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Ryzen3000シリーズとThreadripper3000シリーズのライナップを予想してみる

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最近他のサイトさんのチェックが全然できなかったのですが、面白い考察をしているサイトを見つけたので、これから出るRyzenとThreadripperの考察をしてみます。

現在判明しているラインナップは以下の通り。

MD Ryzen 3000シリーズCPUラインナップ

CPU名 Ryzen 5 3600 Ryzen 5 3600X Ryzen 7 3700X Ryzen 7 3800X Ryzen 9 3900X
コア数/スレッド数 6/12 6/12 8/16 8/16 12/24
ベースクロック 3.6 GHz 3.8 GHz 3.5 GHz 3.6 GHz 3.8 GHz
ブーストクロック 4.2 GHz 4.4 GHz 4.4 GHz 4.5 GHz 4.6 GHz
トータルキャッシュ 35 MB 35 MB 36 MB 36 MB 70 MB
PCI Exレーン数(CPU+チップセット) 40 40 40 40 40
TDP 65W 95W 65W 105W 105W
価格(USドル) $199 US $249 US $329 US $399 US $499 US

 

16コアのRyzenは出るのか出ないのか?

最初に考察してみるとキャッシュの量から

Ryzen 5 3600/X,Ryzen 7 3700X/3800X・・・こちらはCCXが1つであると予想されます。

1コア当たりのL1/L2キャッシュの合計が512KBで、CCXでの共有L3キャッシュが32MBあると予想されます。

よってRyzen 9 3900XはCCXが2つあるとわかります。

 

RyzenのコストはほとんどがCCXのコストで14nmで製造されるI/Oのダイはほとんど無視できるコストだとのことでした。

これを下敷きにして、16コアのRyzenが可能かどうか、出るとしたら幾らになるのか考察してみましょう。

16コアのRyzenを出すとしたら、Ryzen 7 3800Xに使われている以上の選別品CCXダイを2つ使う必要があるので、コストが10万近くになり、発売するのは不可能という考察でした。

これはそう言えるのかどうかですが、実際Threadripper 2990WXは動作クロックを下げて発売しており、Ryzen 7 3700Xのダイを二つくっつけて出すこともありうるのでは?と思います。

その場合、コストはほぼ倍なので$658ということになります。

ではRyzen 7 3800Xのダイを二つくっつけたバージョンだと$798ということになります。

まあ、十分実用的な価格なんじゃないかと思います。

そもそもデスクトップCPUで16コア32スレッドは前例のない製品ですから、ある程度の金額を払ってもほしいと思われる方はそれなりにいるのではと思います。

動作クロックが0.1GHz落ちるのはまあ、ご愛敬といったところではないでしょうか。

では、16コア32スレッド製品は出るのか出ないのか?です。

これは半々だと思います。

技術的には実現可能で、コスト的にもライバルがいないので問題はないです。

どちらかというと、これ以上スペックを上げてもライバルがいないので意味がないという方が問題でしょう。

intelさんにはもう少し頑張ってほしいところですね。

それから、一番問題なのは歩留まりでしょう。

これからNaviも7nmで発売されるわけですから、なかなか厳しいのではないですかね。

TSMCの7nmはひっ迫しているといわれていますので、作ったはいいけど、供給がショートしてラインナップが揃わないということになったら某社のようになってしまいますからね。(笑

最近ようやくC〇re i3が1モデルだけGPU無しモデルが流通し始めましたが、4コアのC〇re i3はかなりの売れ線モデルなのでボーナス商戦に間に合わなければショップの機会損失は莫大なものになるでしょう。

AMDがいくら優秀な製品を出してもintelでなければダメだという人は一定数(かなりの数)いますので、そうした方たちと、売るものが無くて困っているショップさんのために一刻も早く製品の供給を正常化するのか先決です。

AMDを意識するのはそのあとでよいとわたくしは考えます。

intelがダメになったら業界全体が傾くので、責任重大ですよ(笑

あとはNVMe Gen4 SSDですが、PCI Express4.0に早く移行してくれないとAMD一社だけではつい来るメーカーが限られてしまい価格が高止まりする危険がありますので、そこも一刻も早く改善していただきたいところです。

私は以前の記事で「Icelakeがデスクトップ向けとして今年発売されないのが残念でならない」と言いましたが、IceLakeと新チップセットでPCI Express4.0化すればWesternDigital、Samsung、Intelといった信頼性の高い一流のメーカーがこぞってNVMe Gen4 SSDを発売するでしょう。

