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日本のDIY市場でインテルCPUがAMD Ryzenを抑えて首位奪還を継続中

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BCNRが発表した最新の日本のDIY市場レポートでは、インテル製CPUが、x86市場のリーダーとして3年間傑出していたAMD Ryzen CPUを再びリードしていることが示されています。

インテル、3年間のAMD Ryzen支配の後、日本のDIY分野でシェアリーダーを奪還

BCNランキングの数値は、日本のPC市場の約4割を占める大手小売店やオンラインDIYショップのPCおよびコンポーネントの実売データを収集・集計した販売データベースをもとに算出したものです

RyzenデスクトップCPUの発売に成功し、AMDとIntelのシェアが半々を達成したとお伝えしたのは、2019年に遡ります。

それから3年経った今、その独走は終わりを告げましたが、AMDが四半期ごとにライバルを圧倒し、それまでのどのチップとも違う売上高に到達したことは、一つの輝かしい走りでした。

現在、日本のDIY CPU市場の王座は、Intelがシェアを伸ばし続け、2022年1月にはAMDの25%のシェアに対して74%のシェアを達成したため、Intelに戻ったように見えます。

インテルのCPU「Core i5」の販売台数は、2020年初頭からAMDのCPU「Ryzen 5」と同じ高水準に達し、シェア35.7%、Core i7はシェア25%で2位につけています。

AMD Ryzen 5の売上は12.6%に落ち込み、Core i3とCore i9のCPU売上は現在それぞれ10.4%と7.5%にとどまっている。

AMD CPUの売上が減少し、Ryzen 9とRyzen 7の製品が欠品している主な理由は、Ryzen CPUの品薄状態が続いているためと言われている。

AMDは、現在市場に影響を及ぼしている物流や出荷の問題により、大きな影響を受けている。

この中で唯一良いことは、品不足にもかかわらず、Intel、AMD両CPUの平均販売価格が(値上げされずに)ほぼ横ばいで推移していることです。

つまり、全体として見ると、インテルは数四半期前のAMDと同じ位置にいることになります。

現在では潮目が変わり、Ryzen CPUが供給不足の影響を受けている一方で、ブルーチームは日本のDIYセグメントで再び地歩を固めつつあります。

ソース:wccftech - Intel CPUs Continue To Reclaim Lead Over AMD Ryzen In Japanese DIY Market

 

 

 

解説:

IntelとAMDのシェアが再び逆転したという話題です。

元々のソースは日本のメディアですが、面白かったので取り上げてみました。

面白いのは一つ目の表で、2019年1月の全CPU販売個数を1とした場合の指数比較です。

Intelの販売個数はAMDが好調の時もそれほどぶれていませんが、AMDが好調だったときは大きく販売個数全体が伸びていることが伺えます。

つまり、AMDが発掘したマルチコアと言う鉱脈はそれまでのIntel一強時代と比較すると、Intelのシェアを食ったのではなく、全く新しい需要を掘り起こしたと言ってもよい結果になっています。

また、Alderlake好調となっても、全体の需要はAMD好調の時に及んでいません。

2022年1月の売上個数ではさすがにAMDの売り上げ指数は下がっています。

恐らくこれは私の予想ですが、「Sandyおじさん」と呼ばれるSandyBridgeをずっと使い続けてきた層が、AMDの好調を機会ととらえて自作PCを新調したものと思われます。

その後2021年4月には販売個数は2019年1月を割り込み、低調に推移しています。

IntelがAlderLakeを発売してから少し売り上げが回復していますが、2019年1月の2倍を記録したような2020年6月ほどの売り上げは出ていません。

また2022年1月はAlderLakeの無印モデルが発売されたにも関わらず、全体の売上個数自体は12月より落ちています。

ここからわかることは

1.Intel製品はIntel製品しか買わない固定層が存在しており、AMD製品と差がついても一定レベルの売り上げを上げている

2.AMDが画期的な新製品を出せば、2倍程度の販売個数となる。

2に関して言えばZen2発売後の6月ボーナス時期とZen3の販売タイミングでドカンと販売個数が伸びています。

「競争がない世界は死んだ世界」「一社が寡占するとその世界は廃れる」と私は何度も何度も繰り返してきましたが、図らずもそれが証明された形になりました。

少なくとも自作PCに関してはIntelは広告費を盾におかしな言論封殺を行うよりも、フェアでまっとうなお互いをたたえ合うような勝負をした方が、売上全体が伸びるということが証明されています。

日本は人口が減少していますので、自作PCを新たに始める層も減っていると思います。

しかし、マルチコア化と言う新たな鉱脈を発見するような画期的な新製品を発売すればまだまだ需要が掘り起こせることは上の表から見ても明らかです。

この結果を見れば、盲目的で意味のない過剰なIntel礼賛や忖度を繰り返す個人・団体は業界にとって百害あっても一利もないことがはっきりと証明されているのは面白いです。

SandyBridgeから始まって永らく4コア8スレッド時代が続き、性能向上の幅も小さくなっていました。

さらにずっと続いたIntel一強時代のおごりからか、Skylakeからは顧客であるAppleからバグを指摘されるようなずさんな状態になり、Intelに見切りをつけたAppleからAppleシリコンと言うx86を駆逐する可能性のある怪物が誕生してしまいました。

Intelが真に業界の盟主たらんとするのであれば、ライバルを潰すのではなく、思わず消費者が飛びつくような画期的な新製品を投入すればよいと私は思います。

AMDは他社からシェアを奪うのではなく、販売個数を2019年の2倍にして、業界に貢献したということになります。

とても偉大な成果だと私は思います。

今、AMDはZen3がAlderlakeに性能で負けて、シェアを落としています。

しかし、AMDがまた良い製品を出せば、新しい需要が発掘できるかもしれません。

数字を見ればAMDは誰も困らせることなく自作PCの世界に貢献し、画期的な製品を買ったユーザーは喜び、売り上げが増えた販売店は活気づき、情報発信者はライバル対決で盛り上がる、みんなを笑顔にしたということになります。

重要なのでもう一度書きます。

「競争がない世界は死んだ世界」「一社が寡占するとその世界は廃れる」

 

 

※ Intelの名誉のために一応フォローしておきますが、情報が伝達して、エンドユーザーの認識が変わるまでには時間がかかりますので、今年の6月のボーナス時期にAlderLakeの売り上げが爆発的に伸びる可能性はあると思います。

 

 

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