■事実
RTX 5050のSteam登場
2026年4月のSteam Hardware & Software Survey(以下「Steamサーベイ」)において、NVIDIA GeForce RTX 5050デスクトップ版がはじめてリストに登録されました。
シェアは0.17%(前月比+0.17%)で新規エントリーです。
RTX 5000シリーズ(デスクトップ)の合計シェアは10.8%、ノートPCを含めると13.41%です。
ノートPC版のRTX 5050はすでに2ヶ月前(2月)に登録済み。ノートPC版の方がデスクトップ版よりシェアが高い状態が続いていました。
これにより、デスクトップ向けRTX 5000シリーズの全SKUがSteamサーベイに出揃いました。
RTX 5000シリーズの現在のシェア(2026年4月)
- RTX 5070:2.86%(RTX 5000シリーズ最多)
- RTX 5060:2.57%
- RTX 5060 Ti:1.81%
- RTX 5070 Ti:1.62%
- RTX 5080:1.37%
- RTX 5090:0.41%
- RTX 5050:0.17%(最下位)
- なおRTX 3060は依然3.99%でSteam全体の首位GPUを維持
RTX 5050の製品仕様と価格
- 発売時期:2025年7月下旬
- 定価(MSRP):$249
- アーキテクチャ:Blackwell(GB207ダイ)
- VRAM:8GB GDDR6、128bit、320GB/s
- TDP:130W
- RTX 5060との比較:SMが33%少なく、メモリはGDDR6(5060はGDDR7)、帯域幅は約29%低い
- 実性能差:RTX 5060と比較して約20%の性能差があり、価格差は$50($299 vs $249)
- RAMpocalypse(2026年のメモリ価格高騰)により、RTX 5060の実売価格は$300前後から変動
AMD RX 9070(RDNA 4)のSteam状況
RX 9070 XTおよびRX 9060シリーズは依然としてSteamサーベイの一覧に掲載がありません。
AMD全体のdektop Radeon最上位はRX 7800 XTの1.22%です。
RX 9070はSteamサーベイで唯一登録されているRDNA 4 GPUです。(2025年12月に初登場)
2026年4月時点のシェアは0.18%です。(前月比+0.02%)
VRAMシェアの推移
2026年4月時点:8GBが26.76%(最多)、16GBが23.51%です。(前月比+1.98ポイント)
12GBは緩やかに低下傾向です。(RTX 3060世代の高齢化)
3月のSteamサーベイはLinuxが5.33%など明らかな異常値が多数含まれており信頼性が低く、4月のデータはより正常な状態に戻っています。
16GBは急速に8GBに迫っており、差は3.25ポイントです。
RTX 5000シリーズの主力が16GB標準となったことが16GB増加の主因です。
解説
RTX 5050の立ち位置
NVIDIAはBlackwellの発売初期から、レビュー用サンプル非提供や発売タイミングの操作など、不都合な製品を目立たせない戦術を取り続けてきた。RTX 5060 Ti 8GB、RTX 5060と同じパターンだ。
「最後にやっとSteamに載った」のが、すでにほかのモデルに周回遅れにされているというのは、デビュー戦でビリ確定みたいな話である。
RTX 5050のノートPC版が先に登場・シェア拡大していた点は、実態としてコンシューマー向けの主戦場がモバイルに移行しつつあることと整合する。
0.17%というシェアは、すでに登場から数ヶ月が経過したRX 9070の0.18%を下回っており、自社の上位モデルとの差が際立っている。RTX 5070が2.86%というのと比べると、同じBlackwellと名乗るのが申し訳ない数字だ。
価格設定に根本的な問題がある。$249のRTX 5050に対し、$50多く出せば約20%高速でGDDR7メモリのRTX 5060が買えるので、$50の差で20%の性能差なら、合理的な判断をする人はほぼ全員5060に行く。
RX 9070のSteam登場と解釈
RX 9070が唯一のRDNA 4エントリーである点には注意が必要。RX 9070 XTのほうが販売台数的には多いとされているが、Steamサーベイには出ていない。
「AMDのGPUはサーベイで検出されにくいのではないか」という疑惑はコミュニティでも根強く語られている。同一ユーザーがNVIDIA機ではサーベイを受けるがAMD機では受けないという報告事例がある。断言はできないが、RX 9070 XTが未掲載なのは数字だけで解釈するには慎重さが必要だ。
RDNA 4の主力であるRX 9070 XTが「記録的な販売台数」とされているにもかかわらず0.18%のRX 9070にも及ばないのは、単純にサンプリングバイアスの影響が大きいと見るべき。
このようにSteam Surveyは実態を正確に表していないということは覚えておいた方がよいだろう。あくまでも参考程度である。
16GB VRAMの台頭
VRAMの問題については以前から指摘しているが「帯域の問題は大容量キャッシュである程度吸収できるが、容量の問題は吸収できない」という構造は変わっていない。8GBの壁に当たるゲームが増えていく中で、この数字は当然の結果である。
8GB vs 16GBの戦いは、実はもう結果が見えている。問題は「いつ逆転するか」だけだ。
8GBと16GBの差が3ポイント台まで縮まったことは、世代交代の確実な進行を示している。2026年中に16GBが8GBを逆転する可能性は現実的だ
RTX 5000シリーズの主力ラインナップが16GBを標準搭載している以上、新規購入者はほぼ全員16GBユーザーになる。8GBは新規が入らず旧世代の残存数字を保っているだけで、時間の問題だ。
主要GPUスペック・Steamシェア比較表
| GPU | 発売 | MSRP | VRAM | 帯域幅 | TDP | Steamシェア (2026年4月) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| RTX 5070 | 2025年 | $549 | 12GB GDDR7 | 672GB/s | 250W | 2.86% |
| RTX 5060 | 2025年5月 | $299 | 8GB GDDR7 | 448GB/s | 145W | 2.57% |
| RTX 5060 Ti | 2025年 | $379 | 8GB/16GB GDDR7 | — | 180W | 1.81% |
| RX 9070 | 2025年3月 | $549 | 16GB GDDR6 | 576GB/s | 220W | 0.18% |
| RTX 5050 | 2025年7月 | $249 | 8GB GDDR6 | 320GB/s | 130W | 0.17%(新規) |
ソース https://store.steampowered.com/hwsurvey/Steam-Hardware-Software-Survey-Welcome-to-Steam