マーケット全体が大きくなればユーザーの選択肢が広がり、恩恵もそれだけ大きくなります。

それだけでなく、ショップさんも大々的にセール出来るのではないでしょうか。

 

来年のAthlon生誕20周年記念モデルとして取っておいてある可能性はある

5GHzで動作するバージョンが発売されるのと一緒に16コア32スレッドも記念モデルとして発売される可能性はあるんじゃないでしょうか。

数量限定の記念モデルなら、製造ラインがひっ迫することはありません。

今までの記念モデルと言えば単にパッケージが違うだけで性能的なメリットはありませんでしたが、クロックやコア数の違う記念モデルなら、付加価値もついてブランド力を上げるのに役に立ちます。

また、16コア32スレッドは7nm+で製造されるRyzen4000シリーズのためにとってある可能性も捨てきれないです。

7nm+もスマホのSoCで生産できることが決まっており、このプロセスを利用してさらに性能が上がった状態でRyzen4000シリーズが出せることはほぼ確定しているのでしょうから、特に慌てる必要はありません。

その時に満を持してデスクトップ向け16コア32スレッドCPUを出せばよいだけの話です。

毎年更新できるプロセスの恩恵は絶大です。

 

Ryzen Threadripperはどうなるのか?

今までのThreadripperは

X900番台・・・8コア16スレッド

X920番台・・・12コア24スレッド

X950番台・・・16コア32スレッド

X970番台・・・24コア48スレッド

X990番台・・・32コア64スレッド

となり、もし仮にAM4で16コア32スレッドが出ないとしたら16コア32スレッドからのスタートということになります。

Ryzen Threadripperに関しては明らかにナンバーが飽和しています。64コア128スレッドを出すとしたら3999WXみたいな型番になってしまい、訳が分からなくなってしまいます。

48コア96スレッドも可能でしょうから、型番が足りなくなってしまいます。

私はRyzen Threadripperに関してはナンバーの振り直しがあるのではないかと考えています。

どういうことかというと、コア数、スレッド数ではなく、使われているCCXの数と有効になっているコア数からナンバーを振りなおす可能性があるということです。

  • x900・・・2CCX、16コア32スレッド
  • x920・・・3or4CCX、24コア48スレッド
  • x950・・・4CCX、32コア64スレッド
  • x970・・・6or8CCX、48コア96スレッド
  • x990・・・8CCX、64コア128スレッド

というような感じですね。

実はRyzen Threadripperの型番はCCXの数で決めていた説です。

これはわたくしの想像(妄想)ですので、かなり眉唾です。

では価格を考えてみましょう。

価格には上の考察が参考になります。

Ryzen Threadripperの動作クロックは今までの例を見るとAM4の最上位モデルより100MHz上であることが通例になっています。

よって、

  • Ryzen Threadripper 3900X/16C32T/ベース3.6/ターボ4.6/価格:$800前後
  • Ryzen Threadripper 3920X/24C48T/ベース3.6/ターボ4.7/価格:$1200or$1600前後
  • Ryzen Threadripper 3950X/32C64T/ベース3.6/ターボ4.7/価格:$1600前後
  • Ryzen Threadripper 3970WX/48C96T/ベース3.5/ターボ4.5/価格:$2394-$3192前後
  • Ryzen Threadripper 3990WX/64C128T/ベース3.5/ターボ4.5/価格:$3192前後

価格はあくまでも1CCXの価格(Ryzen 7 3800Xの価格)から機械的に計算したものですので、その旨、お断りしておきます。

また、ベースクロックはコア数が上がると下がっていくのが通例になっていますので、上位のコアは下げています。

64コア128スレッドのThreadripperがあるとしたら最低32万円以上の価格になることが予想できるということになります。

おそらくTDPは250Wクラスになると思います。

まあ、エンスー向けとはいえ、個人向け市場に64コア128スレッドが必要かどうかと言えば微妙です。

32コア64スレッドモデルに関しては、CCX内のコア数が倍増していますので、ほぼ確実に180W化するものと思います。

3970WXと3990WXが出るかどうかは7nmの歩留まり次第ということになるんじゃないでしょうか。

まあ、一種の妄想ですが、なかなかいい線言ってるんじゃないかと思います。

 

非常に有益な考察をしていただいた某サイトさんにこの場を借りて感謝申し上げます。

ありがとうございます。

 

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