必要な経験を積んだ人の多くはすでに引退しているかもしれない。
ドイツのある鉄道会社が、週末前にウィンドウズ3.11のアドミニストレーターを募集していた。
30年前のOSでWindows for Workgroupsを使いこなすスキルに加えて、MS-DOSの経験があれば、採用担当者はもっと好意的に見るだろう。
その管理者は、166MHzのプロセッサーと8MBのRAMを搭載したシステムを監督するという。
現代の鉄道がまだこのような古いシステムで動いているのは少し心配に思えるかもしれないが、ミッションクリティカルなシステムはしばしば「壊れていないなら直さない」という哲学に従うものだ。
シリコンを愛するKonkretorは、Twitter / Xで上記の求人情報を取り上げ、求人企業が "ドイツ全土の鉄道表示板 "を担当していると説明した。
これらのシステムは、明らかに古いMS-DOSやウィンドウズ3.11のアプリケーションに依存している部分がある。
昨日見た求人情報は、今日削除されたようだ。
それによると、任命された人物は、現在も鉄道運行の要となっている古いシステムの保守と更新を行うという。
さらに詳しく説明すると、このソフトウェアは "高速鉄道や地方鉄道の運転台表示システム(運転士に最も重要な技術データをリアルタイムで表示する)"を担当している。
このような古いレガシーOSが、重要なリアルタイムデータの配信に使われているのを見ると、いささか心配になるが、古いソフトウェアで稼働している古い基幹システムは珍しくない。
さらに、ディスプレイは重要な安全システムではなく、情報のためのデータを提供するだけかもしれない。
ウィンドウズ3.1Xは、マイクロソフトのGUIベースのオペレーティングシステムの最初のバージョンで、ネットワークが統合され、386プロテクトモードのネットワークスタックが導入されたことで注目された。
マイクロソフトは1992年にこのネットワーク・フレンドリーOSを発売し、2001年12月31日にサポートを終了した。
ドイツの鉄道会社はこのメモを見逃したのだろうか?
『Hacker News』フォーラムでの雑談によると、上記のレガシー・システムは現在、ドイツのICE 1とICE 2で使われているという。
もし本当なら、MS-DOSとWin 3.11に依存しているソフトウェアは、2030年かそれ以降まで必要かもしれない。
もうひとつ興味深いのは、Win 3.11を走らせている鉄道システムのひとつは、1996年のBIOSを持ち、166MHzのプロセッサーと8MBのRAMを搭載しているという主張だ。
古代のハードウェアとソフトウェアは、思いがけないところで次々と発見される。
つい昨日も、日本のお偉いさんたちがようやくフロッピーディスク中毒から抜け出したというニュースをお伝えしたばかりだ。
その一方で、インテルの古い8088 CPUを搭載したコンピューターを購入し、ISAバス・グラフィックカードのオーバークロックに手を出すマニアもいる。
解説:
ドイツの国鉄ではDOSとWindows3.11が現役
あまりにもびっくりしたので、取り上げてみました。
なんとドイツの国鉄では、DOSとWindows3.11がいまだに現役とのこと。
それだけではなく、これらのシステムを管理できる人材を募集までしていたとのこと。
組み込みや閉鎖的なシステムでは長く使われるとは言われていますが、さすがに30年以上前のOSが現役なのは驚きです。
更新しようとはしなかったのでしょうか。
日本もついこの間までフロッピーディスクが現役でしたが、Windows3.11が現役なのも驚きです。
更新する必要がなければ更新しないというのは組み込みの教義ですが、それを忠実に守っているようですね。
特に外部に接続していなければ問題ないということなのでしょう。
1年ひと昔と言われた世界で30年以上前のシステムが動いているのは面白いです。
すでに対応ハードもなくなっているのではないでしょうか。