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AMD Strix & Strix Halo APUの公式資料が流出: 最大16 Zen 5コア、40 RDNA 3+ iGPU、60 AI TOPs、LPDDR5x-8000、32 MB MALL

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AMD Zen 5を搭載したStrix & Strix Halo APUに関する情報が記載されたAMDの「公式」文書とされるものが流出し、レッドチームの次世代モビリティ・ラインアップのプラットフォームの詳細が明らかになった。

AMD Strix & Strix Halo APUがRyzen モバイルラインナップのメジャーアップデートを意味する: Zen 5 CPU、RDNA 3+ iGPU、XDNA 2 AI NPUコアを搭載

このリークは、HKEPCがIzzukiasとして知られるユーザーによってXに投稿されたAMDの公式文書を発見したことによる。

元の投稿は削除されたが、この技術情報源は物事をよく把握することに成功し、次世代CPU「Zen 5」、RDNA 3+ iGPU、XDNA 2 NPUコアを搭載するStrix & Strix Haloラインナップのスペックページまで共有した。

まずはその詳細から。

AMD Strix (1) APUの仕様とプラットフォームの詳細

まず最初に、標準的なモノリシックAPU設計を採用するAMD Strix(Strix Point 1)ファミリーを紹介する。

これらのチップはTSMC 4nmプロセスノードで製造され、最大12コア24スレッドのSKUが登場する。これまでにいくつかのエンジニアリングサンプルがリークされている。

キャッシュに関しては、APUは12MBのL2キャッシュ(各コア1MB)と24MBのL3キャッシュを採用し、Zen 5Cは8MB、Zen 5コアは16MBに分割される。

また、32KBのL1インストラクションキャッシュと48KBのL1データキャッシュ(Zen 4では32KB)が搭載される。APUは16 PCie Gen 4レーンを提供する。

メモリサポートについては、Ryzen Strix APUは、ほとんどのメインストリームノートパソコンで標準的なLPDDR5-7500とDDR5-5600メモリをサポートする。

次世代Ryzen AIエンジンは、最大50 TOPS(XDNA 2)を提供する予定だ。AMD内部では、これをAIE2+またはAI Engine 2 Plusと呼んでいるようだ。

iGPU側では、合計8個のRDNA 3+ WGP、または16個のコンピュートユニットが搭載される。このチップのクロックは、初期のサンプルで2.6GHzまで確認されているので、最終的なシリコンは3GHz+程度になる可能性がある。

これらのAPUは、かつて16MBのMALLキャッシュを搭載するとされていた。

すべてのAMD Strix Point 1 APUは、FP8ソケットを中心に設計される。

Strix APUファミリーのTDPは45~65Wで、28Wまで下げることができると報告されている。

AMD Ryzen 9050 Strix Mono 期待される機能:

  • Zen 5(4nm)モノリシック設計
  • ハイブリッド構成(Zen 5 + Zen 5C)で最大12コア
  • 24 MB L3キャッシュ/12 MB L2キャッシュ
  • 16 RDNA 3+コンピュート・ユニット
  • LPDDR5-7500/DDR5-5600サポート
  • 統合されたXDNA 2エンジン
  • 最大50AI TOPS
  • 16 PCIe Gen4レーン
  • 2024年後半発売予定
  • FP8プラットフォーム(28W-65W)

AMD Strix Halo APUの仕様とプラットフォームの詳細

AMD Strix Halo APUは、最大3個のダイ、2個のCCD、1個のIODを利用するチップレット製品となる。

このチップは、最大16 Zen 5コア、32スレッドを搭載する。

これらのチップは、同じL1およびL2キャッシュ構造を維持するため、最大16MBのL2キャッシュとなり、L3キャッシュはCCDごとに32MBに増加する。つまり、トップ(2つのCCD)チップには最大64MBのL3キャッシュが搭載されることになる。

iGPU側では、Strix Halo APUはRDNA 3+グラフィックス・アーキテクチャを維持しつつ、20個のWGPまたは40個のComputeユニットを搭載する。

さらに、チップレット設計でこのようなハイエンドiGPUをサポートするため、IOD上に32MBのMALLキャッシュが追加され、この超大型iGPUの帯域幅ボトルネックを解消します。

その他の仕様には、最大LPDDR5x-8000(256ビット)メモリのサポートと、最大60 TOPsを提供できるAI「XDNA 2」NPUが含まれる。

Strix Halo APUは、最新のFP11プラットフォームが中心となる。

これらのAPUのTDPは70W(cTDP 55W)で、最大130Wのピーク定格をサポートする。

AMD Ryzen 9050 Strix Halo 期待される機能:

