レーンあたり64 Gbpsの帯域幅、x4で256 Gbps、x16でなんと1 Tbps(1方向あたり128 GB / s)のPCI-Express 6.0は、5Gの採用が世界中の市場で非常に多くなると2021年に登場します。
サーバーノード、高帯域幅ネットワークインフラストラクチャ、HPCおよびAIアプリケーションの高速I / Oをサポートします。
PCI IPを開発および保守する機関であるPCI-SIGによれば、新しい標準の開発はすでに進行中で、仕様はプレリリースバージョン0.3を達成しています。
規格のドラフトが利害関係者に送られると、規格のさらなる開発、プロトタイピング、およびテストが2020年まで実行されます。 2021年に公開された仕様では、それを実装する最初のデバイスが翌年に届く可能性があります。
確かに、1 Tbpsの帯域幅を必要とするデバイスはほとんどありませんが、3年ごとに帯域幅を2倍にすると、1つのPCIeレーンのみに配線するデバイスに最大の影響を与えます。
USB、Thunderbolt、CXLなど、PCIeから派生した他のI / O仕様の帯域幅に直接影響します。
ソース:techpowreup – PCI-Express Gen 6.0 Specification to Finalize by 2021
解説:
PCのコンポーネントとは別の理由で高速化を目指すPCI Express
PCI Express5.0の搭載の予定が立ったと思ったら今度はPCI Express6.0の話が出てきました。
主な理由は多分これです。
5Gの採用が世界中の市場で非常に多くなると2021年に登場します。
日本ではあまり注目されていませんが、5Gが普及してくると我々の生活は劇的に変わります。
今5Gに匹敵するネット帯域は固定回線でもほんの一部しかありません。
まあ、ネットの帯域に関しては、IPv4とIPv6は全く別のプロトコルであるため、投資する設備も別であり、人口が減少して同時に設備投資が出来なくなったため、IPv6 IPoE+IPv4 over IPv6なんてものが出てきているくらいです。
こちらはあまり解説してるところが無いのでそのうち解説する予定です。
しかし、その固定の高速回線に匹敵するネットの帯域が5Gでいきなりすべてのスマホ端末に行き渡ります。
スマホだけが高速回線の恩恵を受けて、固定回線に頼るPCが乗り遅れるということになるとやはり問題があるでしょう。
PCはしょぼいという評価になりかねません。
AMDがやらなくてもARMがやると言っていますが、こういうことですね。
しかし、LAN製品はいまだにギガビットイーサが主流で5Gのような次世代の回線が生かせるとは言い難い状況です。
ここを何とかしないと本当にPCはしょぼいということになりかねないんですけどね。
現在ほとんどのマザーボードがギガビットイーサのNICしか搭載されていないことを考えるとやはりI/O性能の強化は必須なのだと思います。
まあ、PCI Expressの強化が進まなかったのはIntelが14nmで5年も足踏みしたからで、周りのメーカーも多分イライラしていたのではないかと思います。
PCI Expressの高速化はPC全体の足回り強化に影響してくるところですので、この話も納得できる話なのかなと思います。
PCのI/O規格策定が遅れれば、androidと同じOSであるChromeOSを搭載したPCがSTADIAと一緒にPCのゲーム市場を蚕食すると思います。
そうなれば完全にIntelの責任ですね。
今はIntelはAMDしか意識してないでしょうが、5Gが普及してある程度経った時点でSTADIAの強烈な売り込みが始まると思います。
そうなればPCを使うメリットがどんどんなくなっていき、GPUの演算パワーはGoogleが資本力で取得しデータセンターの向こう側に消えます。
ユーザーの手にはプアな端末と超高速なネット回線が残されるだけです。
ある意味これがスマートな世界かもしれませんが、私は古いタイプの人間ですので、自分の手元に演算パワーが残ってほしいと思っています。