶ製品だと思いますが、ゲームに対する真剣度の高いガチ勢で、「この程度の出費は惜しくない」という人は今でも有効に使える製品だと思います。
Joy to Keyというゲームのパッドにキー入力を割り当てるフリーの常駐ソフトもあったのですが、ゲームのパッドは基本的に両手持ちなので、両手がふさがってしまいます。
ゲームパットの入力を全てキーの様にした製品があれば、安価にJoy to Keyを使ってこのような左手コントローラーが出せるのかもしれませんが、あいにくそういう商品はありませんでした。
ゲームのコントローラーに一万円を超えるお金を出せる人というのはあまり多くないと思います。
しかし、真剣にやってみたいタイトルが出たときはこうした左手用コントローラーを検討してみるのもありでしょう。
長野テクトロンの「お気に入りキーボードPro」は使い勝手を犠牲にはしていますが、「ゲームのみならずどんなソフトにも使える」ので一つ持っておくとゲームをやらなくなった後でも用途によっては使えます。
私はFPSよりもRTSやMMO・MOなどの方が好きなので、こういった左手用コントローラーをよく使うタイプのプレイスタイルです。
同じタイプの人たちは一考の価値があると思います。