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Nvidia、次世代Blackwell GPUは供給制約を受けると予想

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需要は供給を上回り続けている。

人工知能(AI)やハイパフォーマンス・コンピューティング(HPC)に使用されるNvidiaのHopperベースのH100 GPUのリードタイムが大幅に短縮されたとアナリストが発言した数日後、NvidiaはBlackwellベースの次世代GPU製品で供給が制約されるとの見通しを示した。

Nvidiaの最高財務責任者(CFO)であるColette Kress氏は、金融アナリストや投資家との決算説明会で、「需要が供給をはるかに上回るため、次世代製品は供給制約を受けると予想している」と述べた(via SeekingAlpha)。

Nvidiaの次世代B100製品は、全く新しいBlackwellアーキテクチャをベースにしており、同社の性能予測によれば、既存のHopperアーキテクチャと比較してAIコンピュートの性能を大幅に向上させることが約束されている。

市場における高性能AIプロセッサーの需要の大きさを考えると、Nvidiaの既存顧客は、少なくとも一部のB100製品をすでに予約注文している可能性が高い。

唯一の問題は、NvidiaがB100 SXMモジュールとB100 PCIeカード、そしてDGXサーバーの生産をどれくらいのペースで立ち上げることができるかということだ。結局のところ、これらは異なるコンポーネントを使用する全く新しい製品なのだ。

Blackwellは、マルチチップレット設計を採用するNvidia初のアーキテクチャになると噂されている。

これが事実であれば、より小さなチップの歩留まりを最大化することが容易になるため、シリコンレベルではBlackwellベースのGPUの生産が簡素化されるかもしれない。

しかし一方で、マルチチップレット・ソリューションのパッケージングはより複雑になる。

注目すべきは、学習・推論用のフラッグシップAI・HPC GPU「B100」に加え、エンタープライズ・トレーニング用途の「B40」、B100 GPUとArmベースのGrace CPUを組み合わせた「GB200」、大規模言語モデルの学習用の「GB200 NVL」を準備していることだ。

Nvidiaは11月に、AIおよびHPCワークロード向けのH200コンピュートGPUを発表し、現在、量産を開始している。

NvidiaのH200は、Hopperアーキテクチャに依存し、基本的に、より高いメモリ容量と帯域幅で同社の既存の製品ラインナップをリフレッシュしている。

Nvidiaは2022年以降、Hopperサプライチェーンを改良してきたため、製品の立ち上がりは比較的早いはずだ。

それにもかかわらず、NvidiaのJensen Huang氏は、同社がこの新製品の需要をすぐに100%満たすことはできないと苦言を呈している。

「Nvidiaのジェンセン・フアン最高経営責任者(CEO)は、アナリストや投資家との四半期決算説明会で、次のように述べた。「......ですから、新世代の製品が出るたびに、そして今まさにH200を立ち上げているところですが、立ち上げに伴う短期的な需要に合理的についていけるわけがないのです」。

ソース:Tom's Hardware - Nvidia expects next-gen Blackwell GPUs to be supply constrained

 

 

 

 

解説:

次世代Blackwellは供給制約があるとnVIDIAが公言。

皆さん、昨日のニュースは見ましたか?

Bloomberg - エヌビディア株、9カ月ぶり大幅高で最高値更新-決算への熱狂冷めず

Q4の売上高が3倍以上増えたとのこと。

今や株式市場の話題ははnVIDIA一色になっています。

これを受けて次世代のBlakcwellも引き続き人気が高くなると思われます。

まさにバラ色の未来が待っているといってもよいでしょう。

 

しかし、我々ゲーマーは喜んでばかりはいられない。

このようなものすごい熱狂や需要というのはどこかで見たことはありませんか?

そうマイニングです。

マイニングはゲーム用のGPUともろにバッティングする層がGPUをかき集めていて、我々は大きな影響を受けました。

nVIDIAのGPUが異常な人気を得るにつれて、またそれに近い状況になっていくとわたくしは予言します。

 

次世代のGPUはきちんと購入できるのか?

ゲーム用の次世代GPU、Blakcwellは2025年発売といわれています。

しかし、このGPUがまともに購入できるのかどうかというのは正直未知数と思います。

理由は、H100の購入などとても望めないAI/MLのベンチャー・スタートアップがrTX5090に殺到すると思われるからです。

nVIDIAは世代が変わるたびに2倍前後の性能向上を果たしてきました。

これはイコール旧世代の性能とは一線を画することになるということです。

ゲーム用のGPUではメモリが足りませんが、それでも「無いよりは遥かにマシ」だと思われます。

ですから、次世代のGPU、特にRTX5090もしくは相当品の購入予定されている方は早め早めに行動されることをお勧めしておきます。

 

AI/MLでイラストAI生成などを楽しんでいるホビーユーザー、今RTX3060を使っている人などはRTX4060Ti 16GB(もしくはそれ以上のメモリ16GB以上のGPU)を今のうちに確保しておくことをお勧めします。

RTX3060はたまたまたチップを余剰生産してお求めやすい価格で購入できる状態でしたが、基本、nVIDIA製のGPUは旧世代の製品はすぐにEOLになり生産が打ち切られます。

Blackwellが市場から即蒸発するマイニングブームの時のような状態になれば、またしてもGPUが手に入らないということになりかねません。

AMDのRX7800XTが出てからRTX4060Ti 16GBは人気が低迷していますが、今回の好決算のあおりを受けて、これから市場から消えていく可能性があるのかなと思います。

ROCmを使えばAMDのGPUでも生成AIを使うことは可能ですし、わたくしはそうあってほしいと思っていますが、皆さんの反応を見るとなかなかに厳しいでしょう。(苦笑。

Windowsで生成AIが使いたいならnVIDIAしか選択肢がありません。

現在もRTX4090は中国がAI/MLデータセンター用に確保して市場から消えています。

今後はそこにAI/MLのスタートアップやベンチャーが参戦してくる可能性があるということです。

Ampere世代のnVIDIAのAI/ML向けのGPU A100は後継機種がなくなりましたので、ワークステーションクラスのGPUを使っている規模の企業はかなり困っているでしょう。

ここで、RTX4090/RTX5090に目をつける企業が増えてもおかしくはないです。

もちろん絶対そうなるとは言い切れませんが、動向を見て、購入可能なら今のうちに確保しておいたほうがよいでしょう。

ホビー用とはいえ生成AIにはメモリを多く搭載したGPUが必須となります。

SDXLには最低16GBは必要とされていますので、今確実にある分を確保しておき、次世代のGPUが出て、確保できたら改めてその時考えるという風にしたほうがよいでしょう。

多少の損をするかもしれませんが、全然生成AIが使えなくなるリスク、RTX5000シリーズで生成AIに向いたGPUが全く手に入らなくなるリスクを考えると早めに行動しておくに越したことはありません。

 

 

 

 

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