NVIDIAは、GeForce RTX 30シリーズのGPUの生産量を増やすために、古いGPUの供給を削減することを計画しているかもしれません。
ITHome社によると、アジア太平洋地域の技術関係者は、NVIDIAが新型チップに注力するために旧型GPUの供給を半減させることを期待しているとのことです。
NVIDIAは今月、GeForce RTX 30シリーズの供給を優先すると予想、Ampere GPUの生産能力が高まり、2021年下半期の在庫と価格が改善する可能性がある。
今年の初め、NVIDIAはRTX 2060、GTX 1660 SUPER、GTX 1650 Tiなどの旧型のGeForce RTX 20シリーズとGeForce GTX 16シリーズのカードを再導入したことを知っている。
グリーンチームがこれを行ったのにはいくつかの理由がありますが、第一の理由は暗号通貨の状況です。
NVIDIAはまだCMPシリーズを発売しておらず、ゲーマーに何かを届けようと必死でした。しかし、鉱山労働者が手に入るGPUはすべて手に入れようとしていたため、彼らの戦略はそれほど成功しませんでした。
CMPシリーズが正式に登場した今、NVIDIAはゲーム供給をAmpere GPUに集中させることを決定しました。
Turingアーキテクチャは、暗号マイニングユーザーのために引き続き生産されますが、暗号通貨はここ数週間で大きく下落しており、回復する気配はありません。
このため、NVIDIAは再び古いGPUの生産を中止し、AmpereベースのGeForce RTX 30シリーズのグラフィックカードなどの次世代製品に移行することになりました。
今月から、NVIDIA GeForce RTX 2060グラフィックスカードの供給が半減し、主要なパートナー企業への出荷も大幅に削減されることになりました。
これにより空いた生産能力は、Ampereアーキテクチャを採用したGeForce RTX 30シリーズのGPUに優先的に投入される予定です。
これにより、GeForce GTX 16シリーズはまだ残っていますが、これらも今後数ヶ月のうちに削減される見込みです。
これにより、GeForce RTX 30チップの生産能力がさらに高まり、2021年の後半には価格と入手のしやすさが正常化すると考えられます。
NVIDIAは、様々な暗号通貨アルゴリズムでのマイニングを制限する真新しいAmpere GPUの中に、LHR「Lite Hash Rate」技術をすでに実装しています。
LHRの実装はまだ回避されていませんが、これは実に良い兆候であり、このままの状態が続くことを期待しています。
また、NVIDIAの最後の財務報告で報告されているように、CMPのラインナップもよく売れており、全体的には着実なペースで事態は進んでいますが、GPUの不足が解消されるにはまだ時間がかかりそうです。
解説:
漸くRTX2060が生産終了
マイニングの影響によってGPUが猛烈に不足して、型落ちのGPUであるRTX2060を生産して対応していました。
これがようやく終了になりそうです。
2021年は半導体が世界的に不足し、GPUの品不足も改善しそうにありませんが、今後は緩やかに改善していくと思われます。
GPUの品不足は誰な責任なのか?
私は当初生産体制に問題があるのではないかと思っていましたが、「発売前の製品が希望小売価格より高額な値段で中古が出回る」と言う異常事態が発生し、「小売店に並ぶ前に希望小売価格より、かなりの高値でマイニング業者が買っていっている。」と言うことがわかってきました。
※ 発売前に中古が出回ったのはリミッターが初搭載されたRTX3060からです。
前回のマイニングブームの状況からすると、需要に応えるために全力でGPUを生産するというわけにはいかないでしょう。
理由はマイニングはビットコイン価格の上下によって需要が極端に変わるからです。ビットコインは買ったことがある人ならばわかると思いますが、かなり乱高下します。
今後暴落する可能性もあるわけで、それに合わせて生産を行うというのはかなりのリスクを伴います。
このリスクを生産者側だけに負わせるのは酷なのかなと私は思いましたので、「生産者が悪い」と言うのはやめました。
何が原因なのかは結局わかりにくいので、判断が難しいのですが、それでも小売りの店先に並ぶ前に業者が高値で製品をかっさらっていくのはお行儀が悪い行為なのかなとは思います。
RTX3080Tiの入荷状況や在庫などを見ると、24-25万円程度の高額なOC版は在庫が残るようになっており、また、かなり高額であることもあって、徐々に入荷し、在庫が復活すると思っています。
製品の入手が困難な状況も緩やかに回復していくというのが私の見解です。
ゲーマー以外のGPU価格を左右するファクター
マイニング業者がGPUに「いくら迄出すか?」を決定するファクターは、マイニングでどのくらい儲かるか?があります。
ゲーマーから見て法外な価格でも電気料金が日本よりはるかに安い国で、GPUを全力稼働させ利益が出せるならば、いくらでも金を出すということになります。
なぜならば、GPU一つ当たりいくらの利益が出るということが確定すれば後は規模を拡大していくだけだからです。
そこには情や良識やモラルが入る余地は一切なく、あるのは金勘定だけです。
電力不足の中国から業者が移転したと思われるイランのテヘランではたびたび停電が起きるほどの事態になっていますが、利益さえ出れば社会にどんな影響が起きても構わずマイニングを続けるというのが業者の本音でしょう。
SUPERは出るのか?
TuringであったSUPERは出るのか?に関してですが、可能性はあるのかなと思います。
ただし、Turingの時はComputexでティザーされており、事前リークも出ていたと思いますが、今のところ音沙汰がありませんので、出ない可能性もあるのかなと思います。
それと言うのも、RTX3080TiとRTX3070Tiの発売に関手しては紆余曲折の上、最初に話が出てから半年以上かかっていますので、SUPERの製品企画自体をしている余裕が無かった可能性もあると思います。
SUPERは言ってみれば廉価版ですが、今のAmpereを安くする必要があるのかと言えば答えはノーでしょう。
この状況でも普通に在庫があるRadeon
この状況でもRX6000シリーズは普通にPCパーツ専門店に在庫があり、購入できるようになっています。(もちろん価格は高めです)
やはりGPUはGeforceがブランドになり、同程度の性能の製品を出しただけでは追いつけない差になっていると考えてよいと思います。
IntelのXeの発売でnVidia一強で固まりつつあるGPU市場に波乱が起きてくれると面白くなるのではないかと思います。
nVidia RTX4000SUPER
nVidia RTX4000
nVidia RTX3000シリーズGPU
RTX3060 12GB GDDR6
RTX3050 6GB