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AV2コーデック、2026年5月29日に仕様v1.0.0リリース予定―AV1比最大40%圧縮率改善

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■事実

AOMedia(Alliance for Open Media)の次世代動画コーデック「AV2」が、2026年5月29日にv1.0.0として正式リリースされる見通しでする

AOMedia AVM(AOM Video Model)リポジトリのchangelogに「2026-05-29 v1.0.0」「First released version of AV2」というコミットが追加されたことをRedditユーザーが発見しました。

当初AOMediaはAV2仕様を2025年末までにリリースする計画だったが、約半年の遅延となります。

現在公開されているのはドラフト版の「AV2 Bitstream and Decoding Process Specification」(2026年1月5日付、v13ドラフト)のみで、GitHubリポジトリでもdraft releaseと明記されています。

v13ドラフトには仕様書全文・シンタックスブラウザ・ルックアップテーブル(.hファイル)・リリースノートが含まれています。

AV2はAV1の後継として引き続きAOMedia管理下のロイヤルティフリーコーデックです。

AV1比で最大約40%の帯域削減(同等品質)を実現するとAOMediaは主張しています。

AR/VR対応強化、スプリットスクリーン(マルチプログラム配信)、スクリーンコンテンツ処理の改善、より広い画質レンジ対応などの新機能を追加しました。

カラーフォーマット:4:2:0/4:2:2/4:4:4の3系統をサポート、最大6プロファイル(Mainツールセット)を設定予定です。

現ドラフトでは8bit・10bitの色深度のみ正式対応(12bitは予約済み)、レイヤリング・ランダムアクセスなど一部未解決の既知の問題あります。

AV2の開発には5年超の期間と2,700以上のコミットが費やされています。

AOMediaの会員調査では、仕様確定後12ヶ月以内にAV2を採用予定が53%、2年以内が88%と回答です。

AOMediaの主要メンバーはGoogle・Apple・Netflix・Amazon・Microsoft・Meta・Cisco・Intelなどです。

AV1仕様は2018年確定→IntelはAV1ハードウェアデコードをTiger Lake(2020年9月)で対応→AMDはRDNA 2(RX 6000シリーズ、2020年発表・2021年発売)で対応。

AV2のハードウェアデコードサポートは、コンシューマー向けデバイスで早くとも2026年後半〜2027年頃に登場する見通し(仕様確定から18〜36ヶ月の想定)です。

ソース:https://github.com/AOMediaCodec/av2-spec / https://www.reddit.com/r/AV1/comments/1tkdmy3/av2_is_expected_to_finalize_on_may_29_2026/

解説

「コミットが入った=リリース確定」は早計。過去にも予定日の変更はあり、あくまで現時点の目標日として読む必要がある。

5月29日リリースが実現した場合でも、「仕様書が確定した」という意味にすぎない。エンコーダー・デコーダーの実装、ハードウェア対応、ストリーミング各社の採用まではさらに数年単位の時間がかかる。

AV1の前例が参考になる:仕様確定(2018年)→Intelがハードウェアデコードを搭載したTiger Lakeを投入(2020年)まで約2年。AMDのRDNA 2によるAV1対応も同時期。実際にYouTube等で大規模配信が始まったのはさらに数年後。

AVM(AOM Video Model)≠ AV2仕様という点は重要。これまで出回っていた「AV2ベンチマーク」のほぼ全ては実験用リファレンス実装(AVM)の結果であり、最終仕様のAV2とは異なる可能性がある。

AV1を「仕様レベルでは全員が使う気満々」にしたのはロイヤルティフリーという性質だった。AV2も同様の路線を踏襲する点は、業界採用の観点で大きなアドバンテージだ。

競合コーデックとしてはVVC(H.266)が存在するが、ライセンス料が発生するため特に配信・クラウド系での採用には不向き。AV2はここで差別化できる。

「半年遅延なのに誰も驚いていない」――半導体やソフトウェア業界でのスケジュール延期は最早様式美に近い。むしろ半年で済んだ方を評価すべきかもしれない。

一般ユーザーへの影響はAV2への乗り換えはすぐには起きない。今持っているGPUでAV2動画を快適に再生できるようになるのは数年後。まずはSafariやChrome等のブラウザソフトウェアデコードから普及が始まる流れになると想定される。

AV1がようやく当たり前になりつつある今、AV2がリリースされる。技術の世代交代はいつもそういうタイミングで来る。