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AI特需で日本の半導体装置業界も絶好調 2026年度予測は半年で1兆円超上方修正

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※ 画像は記事の内容をもとにしたイメージです。必ずしも現実を反映しているわけではありませんのでご注意ください。

■事実

日本半導体製造装置協会(SEAJ)が2026年7月2日、2026〜2028年度の半導体・FPD製造装置需要予測を発表しました。

2026年度の日本製半導体製造装置販売高は前年度比26%増の6兆5502億円と予測され、2026年1月時点の予測(5兆5004億円)から約1兆498億円(19%)上方修正されました。

2027年度は前年度比13%増の7兆4017億円で、2028年度は同5%増の7兆7718億円に達する見通しです。

2027年度予測についても、2026年1月時点(5兆6104億円)から約1兆7913億円(32%)という大幅な上方修正となっています。

2025年度から2028年度にかけての年平均成長率(CAGR)は14.3%と試算されています。

上方修正の主因は、AIサーバー向け先端ロジック投資と、HBMを中心としたDRAM投資の大幅な増加をしました。

これにAIサーバー向けSSD需要によるNAND投資、先端パッケージング関連投資も加わり、装置需要全体を押し上げています。

日本国内市場(日本市場向け販売高)も2026年度に前年度比10%増の1兆5835億円で、2028年度には初めて2兆円を超える2兆2763億円に達する見込みです。

国内市場では車載・パワー半導体向け投資は低調が続くものの、2nmプロセスのロジック量産準備とDRAM先端投資の拡大が全体を牽引しています。

SEAJの河合利樹会長(東京エレクトロン社長)は、AIの社会実装が加速していることを上方修正の背景として説明しました。

世界半導体市場統計(WSTS)の6月発表によると、2026年の世界半導体販売高は前年比89.9%増の1兆5112億ドルに達する見込みで、うち半導体メモリは249.5%増、ロジックは37.3%増と予想されています。

世界半導体市場が1兆ドルを超える時期は従来2030年頃と見込まれていたが、今回の予測ではおよそ4年前倒しとなる形です。

装置需要拡大は日本の主要関連企業の業績にも波及しており、アドバンテストは2026年3月期の連結純利益予想を前期比71%増の2750億円に上方修正しました。(今期3度目の上方修正)

東京エレクトロンも2026年3月期の業績見通しを上方修正しており、中期経営計画で掲げる総収入3兆円超えの目標達成の可能性にも言及しています。

一方で、証券アナリストからは2027年以降の生成AI向け設備投資の持続性について不透明感も指摘されています。

表:SEAJ予測の上方修正幅(日本製半導体製造装置販売高)

年度 2026年1月時点予測 2026年7月時点予測(最新) 修正幅
2026年度 5兆5,004億円 6兆5,502億円 +1兆498億円(+19%)
2027年度 5兆6,104億円 7兆4,017億円 +1兆7,913億円(+32%)
2028年度 (予測対象外) 7兆7,718億円

グラフ:日本製半導体製造装置 販売高推移(単位:億円)

 

解説

半年で1兆円超もの上方修正は、SEAJの予測としてはかなり異例な規模だ。「勢いが増している」どころか、成長スピードそのものが年々加速している。

要するに、AIサーバー向け投資が「これくらいだろう」という去年までの想定を軽く超えてきているということだ。

NVIDIAやBroadcomなど海外AI半導体大手の決算内容を見ても、需要の強さが裏付けられている。

HBMを中心としたメモリ投資の拡大は、AI特需だけでなくDRAM全体の供給逼迫(いわゆるメモリー価格上昇局面)とも表裏一体だ。

個人的には、AIサーバー向け投資の勢いに加えて、台湾以外の地域でも2nm投資が広がり始めている点が地味に重要な変化だと見ている。

アドバンテストや東京エレクトロンの好業績は、いわば「装置屋が一番儲かるフェーズ」に業界が入っていることを示している。

一方で、証券アナリストの指摘通り「2027年以降も同じペースで投資が続くのか」という問いには誰も確答できていない。

半年ごとに1兆円単位で予測が上振れしていくと、そのうち「予測」という言葉の意味を疑いたくなる。

車載・パワー半導体向け投資が引き続き低調な点は、AI特需の裏側で静かに進む「もう一つの半導体不況」として意識しておきたい。

「AIバブルではないか」という懐疑論を横目に、装置業界の数字だけは着実に上を向いている。

 

エンドユーザー向けの話ではないのでメモリの価格の様に「何倍」という派手な数字はないが、堅実に稼いでいるという話だ。

半導体の装置や周辺産業が日本にあることもRapidusが有利に操業できる条件にもなっているのだろう。このニュースで改めて確認できた形だ。