AMD FidelityFX Super Resolution対応がXbox Series S|XとXbox Oneに拡大。
AMD FSRがXbox Game Development Kitにプレビューとして収録されました。
つい2日前、AMDはWindowsデスクトップPC向けのFidelityFX SuperResolutionアップスケーリング技術を発表しました。
本日、Xboxのプログラムマネジメント担当ディレクターであるJason Ronald氏は、FSRがWindows、Xbox Series X、Xbox Series S、Xbox One X、Xbox Oneで同技術を実現するXbox GDKの一部になることを発表しました。
AMD FSRは、ゲーム開発者が高いフレームレートを維持するために画質を調整することを可能にします。
この技術は、ニューラルネットワーク・アルゴリズムに基づくものではなく、XboxシリーズX|SのAMD RDNA2グラフィックスやGCNベースのOneシリーズなど、すでに幅広いGPUでサポートされているアップスケーリング技術です。
FSRに対応した最初のXboxゲームがいつ登場するのかは不明ですが、現時点では数週間程度ではないかと推測されます。
ゲーム開発者の中には、FSRをゲームのグラフィックス・パイプラインに実装するのは簡単で、数時間しかかからないと言っている人もいます。
Excited to continue our close partnership with @AMD and see what game developers can do with FidelityFX Super Resolution, available to preview in our GDK today for @Windows, @Xbox Series X|S and #XboxOne consoles. pic.twitter.com/A446cNRUug
— Jason Ronald (@jronald) June 24, 2021
翻訳
AMD社との緊密なパートナーシップを継続し、ゲーム開発者がFidelityFX Super Resolutionを使って何ができるかを見ることができることを嬉しく思います。
FidelityFX Super Resolutionを使って、ゲーム開発者がどのようなことができるのかを見ることができます。
解説:
Windows、Xbox Series X、Xbox Series S、Xbox One X、Xbox Oneで同技術を実現するXbox GDKに搭載されることになったようです。
これでXboxで開発されるゲームにはFSRがほぼ搭載されることになり、Windows版にもほとんどのゲームで搭載されることになるでしょう。
なぜならば、最新のXboxでもミドルレンジクラスのGPU能力をもっているのは今だけであり、来年以降、どんどん陳腐化して、最新ゲームで能力を発揮するのが難しくなっていくからです。
FSRはゲーム機が陳腐化する速度を落とすことが出来る魔法の杖ですから、Xboxで発売されるほぼすべてのゲームに搭載されることになると思います。
されないのはごく一部の2Dゲームだけになるでしょう。
FSRはとても優秀なアップスケーラーだと思います。
画質を落とせば非常に高いFPS向上率を得ることも出来、開発コストやライセンス料もさほどかからないという夢のような仕組みですから、搭載しない理由が無いです。
新旧問わず、nVidia製GPUでも動作しますので、ライセンスでガチガチに固められ、開発負荷が不明(恐らくそれなりにある)DLSSよりは面倒がないFSRのみを選択するデベロッパーも出てくると思います(これがAMDの狙いだと思います。)
結果論的にソニーとマイクロソフトを抱き込んだ形になっているのもうまくハマっていると思います。
日本で人気があるのはアニメ系のゲームだと思います。
こちらもゲーム機で主流になっているのは2Dではなく3Dになっています。
これらのゲームは主に今までPS4を主軸に開発されてきたのであまりGPU負荷が高くありません。
アニメ系の3Dは永らく描画が進歩してきませんでした。
リアル系は実際に存在する人物レベルに到達するまでまだ余裕がありますが、アニメ系3Dは完全な創作物で最初からある程度の抽象化が進んでいるため、それほど高画質化する必要が無かったという事情があります。
これが2.5次元的な方向(開発負荷を上げる)に進むのか、今と同じように完全な2Dを保ったまま(開発負荷を上げない)になるのか私は注目しているところです。
個人的には2.5次元的な方向に進んで現実世界との境界線を無くしてほしいところです。
※ 2.5次元はSkyrimの一部の人物MODに見られるようなものです。
PS5時代になってこれらのゲーム画面がどのくらい進歩するのか?
日本のソフトメーカーが海外勢についていけるかどうかの試金石になると思います。
後ろを振り返ると中国メーカーが一気に追い上げて既に追い抜かれている状態で、最近の「原神」を見ると特にそう思います。
もし、PS5世代のゲーム機の開発負荷についていけなくなった場合、一気に国内メーカーの淘汰が進むかもしれません。
一時期アップルが任天堂を買収するのではないかとと言う噂が流れていましたが、海外でもアニメ世代と言うのは確実に育っていると思いますので、日本のゲーマーのようにアニメ系のゲームを好む層が今後出てくる可能性もあると思います。
そうなると、ノウハウやIPをを持っている日本のメーカーを買収しようという動きも出てくるかもしれませんね。