■事実
### 概要・背景
SNKとPLAION REPLAI(Embracer Group傘下PLAIONのレトロゲームレーベル)が共同開発した「NEOGEO AES+」を2026年4月17日に発表、同日より予約受付開始です。
発売日は2026年11月12日(木)で、ホリデーシーズンに向けた展開となります。
オリジナルのNEOGEO AES(Advanced Entertainment System)は1990年に日本で発売、翌1991年から家庭向け販売が本格化した24ビットゲーム機です。
当時の米国価格は本体$649.99、ソフト1本あたり約$200という超高価格帯で、一般普及機ではなく富裕層・マニア向けのプレミアムハードでした。
オリジナルAESカートリッジは最大716Mbにも及ぶ大容量で、100Mbを超えるタイトルの登場により「100メガショック」というキャッチコピーが生まれました。
SNKのMVS(業務用アーケード基板)と同一のソフトが家庭で遊べる設計で、ライバル機(メガドライブ、SFC等)とは一線を画すアーケードクオリティを実現していました。
現在、オリジナルAES本体・カートリッジはコレクター市場でプレミア価格で取引されています。
### ハードウェア仕様
NEOGEO AES+はエミュレーションでもFPGAによる近似でもなく、オリジナルのASIC(特定用途向け集積回路)を現代技術で再設計したチップを搭載しています。
オリジナルAESのCPUはMotorola 68000メインCPUとZilog Z80Aコプロセッサの組み合わせ——いずれも2026年現在も製造は続いているが、今日製造されるものはクローン品です。
低遅延HDMI出力(最大1080p)を新搭載、CRT愛好家向けにオリジナルと同仕様のAV出力も維持しています。
本体底面にDIPスイッチとオンスクリーンBIOSを搭載し、地域・言語切替、オーバークロック、表示モード変更をハードウェアレベルで操作可能です。
ハイスコアの永続保存に対応しています。(メモリーカードが別途必要)
オリジナルのNEOGEO AESカートリッジとの後方互換を確認済み。ただしMVS(業務用)カートリッジとは基板・コネクタ形状が異なるため非対応です。
新規発売のカートリッジにも対応し、旧作の新品・中古カートリッジと合わせて使用可能です。
外形寸法はオリジナルと同等で設計されており、90年代のアーケードスティックとの相互互換性も維持しています。(15ピンコネクタ使用)
### エディション・価格
| エディション | 日本 | 米国 | 欧州 | 主な内容 |
|---|---|---|---|---|
| 標準(ブラック) | ¥32,800 | $249.99 | €199.99 | 本体・有線スティック・HDMIケーブル・電源アダプター |
| Anniversary Edition(ホワイト) | ¥49,800 | $349.99 | €299.99 | 白本体・ワイヤレススティック・白メタルスラッグカートリッジ・メモリーカード |
| Ultimate Edition(限定・シリアルナンバー付) | ¥150,000 | $999.99 | €899.99 | 上記すべて+有線/無線スティック×各1・ゲームパッド・10本カートリッジ・ゲームラック |
| ソフトカートリッジ(各) | ¥9,980 | $89.99 | €79.99 | 10タイトル同時発売 |
周辺機器の別売価格:アーケードスティック(有線/無線兼用)¥17,200、ワイヤレスゲームパッド¥8,480、メモリーカード¥5,500です。
Anniversary Editionのホワイト仕様『メタルスラッグ』カートリッジはこのエディション限定で、単品販売は行われません。
Ultimate Editionは工場出荷ライン先頭分・シリアルナンバー付きの限定生産です。
### 同時発売ソフト(10タイトル、各¥9,980)
『メタルスラッグ』『ザ・キング・オブ・ファイターズ2002』『餓狼 MARK OF THE WOLVES』『ビッグトーナメントゴルフ』『ショックトルーパーズ』『サムライスピリッツ零スペシャル』『パルスター』『ティンクルスタースプライツ』『マジシャンロード』『オーバートップ』です。
今後のカートリッジ追加展開も予定されています。
### 開発元について
PLAION REPLAI はこれまでAtari 2600+(2023年発売)、Atari 7800+などのレトロ互換ハードを手がけてきた実績があります。
ただしAtari 2600+はエミュレーション(オープンソースソフトウェア「Stella」「ProSystem」)ベースであり、NEOGEO AES+のASIC再設計アプローチとは技術的に異なります。
今回はSNKがオリジナルハードウェアの権利保有者として開発に参加している点が従来との違います。
解説
NEOGEOのレトロゲーム機がなぜ海外から出るのかというと、権利関係がかなり複雑だからです。
こういうことは公式ではかなり触れずらいことだと思うので簡単な経緯を説明しておきます。
SNKの権利・所有権の変遷
旧SNK時代(〜2001年)
- 1978年:新日本企画(SNK)設立
- 1990年:NEOGEOを発売、最盛期へ
- 倒産直前:パチスロメーカー「アルゼ」に子会社化され、散々食い物にされた末に経営破綻
- 2001年11月:大阪地裁から破産宣告、負債額約380億円(当時のゲーム業界最大規模)
プレイモア→SNKプレイモア→現SNK(2001年〜)
- 破産時のIP競売で、旧SNK系列会社のプレイモアが知的財産権を落札
- アルゼも入札に参加したが落札できず、その後も権利関係で訴訟を繰り返す→最終的に2008年アルゼが4億円の解決金を支払い和解
- プレイモアは**2003年「SNKプレイモア」**に改名、**2016年「SNK」**に再改名
中国→サウジアラビアへ(2015年〜)
- 2015年:創業家の川崎夫妻が保有株式を中国の37Gamesへ約80億円で売却、中国資本傘下に
- 2020年11月:サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子が設立したMiSK財団傘下のEGDC(Electronic Gaming Development Company)が株式取得開始
- 2021年3月:EGDCが33.3%取得完了、筆頭株主に
- 2022年2月:TOB(株式公開買付)を経て**96.18%**まで取得→事実上の完全子会社化
現在のSNKは、名前は日本の会社、株の96%はサウジアラビア皇太子財団傘下という状態です。
昔NEOGEOに親しんだ世代も知っているのは2015年まででしょう。
その後は石油王が買い取って権利を保有しているという嘘のような冗談のような本当の話です。
「NEOGEOを作った会社のIPを使ってPLAION REPLAIと組んでいる今のSNK」は、法的継続性はあるものの実態はサウジアラビアの皇太子財団が筆頭株主の会社——というのが現状です。
皇太子本人がKOFの大ファンで、10代の頃に日本からアーケード筐体を取り寄せて遊んでいたとのことでアラブの王族は遊びもスケールが大きいです。
ちなみに事実セクションでも書きましたが、Plaionは日本では聞いたことがない人も多いと思いますが、海外ではそれなりに実績のある企業ですからその辺のクラウドファンディングとは安心感が違います。
ソース: https://plaionreplai.jp/?country=JP