しかし、それだけではない。
Videocardzによって、インテルの次期Arc統合グラフィックスのベンチマークがリークされた。インテルやAMDのエントリー・レベルのデスクトップ・グラフィックス・カードとほぼ同等で、ハイエンドのRyzen 7040 APUと組み合わされるRadeon 780Mよりもいくらか速い。
しかし、このリークについては分かっていないことが多く、全体像を見るのは難しい。
Arc iGPUは、12月14日に発売されるMeteor Lake CPUであるCore Ultra 7 155Hと組み合わせられた。
Geekbench 6のOpenCLグラフィックス・テストでは33,948という、統合型GPUとしてはかなり高いスコアを記録しており、Geekbenchの公式リーダーボードによれば、AMDのディスクリートRX 6400や統合型Radeon 780Mよりも高い。
Geekbench 6 OpenCL GPUベンチマーク
Meteor Lake 内蔵グラフィックス | Radeon 780M | Arc A380 | RX 6400 | |
スコア | 33948 | 30296 | 37105 | 32997 |
155HのiGPUはここで2位につけており、これはかなり印象的だ。
特に780Mは、ROG Allyや他のハイエンド・ゲーミング・ハンドヘルドに搭載されているGPUであるため、780Mに勝つことは重要です。
また、インテルの統合GPUの1つが、AMDの最も安価なグラフィックカードよりも優れているというのは、ちょっとした驚きだ。
しかし、このデータにはいくつか重要な注意点がある。
まず、これはゲーミング・ベンチマークではなく、コンピュート・ベンチマークである。
AMDのRX 7900 XTXは、Geekbench 6によればRTX 3090と同程度の速さしかないが、これはゲームに関しては真実ではないことがわかっている。
Arc A380もRX 6400に大勝しているが、我々のレビューでは両者はほぼ同等である。(ただし、新しいドライバのおかげでA380が少し順位を上げた可能性はある)。
ベンチマークの強度にも疑問がある。Geekbench 6 OpenCLベンチマークは、終了までに1分ほどしかかからず、ローエンドのハードウェアで検証するためにRX 6400でテストした。
モバイルプロセッサーの持続性能はあまり良くないことはよく知られており、もしこれがもっと長いベンチマークでテストされたなら、もしかしたら性能はそれほど良く見えなかったかもしれない。
このリークが本当だとしても、多くの疑問がつきまとっているため、性能データを分析するのは難しい。
また、ノートPC用チップにとってかなり重要な消費電力については、何もわかっていない。
インテルの統合GPUが演算ベンチマークでこれほど高速なのは間違いなく良い兆候だが、それがゲームに適しているかどうかはわからない。
解説:
MeteorLakeの内蔵GPUはPhonix Pointより速い
ただし、Geekbench6のOpenCLのテストなのでDirectXとはまた別になります。
しかし、MeteorLakeの内蔵GPUがAMDの同世代のAPUより良い結果を出すことは今まで無かったので、かなり画期的なことだと思います。
私はSoCの性能がどんどん上がって、いつか格安の超小型PCや安価なノートPCで十分にAAAタイトルのゲームがプレイできるようになると繰り返し記事を書いています。
AMDがやらなくてもIntelがいつかやると言ってきましたが、単体GPU製品を手掛けることによって内蔵GPUの性能も上がってきているということだろうと思います。
恐らく、単体GPUで得たドライバのノウハウも内蔵GPUのドライバにフィードバックされていると思いますので、個別のゲームのパフォーマンスも上がってくると思います。
しかし・・・Intelの内蔵GPUは主流足りえない
残念ながら、私はIntelの内蔵GPUを搭載したSteamdeckのよな携帯ゲーミングPCは出ないと思います。
理由はIntelが高性能内蔵GPU搭載モバイルCPUをプレミアムグレードと位置付けているからです。
AMDは自社の高性能GPUを搭載したモデルを比較的安価でOEMに出荷して大量採用されています。
Intelの高性能内蔵GPUモデルで同じ価格を実現するのは難しいでしょう。
このあたりはPS5などのゲーム機にも採用されている実績のあるAMDの強いところだと思います。
今後内蔵GPUはどんどん高性能化していき、いつか陳腐化してコモディティになると思います。
そうなったときに一気に安価になると思います。
一つ懸念があるとすればDLSSのようなAI性能がどのようにゲームに生かされるかですね。
nVIDIAの説明によると、将来的にはリアルタイムでレンダリングするオブジェクトを生成するようになるとされています。
今の私の感覚ではちょっと想像がつきませんが、そうなるとまたデカくて高くて重たい強力なGPUが必要になってきそうです。
しかも、AI機能は必須になるでしょうから、大きな技術革新でも起きない限りはまたしても省電力化やコストダウンの邪魔になってくるかもしれません。
AI/ML性能は生産性に直結しますので、多くの現場・ユーザーから望まれるでしょうから、そうならないことを祈るばかりです。
Intelの内蔵GPUに話を戻すと、Intelの内蔵GPUの向かう未来と言うのはBattlemageが出てきたらある程度は方向性がつかめるのではないかと思います。
今のところ、ARC AシリーズはAMD、nVIDIAの二社に追いついていません。
Core Ultra 200Sシリーズ
ソケットLGA1851
Intel 第14世代Coreシリーズ
ソケットLGA1700
※ 末尾にFがついているモデルはGPUがありませんのでご注意ください。