インテルは、Lakefieldとして知られるプロジェクトで、最新のスマートフォンプロセッサが低消費電力コアと並んで高性能コアのグループを持っているのと同様に、異なるタイプのコアを一緒に混合して1つのモジュールに採用するというアイデアを採用するプロジェクトに取り組んできました。
Intel LakefieldおよびIntel Core i5-L15G7 Geekbenchの結果
IntelのLakefieldラインナップは、Anandtech Forumsに投稿された最近リークされたチップのダイショットで示されているように、全体の小さなダイ領域(144mm2の範囲)に効率的な低TDPプロセッサを構築することを目指しています。
TwitterユーザーInstLatX64によってリークされたこの特定のIntel Lakefieldチップは、Lakefieldプロジェクトがどこに向かっているのかについての洞察を与えてくれます。
画像ソース: @InstLatX64
テストしたチップは、Intel Core i5-L15G7、5C / 5T CPUであり、興味深いことに、ペンタコアプロセッサであるという珍しい構成を採用しています。
5つのコアの1つはIntelの「Sunny Cove」設計を採用しており、これは、Kaby Lakeから次のComet Lakeリリースまで、Skylakeのさまざまなイテレーションの後継として知られています。残りの4つのコアのグループは、IntelのAtomマイクロアーキテクチャのバリエーションであるTremontに基づいています。
Lakefieldはマルチチップモジュール(MCM)として設計されているため、5つのプライマリコアはIntelの10nmプロセスで製造されますが、I/Oコントローラー、PHY、メモリなどの追加モジュールは22nmなどの別のノードで製造され、これらの追加モジュールはトータルパフォーマンスへの寄与が小さいため、コストを抑えます 。
Lakefieldの合計エネルギー消費目標は5〜7ワットの範囲内であり、これは非常に低い値です。
Core i5-L15G7のクロック速度については、1.4 GHzのベースクロックに注目していますが、Geekbenchテスト中、チップはなんとか2.95 GHzのクロックを引き出せました。
TremontコアがSunny Coveコアと比較してより高い持続クロックに到達できるかどうかは不明であり、この場合、Sunny Coveコアが報告されたクロックの上昇に関与していると想定できます。
Intel Lakefield SOCダイショット。 (画像クレジット:Anandtechフォーラム)
IntelがLakefieldの位置付けを意図している市場については不明ですが、現時点ではLakefieldに最も匹敵するプロセッサはQualcommのSnapdragonです。
Core i5-L15G7のGeekbenchスコアから判断すると、スコアが725のシングルコア速度の点で、LakefieldチップはQualcommのSnapdragon 835の約2倍強力であり、15G7のマルチコア結果である1566を比較すると 、IntelとQualcommの2つのチップは互いに同等です。
L15G7とQualcommのフラッグシップチップであるSnapdragon 8cxを比較すると、どちらもシングルコアパフォーマンスの点ではほぼ同等ですが、マルチコアアリーナでは、Intelは77%の遅れをとっています。
レイクフィールドがどこに行くのかを見極める必要があります。成功した場合、クアルコムは競争を繰り広げる可能性があります。
ソース:wccftech – Intel ‘Lakefield’ Core i5-L15G7 SOC Geekbench Performance Leaked
解説:
IntelのLakeFieldのベンチマークスコアがリーク
参考までに上の数値がCore i3-8350Kのスコアになります。
本当は第九世代と比較したかったのですが、残念ながらスコアがありませんでしたので第八世代と比較します。
比べるべくもなく、LakeFieldのほうが低いスコアです。
そのため、LakeFieldはAtomかCore-Mの後継ということになるのでしょうね。
IntelはあくまでもArmへの対抗心をにじませているようですが、スマホ・タブレット向けとしてはすでに勝負がついた状態だと思います。
LakeFieldはArmと同じBig-Littleフィロソフィという高性能コアと性能の高くない省電力コアの組み合わせで省電力性と性能を両立しようという考え方で作られています。
ただし、Snapdragon855Plusなどの最新Armコアは高性能コアと性能の高くない省電力コアの数は4つずつとなっていますが、LakeFieldの高性能コアは一つだけです。
また、後ろからはAMD+TSMC連合がプロセスを着々と進めており、5nmや3nmで作られた省電力な高性能コアを使われると同じTDPでも性能で置いて行かれる可能性があります。
やはりカギになるのは製造プロセスというのはここでも変わりはありません。