2024年第1四半期のAMDとIntelのCPU出荷数は、前年比33%増と大幅に増加した。
AMDとIntelのクライアント/サーバーCPU出荷数は今四半期は減少したが、前年比では大幅に増加し、業界の安定化を示す
JPR(Jon Peddie Research)が発表した最新の市場調査によると、クライアントCPU市場は6,200万個に達し、前年同期(2023年第1四半期)比33%増、前期(2023年第4四半期)比9.4%減となった。
ノートPC向けCPU市場は、AMD(Ryzen AI)とIntel(Core Ultra)の新しいAI PCオプションが多数登場したことで優位性を維持した。
この結果、ノートブック市場は73%のシェアを獲得し、デスクトップCPUのシェアは27%にとどまった。
クライアント側市場の成長により、iGPU市場も前年比30%増の5,600万ユニットに達した。JPRによると、PCクライアント市場におけるiGPUの普及率は98%に達し、AIBはこのセグメントのごく一部に過ぎない。
クライアント側では、AMDが次世代コア・アーキテクチャ「Zen 5」とモバイルおよびデスクトップ向けのRyzen製品を発表する。
Intelもまた、デスクトップとラップトップの両プラットフォーム向けに、次世代CPUのArrow LakeとLunar Lakeを発表すると予想されている。
.2024年第1四半期の業績に関しては、IntelもAMDもクライアント・セグメントが減少した。
Intelは前期比14.7%減、前年比29%増、AMDは前期比6.3%減、前年比85%増であった。
また、同レポートは、前四半期比-13%、前年比-17%の減少を記録したサーバーサイドの出荷台数にも注目している。
IntelとAMDのサーバー用CPUの顧客は、今後数ヶ月のうちに発表されると予想される次世代製品を待っているようだ。
AMDは、Zen 5アーキテクチャに基づく次世代CPU EPYC Turinを発表すると予想され、Intelは、Pコア「Granite Rapids」とEコア「Sierra Forest」CPUフレーバーのXeon 6ラインナップを提供する予定である。
JPRのジョン・ペディ社長は、次のようにコメントしている。「第1四半期のクライアントCPU出荷台数は、4四半期続いた好材料から一転して減少したことで、特に投資家を中心に動揺が広がった。市場が安定し、従来の周期的な動きに戻ったことを示すものであれば、ある意味良いニュースだ。もしそうであれば、第2四半期も落ち込むだろう。」
JPR より
市場は全般的に前四半期比で減少しているが、これは伝統的な周期的行動であるため、次の四半期も減少し、一般的にPC市場の最盛期である2024年後半にはプラスに転じると予想される。
解説:
PC市場は順調に成長。
PC市場は順調に成長しているようです。
4四半期、一年間右肩上がりだった出荷数ボーナスは終わって、通常の周期に戻ったとされています。
23Q4と比較すると減少していますが、これはQ4にクリスマス商戦があり、1年の中でも特別に需要が高い時期だからで、前年同期比で確実に出荷数が伸びています。
特筆すべき点はAMDのRyzen7000シリーズからすべてのCPUにiGPUが搭載され、iGPUのユニット数もかなり伸びていることです。
金利の上げすぎで景気が悪くなってきていますが、PC市場は前年同期比でみると伸びていますので、まだまだ好調ということが言えると思います。