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RDNA 5は2027年後半か——ボードパートナーが語る『楽観論は禁物』

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■事実

ボードパートナーの証言

Computex 2026期間中、オランダのメディアTweakers.netがAMDのボードパートナー(AIB)各社にRDNA 5の投入時期を取材しました。

  • AIB A社:「2027年Q2〜Q3」と予測——昨年12月にリーカーKepler_L2が示した「2027年中頃」と概ね一致
  • AIB B社:「それは楽観的すぎる。2027年Q4、あるいは2028年Q1になるのではないか」と否定的な見方

AMD公式はRDNA 5の名称も投入時期も一切明言していない。ロードマップ上は「AIとレイトレーシングを強化した次世代ゲーミングGPU」と表現するのみです。

RDNA 5の技術的背景

製造プロセスはTSMC N3P(3nm世代)とされています。現行RDNA 4(RX 9000シリーズ)はTSMC N4P(5nm世代)です。

N5比でN3Pは性能+18%、消費電力▲36%、面積▲24%というTSMC公称値です。

LLVMのアップデートにGFX1310というIDが確認済み——ソフトウェアの初期対応は進んでいます。

AMD・Sonyの共同開発「Project Amethyst」で開示された主要技術3点です。:

  • Radiance Cores:レイ/パストレーシング専用ハードウェア。シェーダーコアをトレーシング処理から解放
  • Neural Arrays:複数CUを束ねて単一AIエンジンとして機能させる仕組み。アップスケーリング・デノイジングを低GPUコストで実現
  • Universal Compression:全データ型を圧縮するパイプラインレイヤー。帯域幅を実効的に増加

ハイエンドモデルはGDDR7・384-bitバスで最大96CU構成との噂(未確認)です。現行RX 9070 XT比でCU数・帯域幅ともに最大50%増の可能性があります。

RDNA 5のGPUチップレットはPS6(コードネーム:Orion)・次世代Xbox(コードネーム:Magnus)のAPUと共用設計です。

市場背景

DRAM不足・GDDR価格高騰が製品投入の障壁に。2027年には状況改善の見通しもあるが不透明です。

NVIDIAの次世代コンシューマーGPU(Rubinアーキテクチャベース)も2027年後半〜2028年初頭が有力——両社の次世代GPUが同時期に激突する可能性があります。

RDNA 4(RX 9070 XT・9070)は2025年3月投入、その後RX 9060 XT・RX 9070 GREと続き、2026年は既存ラインナップの整備期間です。

 

ソース:

  • https://videocardz.com/newz/amd-board-partners-reportedly-expect-rdna-5-gpus-in-mid-to-late-2027(VideoCardz)
  • https://hothardware.com/news/amd-board-partners-allegedly-tip-when-rdna-5-gpus-might-arrive(HotHardware)

解説

「楽観論は禁物」はボードパートナーの本音——在庫を抱えるAIBにとって、新世代の投入時期は死活問題。「2027年Q4以降」という慎重な見方が出てくる背景には、RDNA 4在庫の消化と部材調達コストの問題がある。

RDNA 4からRDNA 5は1年半以上の空白——RDNA 4が2025年3月、RDNA 5が早くても2027年中頃とすると、世代間隔は2年超。かつてRDNA 2→3→4と比較的短いサイクルで更新してきたAMD Radeonにしては異例の長さだ。

「楽観派vs慎重派」の分岐点はDRAM次第——GDDR7の価格とTSMC N3P供給量が回復すれば2027年Q2〜Q3も不可能ではない。しかし現時点でのメモリ市場は予断を許さない状況だ。

PS6・Xbox Magnusと同一チップレットという設計思想——コンソール向けと離散GPU向けが同じダイを共用することで、AMDのエンジニアリングコストと量産効率は大きく改善される。逆に言えば、コンソール量産スケジュールに引っ張られてPC向けGPUの投入タイミングが決まる側面もある。

RDNA 5で注目すべきはNeural Arrays——NVIDIAのTensor Coreに相当するAI専用演算ユニットをRDNA初めて本格搭載。FSR 4はRDNA 4専用だったが、Neural Arraysが普及すればAMD版の「機械学習アップスケーリング」が本格化する可能性がある。

帯域の問題は小さくなるが容量の問題は残る——384-bitバス+GDDR7でゲーミング用途の帯域格差はさらに縮小する見込み。一方でAI推論ではキャッシュヒット率が崩壊するため、VRAM容量の確保は依然として課題だ。

「楽観的すぎる」と言いながら、自分たちの在庫も楽観的に積みすぎたことに気づいているAIBの複雑な心境だ。

待てば次世代が来る——ただし、次世代が来るころにはNVIDIAも次世代を出してくる。NVIDIAが先行し、AMdが追いすがるという終わりのないドッグレースは続いていく。