※ 画像は記事の内容をもとにしたイメージです。必ずしも現実を反映しているわけではありませんのでご注意ください。
■事実
内部メモの流出
メモの中でシャーマは「Game PassはXboxにおけるゲーミングの中核だが、現在が最終形ではないことも明らかだ」と述べています。
「短期的には、Game Passはプレーヤーにとって高くなりすぎた。より良いバリューを提供する必要がある」と明言しています。
「長期的には、Game Passをより柔軟なシステムへと進化させる。テストと学習に時間を要する」とも語りました。
The Vergeのトム・ウォーレン(Tom Warren)記者が、MicrosoftゲーミングCEOアシャ・シャーマ(Asha Sharma)のXbox社員向け社内メモの内容を報じました。
価格値上げの経緯
2025年10月、MicrosoftはGame Pass Ultimateを月額$20→$30へ、約50%値上げしました。
値上げと同時にUbisoft+ ClassicsとFortnite Crewを追加したが、ユーザーの反発を抑えられませんでした。
現在の料金体系:Ultimate $29.99/月、Premium $14.99/月、Essential $9.99/月、PC Game Pass $16.50/月です。
値上げ後、大規模な解約の波が発生し、かつて「良すぎるくらいお得」と評されたサービスの評価が急落しました。
新CEOの登場
シャーマは2026年2月、約12年間Xbox部門を率いたフィル・スペンサー(Phil Spencer)の後任としてMicrosoftゲーミングCEOに就任しました。
就任後まもなく、物議を醸した「This Is An Xbox」マーケティングキャンペーンを静かに終了させました。
The Informationの報道では、シャーマがGame Developer Conference(GDC)で大手・インディー双方のゲームメーカーと面会し、Xbox事業の拡大姿勢をアピールしていたことが伝えられています。
Call of Duty Game Pass除外の可能性
Game Pass Ultimateの値上げ自体、Call of Dutyをローンチ初日からGame Passに追加したコスト負担が一因だったとも報じられています。
本メモ報道の前日、Windows CentralのジェズコーデンはMicrosoftが今年の新作Call of DutyをGame Passから外すことを検討している可能性を報じています。
新プランのデータマイン
データマイナーのredphx(Better xCloudの開発者)がMicrosoftのバックエンドから新しいコードネーム「Triton」を発見しました。
既存プランのコードネーム(Ultimate=CALLISTO、Standard=DIA等)と並んで登録されており、新プランである可能性が高いでしょう。
コードネームTritonに含まれるゲームタイトルは全てXbox Game Studios(ファーストパーティ)作品でDOOM Eternal、DOOM 64、Dishonored 2、Fable Anniversary、Fallout 4・76、Gears 5、Halo 5: Guardians、Halo Wars 2、Hellblade、Ori and the Blind Forest、Psychonauts、State of Decay 2、The Elder Scrolls Online等があります。
さらにredphxはTritonと並んで「Duet」という別のコードネームも発見しました。
DuetはNetflixとのバンドルプランを示唆する可能性があるとされています。
Netflix連携の可能性
ピーターズは「いかなる可能性も排除しない」と述べつつ、「MicrosoftはGame Passバンドルをどう成立させるか、まだ模索中だ」とも語りました。
Netflix共同CEOグレッグ・ピーターズ(Greg Peters)がシャーマとのGame Passバンドルに関する意見交換を行ったことを認めました。
解説
構造を整理する
旧Game Passは私の解釈ではもともと非常に問題があるサービスだと思っており、その一番大きな問題が、デイワン放題で破格すぎて持続不可能ということ。
その単純すぎる解決策として、2025年10月に50%値上げで帳尻を合わせようとしたところ解約続出になった。
値上げしたままでは客が戻らないので値下げせざるを得ない。
しかし旧来の水準に戻す体力はない値下げしながらサービスも同時に下げるのが着地点だ。
CoDを外す動きが証拠
Call of DutyのGame Pass除外観測は、値下げの「原資」を作るための必然的な動きだ。
最も費用のかかるコンテンツを外し、価格を下げても損益が合う構造に作り替える原づもの様に見える。
「値下げ=ユーザーへの朗報」と読む海外メディアの論調は楽観的すぎるだろう。
Tritonが示す未来
第1パーティ限定の廉価プランTritonは、安く見せながらデイワン大型タイトルを含まない設計だ。
ユーザーが「安くなった」と感じた瞬間に、旧来のGame Passより内容が劣化している。
「柔軟なシステムへ」という言葉の実態は「欲しいコンテンツには追加コストがかかる仕組みへの移行」を指しているのではないだろうか?
旧Game Passが「良すぎた」ことへの代償
かつての破格サービスは、実質的に傘下スタジオの収益を削って成立していた。
Activision買収後にCoDまで入れたことでその歪みが一気に拡大した。
今起きていることは「安売りしすぎた過去のツケを、値上げでも回収できなかったので値下げ+改悪で帳尻を合わせる」後退戦のように「見える」。
業界全体のトレンドとの一致
NetflixもDisney+も「安い広告付きプランを作り、プレミアムコンテンツは上位プランか追加課金」に移行済みだ。
Game PassのTriton+Duet体制も同じ構造——安い入口で囲い込み、旬のコンテンツには別途払わせる。
「Game Passはコスパが良すぎる」と言われていたのは、傘下スタジオへのコストを「見えなくしていた」だけだった
ゲームコンソールビジネスというのは本体を原価ギリギリの価格で売って、ソフトのロイヤリティで儲けるビジネスだ。
1stタイトルといえどもその収益を無視して事業を行えば簡単に赤字になる。
ましてや、今は1本のゲーム制作に莫大な費用が掛かる時代だ。
Xboxの事業部はゲーム機の本質はプラットフォームで囲い込むコンテンツビジネスで、どこまでがディスカウントしてよいのか?どこからがディスカウントできないのか?という境界線がわかってない。
主な収益源がソフトのロイヤリティである以上、新作のゲームを過剰に割引はできない。