GPD Win Max 2、Ryzen 7 7840Uチップ不足で遅延に直面
同社は、AMDがRyzen APUを予定通りに供給しなかったことで契約に違反したと主張している。
クラムシェルデザインの携帯ゲーム機で知られるAMDの長年のパートナーであるGPDが、Win Max 2を発表した。同社の製品ラインアップは、インテル製チップに比べてグラフィックス性能が高いため、AMD製ハードウェアを主に採用している。
しかし、Win Max 2には遅れが生じており、GPDはこの後退の原因をAMDに求めている。
クラウドファンディングのページに掲載されたアップデートで、GPDはWin Max 2の出荷遅延について明らかにした。
これらのプロセッサーはバッチで納品される予定だったが、Ryzen 7 7840U APUの第2バッチが予定通り到着しなかったようだ。
同社は、AMDが上流のサプライヤーに予定通りにチップを納品しなかったことで契約に違反したとまで非難しており、これがゲーム機の生産遅延につながっているようだ。
取締役会やOEMパートナー、特に製品ポートフォリオがAMDチップに大きく依存しているパートナーから、このような投稿に出くわすのは非常に珍しいことだ。
同社は、Win Mini(7840U/7640U)、Win 4(7840U/7640U)、インテルTiger Lake SoCベースのPocket 3などのモデルも提供している。
このような状況において、GPDは少し窮地に立たされており、唯一の手段は出荷を待ち、支援者に定期的に最新情報を提供し続けることである。
関連して、この状況は、ゲーマーが主にクラウドファンディングの分野で活動している企業からハードウェアを予約注文する際に注意を払うべき理由を示す良い例となっている。
解説:
GPDがAMDを予定通りRyzen 7 7840Uを供給しなかったとして非難しているようです。
AMDは半導体不足を直撃したThreadripper5000シリーズでもLenovoに優先的に製品を回しており、こうしたキックスターター系のインディーズハードウェア企業への供給は重視していないようですね。
Lenovoのような巨大PCベンダは小回りが利かず製品の発売までに多くの時間を必要としますが、一度動き出せば価格・サポートまで含めてその影響力で比較的安定・安心の製品を出すことができます。
一方でGPDのようなキックスターターを利用するような企業は小回りは非常によく利きますがPCベンダーとしての影響力が弱く、今回のような事態に陥ることもあるということです。
上級ユーザーなら、状況や用途に応じて使い分けられるようになりましょう。
さて、7840Uですが、もはや7840Uでなければならない製品と言う一つのジャンルを形成しています。
大ヒット製品と言ってもよいのではないでしょうか。
次世代のZen5ではStrixPointと言う後継製品はLPDDR5専用(つまりモバイル専用)となり、StrixHaloと言う16C+40CUのPS5のGPU性能をもしのぐような強力なAPUが予定されています。
この手のゲーム性能が売りのモバイル機は今後ますますAMDのAPUに依存していくようになると思います。
そのうちIntelも出すようになるかもしれませんが、価格と性能から言って、AMDのAPUの追従は出来ないと思います。
nVIDIAもある種、製品の安売りに繋がるこの手の高性能一体型製品はあまり興味が無いように見えます。
RadeonがGeforceとの差を縮めるカギになるのは恐らくこうしたAPU製品になると私は考えています。
2023年のPhoenixは一定の存在感を発揮することが出来ました。
しかし、2024年のStrixPoint、StrixHaloは誰の目にもわかる形でPCの世界を変えると思います。
誰の目にもAPUがもたらす低価格ゲーミングPCの未来がうっすらと見えてくるようになるのではないかと思います。
Steamのハードウェア調査でもRadeon Graphicsとして12位につけており、これは恐らく、APUの内蔵グラフィックのことだと思われます。
StrixPoint、StrixHaloでこれがどのように変化していくのか注目です。
Ryzen 9000シリーズ
Ryzen 7000X3Dシリーズ
Ryzen 8000GシリーズAPU(GPU内蔵)
Ryzen 5000/4000シリーズ