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GIGABYTE、GPU価格を最大40%値上げ—日本の販売店は履行不能な予約注文をキャンセル

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値上げをイメージした概念写真。グラフィックボードの箱と赤い上昇矢印、日本の家電量販店の陳列棚を思わせる構図

■事実

GIGABYTE日本正規代理店のCFD販売株式会社が2026年7月28日、法人向け卸売サイト「CFD-BIZ.com」上で「GIGABYTE VGA製品 価格改定のご案内」を公表しました。

出典:CFD販売株式会社 CFD-BIZ.com告知(2026年7月28日付)https://cfd-biz.com/news_73.php

価格改定はメーカー(GIGABYTE)側の価格改定に伴う措置で、2026年8月1日受注分より実施しています。

値上げ幅は対象製品ごとに異なるが、現行価格比で約120%~140%程度(=約20%~40%の値上げ)になる見込みとCFDが説明しています。

未出荷の既存注文残(=価格改定前に受けた注文で、まだ商品を発送していないもの)についても、現行価格での確保が困難となる場合があり、状況に応じてキャンセルの相談を行う可能性があるとCFDが告知しました。

対象となる案件は担当者から順次連絡するとしており、全ての未出荷注文が一律キャンセルされるわけではありません。

CFDは告知内で「今後も安定した製品供給に努める」とコメントしています。

背景:NVIDIAはGeForce向けGPUキット(GPU+VRAMのセット)の供給価格を、GDDR7搭載のBlackwell世代製品に加えGDDR6搭載製品も含めて引き上げる方針を台湾AIB各社に通知(BenchLife報道、gazlog.jp経由)しました。

日本国内の実売価格でも既に値上がりが進行中:RTX 5070搭載モデルの一部実売価格は2025年11月比で約28.5%上昇しました。(gazlog.jp調べ、2026年7月時点)

米国市場でも、Tom's Hardwareの報道によれば、人気モデルのGeForce RTX 5070とRadeon RX 9070はそれぞれ発売時MSRPを約15%・18%上回る価格で現在販売されています。

値上げの根本要因はGPU本体ではなくGDDR/DRAMメモリの供給逼迫。AIデータセンター向けHBM(広帯域幅メモリ)生産へのウェハ配分シフトが、GDDR・DDR5など民生向けメモリの供給を圧迫しています。

複数の調査会社(TrendForce、Gartner等)は2026年通年でDRAM価格が最大130%程度上昇する可能性を指摘しており、供給改善は早くて2026年末、現実的には2027〜2028年との見方が多くなっています。

RTX5070最安値,RX9070XT最安値

 

32GB_DDR5メモリキット価格

 

比較表:RTX 5070 vs Radeon RX 9070(日米価格比較)

項目GeForce RTX 5070Radeon RX 9070
日本国内 発売時参考価格¥108,800未確認(次回要調査)
日本国内 直近最安値¥103,800(2026年7月時点)¥83,800(2026年8月上旬時点)
米国実勢価格の対MSRP比約+15%(2026年8月時点)約+18%(2026年8月時点)

解説

今回の一次情報はメーカー(GIGABYTE)自身のプレスリリースではなく、日本の代理店(CFD販売)が"我々も対応に追われている"というニュアンスで出した告知である点に注目したい。値上げの主導権が完全にメーカー側にあり、代理店・小売は後追いで価格転嫁するしかない構造が透けて見える。

「現行価格比120〜140%」という表現は、言い換えれば1〜2週間程度の告知期間で最大4割の値上げを飲まされたということ。予約していたユーザーからすれば、注文したときの価格でモノが届く保証がなくなったに等しい。

既存注文のキャンセル方針を見ると、単なる「これから買う人が高くなる」という話ではなく、「もう注文して待っていた人」まで巻き込まれている点が今回のニュースの核心。これはPC自作erにとって普通に痛い。

米国市場のRTX 5070・RX 9070の実売価格(MSRP比+15〜18%)と比較すると、日本の今回の値上げ幅(最大40%)は明らかに突出している。円安の影響も重なっている可能性が高く、日本市場は"二重の値上げ圧力"を受けている構図だ。

そもそもの主犯はGPUダイでもGPUメーカーの利益率でもなく、メモリ(GDDR/DRAM)の供給不足。AIデータセンター向けHBM生産にウェハが吸われ、民生用メモリの供給が絞られているという、ここ1年繰り返し起きているパターンがそのままGPU価格にも波及している。

「AIが誰もが使えるものになる」というインフラ側の触れ込みとは裏腹に、実際には一般消費者がPCやグラフィックカードを買いにくくなっている。AIデータセンター投資の裏で割を食っているのが、皮肉にも一般ユーザーのPC購入体験だという構図は、繰り返し指摘しておく価値がある。

供給側の見通しも明るくない。複数の調査会社が「正常化は早くて2026年末、現実的には2027〜2028年」と揃って悲観的な予測を出しており、「待てば安くなる」がもはや通用しない時代に入りつつある。

「ご注文残」という言葉、響きは事務的だが実態は「あなたの予約分、なかったことになるかもしれません」というかなり物騒な話だ。

GPU本体の性能競争そっちのけで、いま一番熱いバトルは「メモリの争奪戦」。買うタイミングを計るゲームは、しばらく終わりそうにない。

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