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マイニング狂想曲

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現在のGPUの高騰はマイニング需要に支えられているところが大きいです。

しかし、2018年に入ってから仮想通貨は大きく値下がりしています。

以前の記事でも書きましたが、仮想通貨のマイニング需要というのはマイニングすることでもらえる仮想通貨の価値が支えています。

このまま仮想通貨の価値が下がり続けるとどこかでデッドラインを割り込み、マイニング需要が消滅する可能性も0ではありません。

 

そもそもマイニングとは何か?

マイニングとは仮想通貨の取引台帳にであるブロックチェーンの追記、整合性の検証(あってるかどうかの確認)にコンピューターの計算能力を提供することによって仮想通貨がもらえる仕組みです。

ご存知の方も多いと思われますが、仮想通貨は2017年12月に史上最高値を付けました。

一時期1BTC200万円以上の価格を付けたのですが、半年後の現在1BTC67万円ほどとなっています。実に1/3ほどになってしまったということです。

仮想通貨の価値が低くなるということは、マイニングで提供した演算能力の報酬が低くなるということです。

そのため、GPUの需要が激減するのでは?と言われています。

仮想通貨用のPCは「マイニングリグ」と呼ばれており、専用のマザーボードにGPUを6-7枚程度増設するのが一般的です。

※ マイニングリグと呼ばれる自作PCのマイニング専用フレーム。GPUはマザーボードからケーブルで伸ばして複数枚増設する。(画像では6枚)

 

兵どもが夢のあと

1ユーザーにつきそれだけのGPUを使うので今まで大量のGPU需要が発生していました。

実にnVidiaやAMDのグラフィックボード部門の利益の1/3をマイニング需要が支えていたと言われています。

しかし、仮想通貨の暴落に伴ってこのような異常なGPU需要を支えていたマイニング特需も終わるのではないかと言われています。

ただし、半年で1/3の価格になるということは再び上がる可能性も0ではありません。

※ 金融商品の流動性というのはそういうものです。価格が大きく下がるということは同じだけ上がる可能性も大きいということが一般的に言えます。

今後の相場の変動次第ではまた大量のマイニング需要が発生してゲーム向けのGPUの価格を押し上げる可能性も0ではありません。

メーカー側(nVidiaとAMD)もそれは理解していて、GPUの製造計画に関しては慎重を期しているようですので、このままマイニング需要が続くようならば品薄傾向は継続していくものと思われます。

作り過ぎると一気に暴落しますので、この辺は仕方のないことなのかなと思います。

今一般的に販売されているマイニングPCのフレーム(ケースのようなもの)はGPUを6枚まで挿せます。

マザーボードに関してはマイニング専用のマザーはPCIスロットが10個前後ついている機種が販売されており、そこから特殊なケーブルで引き回して上の画像のようなオープンフレームのケースでむき出しのまま運用するのが一般的です。

電源容量的なものと価格的な事情からにGTX1060あたりを6枚使うユーザーが多いと思います。

少し脱線しますが、GTX1060(消費電力120W)を6枚使うとそれだけで720Wになり、他と合わせてると全体で750Wを超えてしまいます。

家庭用電源の限界は総量1500wですので、この時点で「電源容量は消費電力の倍」というセオリーは崩れてしまいます。

ゲームが好きだからPCもゲームの知識しか興味を持たないという考え方をしていると、こうしたことがあるということが分かりませんので、当サイトの記事を読んてる方はぜひゲーム以外から見たPCというものも考えてみていただきたいです。

その方が絶対に視野が広くなりますし、ゲームからしかPCを見てこなかった方よりも引き出しが多くなります。

話を戻すと、1ユーザーがGPUを一気に6枚買っていったら店頭在庫がなくなるのも納得できるのではないでしょうか。

ゲーマーにとってはひたすら迷惑な話ですが、仮想通貨の相場が再度暴落でもしない限り、GPUが発売されてから徐々に値段が上がっていくという傾向が続いていく可能性もあります。

GPUの価格が落ち着くかどうかは仮想通貨の価格次第というところがありますので、GPUの価格が今後どうなるか気になる方は仮想通貨の価格を時々チェックされておくことをお勧めしておきます。

参考リンク:Coingekko

前回の記事でも紹介した通り、ASICという専用のハードウェアによるマイニングも行われるようになってきており、マイニング需要が継続したとしてもGPUによるマイニングは徐々に消滅していく可能性も0ではありません。

マイニング特需が続いていると発売から時間が経つと徐々に値段が上がっていく傾向があります。

現時点ではっきり言えることは、仮想通貨のバブルが終われば現在のGPUの需要も終わるということです。

GPUを買い替える場合、マイニング特需が続いている間は待たずに早め早めに買っておいたほうがよいでしょう。

待っても価格が上がるだけでよいことはありません。

現在はメモリも高騰していますので、ゲーマーにとっては受難の時代と言えるかもしれません。

ソース:arstechnica - Cryptocurrency has been great for GPU makers—that might change soon

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