AMDのRyzen Threadripper sTRX4およびTR4ソケットのピンレイアウトは、2つのソケットの完全なピン構成マップをコンパイルしたHwbattleによって詳細に説明されています。
更新されたピンマップのように見えますが、ソケットが視覚的に同一に見えても、古いTR4ソケットベースのCPUとの互換性は期待できません。
AMD Ryzen Threadripper sTRX4およびTR4ソケットピン構成の詳細-さまざまな電気的変更が古いRyzen Threadripper CPUとの互換性をゼロとしました
第3世代のRyzen Threadripperプロセッサの噂が始まって以来、新しいTRX40プラットフォームは古いプロセッサをサポートしないと聞いています。
これは数日前に第3世代Ryzen ThreadripperプロセッサとそれぞれのTRX40シリーズマザーボードの発表で確認されました。
マザーボードメーカーは、TRX40シリーズは第3世代のThreadripperシリーズとのみ互換性があり、古いラインアップとは互換性がないことを明確に述べています。
今日、HwBattleはsTRX4とTR4ソケットの両方の最初のピンレイアウトをリリースしました。
これは、2つのソケットの違いを示しています。
そもそも、sTRX4では、以前TR4ソケットで使用されていなかった多くのピンが有効になっていることはありませんでした。
SP3ソケット自体のピン数は4094のままですが、ここで名前の変更を検討する必要があります。
sTRX4 SP3ソケットには、TR4 SP3ソケットよりも多くのピンが有効になっています。
以下は、sTRX4およびTR4ソケットピンレイアウトの高解像度写真です。(画像クレジット:HwBattle)
1st / 2nd Gen Threadripper用AMD TR4 SP3ソケット:
※ 紫色のピンが未使用ピン
第3世代Threadripper用AMD sTRX4 SP3ソケット:
SP3(EPYC用ソケット)
AMD Ryzen Threadripper世代の比較:
ファミリー ネーム |
AMD 第一世代 Ryzen Threadripper |
AMD 第二世代 Ryzen Threadripper |
AMD 第三世代 Ryzen Threadripper |
アーキ テクチャー |
Zen 1 | Zen+ | Zen 2 |
製造プロセス | 14nm | 12nm | 7nm |
最大CPU コア数 |
16 | 32 | 64? |
最大CPU スレッド数 |
32 | 64 | 128? |
PCIe サポート |
PCIe Gen 3.0 | PCIe Gen 3.0 | PCIe Gen 4.0 |
最大PCIe レーン数 |
64 | 64 | 128 |
最大 L2 キャッシュ |
8 MB | 16 MB | 32 MB |
最大L3 キャッシュ |
32 MB | 64 MB | 256 MB |
ソケット | TR4 | TR4 | 不明 |
チップセット | X399 | X399 | TRX40, TRX80, WRX80 |
発売 | 2017 | 2018 | 2019 |
AMDは、互換性のあるCPUをソケットと一致させるためにIDピン認識を実装しており、この場合、sTRX4ソケットは第3世代のThreadrippersのみをサポートすることが言及されています。
ソケットは、ピン構成を認識することにより、古いプロセッサーでの起動を防ぎます。
これは、IntelがLGA 1151ソケットで行ったことと似ており、Kaby Lakeと比較してCoffee Lakeプロセッサーで異なるピン構成を可能にします。
ソケットは視覚的には同じでしたが、電気的な変更により、新しい300シリーズLGA 1151マザーボードで第7世代LGA 1151チップを起動できなくなりました。
sTRX4ソケットベースのTRX40マザーボードの完全なまとめが必要な場合は、このリンクにアクセスしてください。
解説:
SocketTR4とSocketsTRX4はピン数は同じで有効になっているピンが違っており互換性はありません。
具体的にどのようなピン配置になっているのかの資料がリークしました。
ツイッターでもツイートしましたが、
https://twitter.com/KotoriKanase/status/1194270762162507778
https://twitter.com/KotoriKanase/status/1194270794517377024
ソケット自体はEPYCのSocketSP3もThreadripperのSocketTR4も第三世代ThreadripperのSocket sTRX4も同じです。
EPYCは第一世代(Zenコア)と第二世代(Zen2コア)で互換性があります。
しかし、ThreadripperのSocketTR4とSocket sTRX4も互換性はありません。
ちなみにこの三つのソケットはすべて互換性がありません。
EPYCでは第一世代と第二世代でソケット互換性が保たれていますので、Threadripperも可能だったはずですし、私もそう思っていました。
しかし、ツイッターのやり取りで上のツイートのような理由で互換性を保つのが難しかったようです。
まとめると
・チップセット間リンクがPCI Express3.0 X4からPCI Express 4.0 X8の4倍になっていること
・Intel X299では可変PCI Expressのレーン番号がCPUの製品ごとに異なるがAMDはそのように複雑になることを嫌った
・PCI Expressのレーン数自体もTR4の64から88に変更になった
上のようになります。
やろうと思えば可能だったようですが、コストがかかりすぎて現実的ではなかったようですね。
画像を見てもわかる通り、大幅に変更になっています。
ただし、ソケット自体の形状は同じですので、CPUクーラーはそのまま使えるとのことです。
一応、切り欠きなどが変更になって、互換性のない製品同士ははめられないようになっているはずです。
変更になったのは残念ですが、プラットフォーム自体が大幅に強化されているので仕方ないのかなと思います。
特にCPUとチップセット間のリンクが4倍に強化されているのは大きいと思います。
現在発表になっている3960Xと3970Xはいずれもブーストクロックが4.5GHzまでであり、48コア版と64コア版は第二世代Threadripperの例を考えるとベースクロック/ブーストクロックともに下がることが予想されます。
当サイトはゲーミングPCの解説サイトの体裁をとっていますので、これは非常に残念だと思います。
可能ならば16コア32スレッドでブーストクロック4.8GHzのゲーミング向けモデルを出してほしかったところですね。
恐らくノーマルRyzenよりゲームには向いてないプラットフォームになると思いますが、Precision Boost Overdriveを使って、1-2コア負荷時にはクロックが上がってくれることを期待しましょう。
※ 画像はSP3(EPYC用ソケット)とTR4の比較のようです。AMDはソケットの変更を「互換性を維持すると設計のコストがかかりすぎる、複雑化させないため」と説明していますが、おおもとのソースであるhwbattle.comでは、ソケットの変更を「マザーボードが売りたかったから」という穿った見方をしています。ハングルは機械翻訳がきれいに通らないことが多いので、多少の解釈違いなどはあると思いますが、おおよそそのようなニュアンスでした。