Zen5チップレット設計

最大16コア

  • 64MBの共有L3キャッシュ
  • 40 RDNA 3+コンピュート・ユニット
  • 32 MB MALLキャッシュ(iGPU用)
  • 256ビットLPDDR5X-8000メモリコントローラ
  • 統合XDNA 2エンジン
  • 最大60AI TOPS
  • 16 PCIe Gen4レーン
  • 2024年後半発売予定
  • FP11プラットフォーム(55W-130W)

ディスプレイについては、AMD StrixおよびStrix Haloの両APUは、メディアエンジンの一部として、eDP(DP2.1 HBR3)および外部DP(DP2.1 UHBR10)、USBC Alt-DP(DP2.1 UHBR10)、USB4 Alt-DP(DP2.1 UHBR10)をサポートします。

Strix Haloは、最大DP2.1 UHBR20をサポートする。

AMDは、最初のRyzen 9050「Strix Point」APUを今月後半に発表する予定である。

また、詳細はComputex 2024のAMD基調講演で発表される予定だ。

AMD Ryzen モバイルCPU:

CPU ファミリー
ネーム
AMD
Sound Wave?
AMD Krackan PointAMD
Fire Range
AMD Strix
Point Halo
AMD
Strix Point
AMD
Hawk Point
AMD Dragon
Range
AMD PhoenixAMD RembrandtAMD CezanneAMD RenoirAMD PicassoAMD
Raven Ridge
ファミリー
ブランディング
不明AMD Ryzen 9040
(H/Uシリーズ)
AMD Ryzen 8055
(HXシリーズ)
AMD Ryzen 8050
(Hシリーズ)
AMD Ryzen 8050
(H/Uシリーズ)
AMD Ryzen 8040
(H/Uシリーズ)
AMD Ryzen 7045
(HXシリーズ)
AMD Ryzen 7040
(H/Uシリーズ)
AMD Ryzen 6000
AMD Ryzen 7035
AMD Ryzen 5000
(H/Uシリーズ)
AMD Ryzen 4000
(H/Uシリーズ)
AMD Ryzen 3000
(H/Uシリーズ)
AMD Ryzen 2000
(H/Uシリーズ)
製造プロセス不明4nm5nm4nm4nm4nm5nm4nm6nm7nm7nm12nm14nm
CPU コア
アーキテクチャー
Zen 6?Zen 5Zen 5Zen 5CZen 5 +
Zen 5C
Zen 4 +
Zen 4C
Zen 4Zen 4Zen 3+Zen 3Zen 2Zen +Zen 1
CPUコア数/
スレッド数 (最大)
不明8/1616/3216/3212/148/1616/328/168/168/168/164/84/8
L2 キャッシュ
(最大)
不明不明不明不明不明4 MB16 MB4 MB4 MB4 MB4 MB2 MB2 MB
L3 キャッシュ
(最大)
不明32 MB不明64 MB32 MB16 MB32 MB16 MB16 MB16 MB8 MB4 MB4 MB
最大CPU
クロック
不明不明不明不明不明不明5.4 GHz5.2 GHz5.0 GHz
(Ryzen 9
6980HX)
4.80 GHz
(Ryzen 9
5980HX)
4.3 GHz (Ryzen 9 4900HS)4.0 GHz (Ryzen 7 3750H)3.8 GHz (Ryzen 7 2800H)
GPU コア
アーキテクチャー
RDNA 5
iGPU?
RDNA 3+
4nm iGPU
RDNA 3+
4nm iGPU
RDNA 3+
4nm iGPU
RDNA 3+
4nm iGPU
RDNA 3
4nm iGPU
RDNA 2
6nm iGPU
RDNA 3
4nm iGPU
RDNA 2
6nm iGPU
Vega Enhanced
7nm
Vega Enhanced
7nm
Vega 14nmVega 14nm
最大GPU
コア数
不明12 CU
(786 core)
2 CU
(128 core)
40 CU
(2560 Core)
16 CU
(1024 Core)
12 CU
(786 core)
2 CU
(128 core)
12 CU
(786 core)
12 CU
(786 core)
8 CU
(512 core)
8 CU
(512 core)
10 CU
(640 Core)
11 CU
(704 core)
最大GPU
クロック
不明不明不明不明不明2800 MHz2200 MHz2800 MHz2400 MHz2100 MHz1750 MHz1400 MHz1300 MHz
TDP (cTDP
Down/Up)
不明15W-45W
(65W cTDP)
55W-75W
(65W cTDP)
25-125W15W-45W
(65W cTDP)
15W-45W
(65W cTDP)
55W-75W
(65W cTDP)
15W-45W
(65W cTDP)
15W-55W
(65W cTDP)
15W -54W
(54W cTDP)
15W-45W
(65W cTDP)
12-35W
(35W cTDP)
35W-45W
(65W cTDP)
発売年2026?2025?2024H2?2024H2?2024H22024Q12023Q12023Q22022Q12021Q12020Q22019Q12018Q4

