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Intelが10nm以降で大きな賭けをする:Cooper Lakeの範囲を縮小–今後のXeonサーバープラットフォーム

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Intelは(Serve The Homeによるスクープを介して)今後の14nmプロセスで製造される主要なサーバープラットフォームの範囲を大幅に縮小することを確認しています。

その理由ですか?

同社はすべてのリソースを10nmへの移行のみ使いたいと考えています。

このニュースは、投資家にとっては、複雑な気持ちで受け取られるでしょうが、市場シェアを守るためには、同社が例えるならば絆創膏を引き剥がし、10nmへ急速に移行する必要があるため、これは正しい方向への一歩だと感じています。

 

IntelはCooper Lakeの一般提供を廃止、bfloat16は現時点では一部のクライアントに限定

これが本質的に意味することは、Intelは、通常4ソケットおよび8ソケット構成を展開する大規模クライアント(Facebookを考えてみてください)に14nm XeonスケーラブルプロセッサのCooper Lakeシリーズのみを提供することです。

一般顧客への提供は実質的に終了しました。

これは、サーバーに関する限り、市場のダイナミクスに大きな変化をもたらす可能性が高いものです。

ただし、ここに落とし穴があります。

14nmプラットフォームとしてのCooper Lakeは、さらに遅れると思われる10nm以降への橋渡しとして登場しました。その中には希望の光があります。

これをどのように解釈するかにもよりますが、Intelは10nmの約束を実現することにかなり自信があることを意味します。

残念ながら、Cooper LakeはAVX 512ベクトルユニット-機械学習アルゴリズムで容易に使用され、それらのアプリケーションに大幅な高速化を提供するもの-内にbfloat 16命令を導入するように設定されていました

財務的に見る限りでは、bfloat16の最大の顧客であるFacebookは、Cooper Lakeが納品されることが約束されているようです。

一方、小規模な業者たちは10nmの製品が届くのを待たなければなりません。

以下は、インテルがServeTheHomeに対して行った発表のすべてです。

  • インテルは製品ロードマップを常に評価し、データセンタープラットフォームに最適なシリコンポートフォリオを提供できるようにしています。
  • 最近の第2世代Xeonスケーラブル製品の拡張の継続的な成功を考慮して、今後の10nm Ice Lakeプロセッサーに対する顧客の需要に加えて、市場の需要に最適なCooper Lake製品の提供を絞り込むことにしました。
  • Intelの今後のCooper Lakeプロセッサは、最大8ソケットまで拡張可能な標準およびカスタム構成をサポートするCedar Islandプラットフォームでサポートされます。
  • 私たちは、2020年の前半からCooper Lakeの配送を期待しています。
  • 今日の最大のAIイノベーターの一部を含む顧客は、業界初のbfloat16命令処理サポートを含むCooper Lakeの拡張DLブーストテクノロジーに独特の関心を持っています。
  • トレーニングや推論のユースケースのディープラーニングをサポートする特定の顧客セグメントや市場でのAIの使用に伴うテクノロジーと処理能力に対する強い需要が予想されます。
  • Intelの今後の10nm Ice Lakeプロセッサは、今後のWhitleyプラットフォームで紹介されます。
  • インテルは、今年後半に10nm Ice Lake CPUの提供を予定しています。

ソース:wccftech – Intel Bets Big On 10nm And Beyond: Reduces Scope Of Cooper Lake – An Upcoming Xeon Server Platform

 

解説:

IntelはDeep Lerning向けの拡張命令を持つCooper lakeの販売をFacebookのような一部の大手業者に限り、10nmへの移行に全力を尽くすようです。

日本の大手のレンタルサーバー会社も次々にEPYC Romeに移行していますが、これは、AMDが好きだからという理由ではなく、EPYC RomeのTCO(運用費も含めた総費用)が優れているため、他の会社に追従できなくなるためです。

Intel信者がいかにAMDをけなしても、シビアにコストを追求するこれらの業者の決定を見れば、どちらが優れているかは確定的に明らかです。

(CPUを使った)Deep Lerningなど、一部の特定分野に関してはIntelに及ぶものではありませんが、レンタルサーバーのような従来での用途であれば、特殊な演算命令に優れていなくても十分ということです。

webサーバーを借りているもしくは借りた経験がある方もいると思いますが、こうした業者にまず一番求められるのはコストでしょう。

顧客がまず最初に金・金・金を求めますので、業者の側もコストには敏感ですしシビアです。

そのレンタルサーバーの会社がAMDを選んでいるということは、単位当たりのエネルギー効率に優れているということで、XeonよりもEPYC Romeのほうが価格はもちろんのこと、エネルギー効率が良いということです。

Intelが10nmの移行に全力を尽くすのは14nm製品群ではAMDのEPYC Romeに敵わないことを暗に認めているということです。

私はAMDのファンですが、良いものは良い、悪いものは悪いとはっきり言ってきましたし、今後もそうするつもりです。

TSMCやGFが28nmで足踏みしていたAMDの暗黒時代、わたくしはA10-7850Kを使い続けてきました。

用途として、特にそれでも問題なかったということもありますが、一番の理由は好きだったからです。

この時代、AMDとIntel、どちらの製品が優れていたかと言えば、当然Intelのほうが圧倒的に優れていました。

それは業績にも表れていましたし、それを否定する気はありません。

好きか嫌いかは別として、優れているものをはっきりと「優れている」と言えないの情報発信者としてみじめです。

今後、Intelが10nmや7nmの立ち上げに失敗すればFabを売却して、Fabless企業になる可能性もあるでしょう。

現状IntelがAMDに勝つ最もイージーな方法は自社生産を諦めてTSMCのFabを使うというものだと思います。

状況によつてはそういう可能性もあると思いますが、そうなったときにそれまでの自分の言動をどうするのかということですね。

 

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