ソフトバンクは、アーム社を補完するAIプロセッサー会社を設立すると言われている。
ソフトバンクグループの創業者である孫正義氏が、人工知能プロセッサーでNvidiaに対抗することを目指し、「Project Izanagi」と呼ばれる新しいチップベンチャーのために1000億円の資金調達を計画していると、Bloombergが関係筋の話として報じている。
孫社長は、この構想が人工知能(AGI)の発展に貢献し、機械が人間の知能を超える未来につながると考えている。
このプロジェクトは、プロセッサ・アーキテクチャを設計するソフトバンクのアーム・ホールディングスを補完しようとしている。
しかし、プロジェクトIzanagiが設計するAIプロセッサーが、アームが開発した命令セット・アーキテクチャ(ISA)などの技術に依存するかどうかは不明だ。
さらに、このベンチャーが、さまざまなワークロード向けのリファレンス・チップ・デザインを作成するというアームの計画とどのように共存していくのかは、まだわからない。
興味深いのは、このベンチャーが日本の創造と生命の神にちなんで命名されたことで、孫氏の野心的なビジョンが反映されている。
Nvidiaに対抗しうる企業を成功裏に設立することは、挑戦的なことである。
nVIDIAは、才能あるハードウェア・エンジニアと競争力の高いハードウェアを数多く持っているだけでなく、ユビキタスなCUDAソフトウェア・スタックも持っている。
もう16年以上も進化し続けているものに対抗するのは難しい。
プロジェクト「イザナギ」は、孫社長が今後10年以内に実現すると信じているAGIに向けた、より広範な取り組みの一環である。
彼は一貫して、より安全で、より健康的で、より幸福な世界につながるAIの導入を提唱してきた。
新興企業への投資で何度も挫折を味わっているにもかかわらず、AGIに対する孫氏の熱意は控えめに言っても強烈だ。
彼は日本の企業顧客グループに対し、AIを導入しなければ取り残されるリスクがあると述べ、AGIの変革の可能性を強調した。
「AGIは、AIの専門家たちが追い求めているものだ」と孫社長は語ったとブルームバーグは報じている。
「しかし、彼らに詳細な定義、数値、時期、どれだけの計算能力、AGIが人間の知能よりどれだけ賢いかを尋ねても、そのほとんどは答えを持っていない。[私は自分なりの答えを持っている: 私は、AGIが10年以内に実現すると確信しています」。
ソフトバンクの財務状況は良好で、12月31日現在で6兆2000億円(410億ドル)の現金および現金同等物を保有している。
それによると、孫社長はソフトバンクから300億ドルを出資する意向で、残りの700億ドルは中東の金融機関から調達する可能性があるという。
ブルームバーグによると、資金調達と実行の具体的な内容はまだ決定しておらず、計画が固まればプロジェクトはさらに進展する可能性があるという。
孫氏の投資に対するアプローチはダイナミックで、突然考えを変えることで知られている。
この構想は、OpenAIのサム・アルトマンとの協業とは別のものだが、孫氏とアルトマンは半導体製造の分野で手を組むことを話し合っていると報じられている。
解説:
ソフトバンクがAIチップに1000億円投資。AIチップ製造を目指す。
nVIDIAのH100が利益率900%というのに目が眩んだのか、孫氏がAIチップの製造を目指すようです。
IntelやAMD、テンストレントとnVIDIAの後追いでAI/MLアクセラレーターを設計している企業は多くありますが、たったの1000億円の投資で今からAI/MLに乗っかって儲けが出るのかなと思います。
孫氏はビジョンファンドを始めてから尊敬できる経営者ではなく、単なる山師になってしまったので成功するようには見えません。
昔のソフトバンクは輝いていましたが、今はその往時の煌めきはありません。
Weworkで溶かした資金があればもっとすごいことができただろうと思いますが、ハイエナのように金のにおいを追い求めている今のソフトバンクには地に足の着いた商売はできないのかもしれません。
この損失は1兆7000億円と言われており、大金と同時に信用も失ってしまいました。
現在は2期連続の赤字です。