ソース:wccftech - AMD Strix & Strix Halo APU Official Docs Allegedly Leak: Up To 16 Zen 5 Cores, 40 RDNA 3+ iGPU, 60 AI TOPs, LPDDR5x-8000, 32 MB MALL

 

 

 

 

 

解説:

Strix PointとStrix Haloの情報

まずはStrix Pointからきになるところをチェックしていきましょう。

製造プロセスは4nmとありますが、これはおそらくSamsung4nmのことでしょう。

信頼性の高いTSMCの3nm・4nmクラスのプロセスはおそらく利益率の高いMI300・MI400に使うのでしょう。

モノリシック設計、Zen5+Zen5Cのハイブリッド、L2 12MB+L3 24MB、となります。

iGPUは16CU=1024SP(2048演算器)となります。

ここに50TOPSのXDNA2エンジンが搭載されるようです。

本来の仕様であれば16MBのMALLキャッシュ(Infinityキャッシュ?)が搭載されていたようですが、残念ながらXDNA2に置き換えになったようです。

よって、1024SPという強力なiGPUの性能がきちんと発揮されるかどうかは未知数ということになります。

おそらくですが、当初の予定よりはかなりiGPUの性能は落ちてているものと思われます。

仕様からみて、インフィニティキャッシュの搭載されていないRX7000シリーズのようなものでしょう。

 

Strix Halo

次にStrix Haloの情報についてみていきましょう。

わたくしはZen5C16コアCCD+iGPU CCD+IODだと思っていたのですが、どうもZen5 CCDx2+iGPU内蔵のIODになるようです。

ちょっと想像していなかったので驚きました。

こちらも60TOPSのXDNA2 AIエンジンが搭載されているようですが、32MB MALLキャッシュが搭載されているようですね。

これだけの容量のキャッシュがあればオミットされている分があったとしてもある程度性能を発揮できるのではないでしょうか。

それにしてもこの仕様を見ると40CUのiGPUと32MBのMALLキャッシュ、60TOPSのXDNA2エンジン、このすべてがIODに内蔵されるように見えるのですが、どれだけ巨大になるのでしょうか?

最初のリークではZen5Cとなっていましたが、今回の情報ではZen5Cなのかどうかというのは触れられていません。

どうなるのですかね。

Zen5CのCCDしかも8C16Tというのは今までの情報にはなかったのと思います。

どちらにしてもMCMでこれだけの仕様になるとかなり高額になりそうです。

ざっくり10万から15万くらいですかね。

20万はいかないと思うのですが、この価格でもRX6700XTやRX7700XTクラスのGPUが内蔵されていることを考えるとまあ高くはないと思います。

おそらくはカットダウンされたモデルも出てくるとは思います。

Strix Haloはどれだけの価格に落とせるかにすべてがかかっているのではないでしょうか。

Hawk Pointは最上位モデルが日本円で5.8万円ほどでしたが、Strix pointとStrix Haloはいくらになるのでしょうか。

高額になるなら結局はdGPUをつけたほうが性能的にも優位性がありますし、なかなか難しいところです。

ぜひとも安価を期待したいですね。

あまり安価が期待できなさそうな仕様ですのでかなりトーンダウンしてしまいましたが、Strix PointがHawkPointと同程度、Strix Haloが10万円以内に収まってくれるとかなりうれしいかなと思います。

その前にこれら2つが自作向けのリテールに降りてこない可能性もあるのでなかなか難しいところです。

 

ARMとの関係はどうなる?

ARMのWindowsに対応した製品が出てくるのは2025年以降になる予定ですから、直接対決することはほぼないと思われます。

しかし、Stirx PointやHaloが大ヒットすればこうした形式のSoCが大流行する可能性は高いと思います。

ゲーム向けに潔くAIエンジンを取っ払って大容量のキャッシュを搭載したSoCが安価に出てくれると嬉しいですね。

Phoenixシリーズで携帯ゲーミングPCという新しいジャンルを開拓したAMDですから、Strixもある程度の成功は約束されているといってもいいと思います。

予定を変更して搭載したAIE2がどのように作用するのかが気になるところです。

 

 

 

Ryzen 9000シリーズ

 

Ryzen 7000X3Dシリーズ

 

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Ryzen 5000/4000シリーズ

 

 

 

 

 

 

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