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JPR:GPUマーケットシェアレポート 2018年第2四半期 intelはAMDとnVidiaからシェアを奪取

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四半期ごとのJPRリサーチの調査報告書が発表されました。

暗号通貨のマイニングブームが去ったことにより、AIB(All-in-board=拡張カードのこと)のGPU出荷台数は27.8%減少しました。

出荷台数ベースでnVidiaのGPUは7%減、AMDのGPUは12.3%減、intelのGPUは3%増

JRPの調査は信頼性が高いと言われていますが、intelのiGPUがシェアとしてカウントされていることに留意してください。

(=おそらく、実際には使われていなくてもintel CPUが出荷されれば内蔵GPUを数としてカウントしていることを指している物と思われる)

2018年第一四半期(%)2018年第二四半期(%)
intel6770
nVidia1817
AMD1513
合計100100

全体の割合として見ると、nVidiaは1%、AMDは2%シェアを減らしたため、仮想通貨マイニング需要の消滅でAMDはnVidiaの2倍の影響を受けたことになる。

Vegaはマイニングが強かったため、これは当然の結果です。

※ マイニングはGPUのアーキテクチャによって向き不向きがあり、様々な種類の仮想通貨において、種類ごとにどのようなGPUがその通貨のマイニングに強いか弱いかというのがあります。同じnVidiaのGPUでも世代が違うと傾向が変わったりします。Radeonは全般的にマイニングには強かったようです。

同時に(マイニング以外の)需要の不足、競争の激化、新製品の不足などによりGPU市場は停滞しました。

2018年の第三四半期はnVidiaがTuringを出荷するためマーケットシェアを拡大するでしょう。

intelとAMD、両方からシェアを奪うことが出来るはずです。

AMDは次の四半期に発売する予定のハイエンドGPUがありませんので、マーケットシェアの損失を防ぐために思い切った販売上の戦略をとることが出来ないでしょう。

興味深いことにPCの市場は前年同期比2%拡大しました。

・AMDの出荷台数は-12.49%、intelは+2.62%、nVidiaは-7.49%

・第二四半期のPCへのGPU(内蔵と外付けを含む)接続率は135%で前四半期と比較して-4.61%となりました。

・外付けGPUは32.68%で-6.28%でした。

・PC市場は前年同期比2.04%増、前四半期比1.9%増になりました。

・外付けGPUは前四半期比-27.68%

・タブレットの出荷は変わりませんでした。

GPUの出荷台数は前年同期比-4.9%で、デスクトップは-6%、ノートは-5%でした。

暗号通貨ゴールドラッシュの熱は冷め、PC市場は安定しているように見える。

2018年第一四半期を暗号通貨需要の最後の次期と見ることが出来るだろう。

私たちは暗号通貨のマイニング需要が終わったと考えており、以後、言及されることはないだろう。

タブレットも2014年にピークを迎え減速しており、PCの市場を食っているが市場は飽和状態になり交換状態(ノートに需要が戻ってくる)になると思われる

常時接続されている取り外し可能なスマートPCタブレットも同様にPC市場を共食いしていると思われる。

第二四半期は例年季節のサイクルで低下していますが、今期は-1.5%で10年平均-2.99%を下回りました。

 

いつも通り翻訳はかなり怪しいです。

というわけで、やはり、ゲームに強い分nVidiaは暗号通貨マイニングの影響をAMDより受けにくいということです。

報告の数字を見るだけではわかりにくいのですが、マイニングリグには複数のGPUを乗せるため、PCとGPUが1:1になっていないことに注意して読むと意味が解ります。

PC市場が2%程度伸びているにも関わらず、マイニングで大量買いされていたGPUが姿を消して拡張カードのGPUの出荷は前四半期と比較して激減しています。

私もこの構図を理解するのに少し時間がかかりました。

一見すると言っていることが矛盾しているように聞こえますが、よく読むと意味が解ります。

今まで複数のGPUが接続されていたPCから相当数のGPUが消えたということです。

intelのGPUは実際には使われていなくても出荷という風にカウントされているようですが、これを出荷されていると言ってよいのかどうか疑問です。

いずれにしてもGPUシェアの最大数占めているのはintelということになります。

当サイトでも何度も繰り返していますが、仮想通貨のマイニング需要は既に終わっています。

私は実際にマイニングをしているわけではありませんので、今でも割に合うものなのかどうかということまでは分かりませんが、おそらく割に合わなくなったのでしょう。

マイニング需要が終わったということは、GPUは待てば下がるということです。

この価格上昇圧力が無いのは恐らくゲーミングPCの市場にとってもよいことだと思います。

ソース:wccftech -JPR Research GPU Market Share Report: Intel Took Market Share From AMD And NVIDIA in Q2’18

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