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Dimensity 9600 Proは、新アーキテクチャと5GHzのクロックで、スマートフォンにデスクトップレベルの性能をもたらすか?

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■事実(論旨箇条書き)

情報源と信頼性

MediaTekからの公式発表は一切なしですから、すべてリーク段階の情報で、あまり精度は高くないでしょう

中国のWeiboインフルエンサー「Digital Chat Station(DCS)」が2026年4月8日に投稿したリーク情報です。

DCSはスマートフォンSoC関連のリーク精度が高いことで知られる人物です。

 

Dimensity 9600シリーズの構成

標準版(Dimensity 9600):強化版3nm、Dimensity 9500+ベースの可能性があります。

Pro・Pro Max版:TSMCの2nm(N2Pプロセス)採用、まったく異なるアーキテクチャとされています。

今回リークされたのは主にPro版の情報です。

MediaTekはDimensity 9600シリーズを複数ティアで展開する方針です。

Dimensity 9600 Proのスペック(リーク)

製造プロセスはTSMC N2P(2nm)で、コード名は「Canyon」、GPUはニューラルネットワークシェーダー技術を搭載(GPU・NPU連携強化)するとされています。

CPUクラスター構成:2+3+3の8コア(Dimensity 9シリーズ初のデュアルプライムコア)です。

最大ブーストクロック:5GHzに近いとされ、スマートフォンSoCとして前例のない領域となります。

 

前世代との比較

項目 Dimensity 9500 Dimensity 9600 Pro(リーク)
プロセス TSMC 3nm TSMC N2P(2nm)
コア構成 1+3+4 2+3+3
トップコア C1-Ultra × 1(4.21GHz) 未公開コア × 2(〜5GHz)
中位コア C1-Premium × 3(3.5GHz) 未公開 × 3
効率コア C1-Pro × 4(2.7GHz) 未公開 × 3
  • 採用CPUコアはARM設計(Cortex-C2シリーズと推測で、Qualcommのような自社設計コアではありません

発熱問題とサーマルスロットリング

持続動作時のクロックは4.0〜4.2GHzまで低下するとリークされています。

5GHzは瞬間的なピーク値にとどまる可能性が高いです。

N2Pプロセスによる消費電力25〜30%削減効果は「未検証」とDCS自身が注記しています。

DCSは「燃えるほど熱い」と明言されており、冷却問題が未解決であることがうかがえます。

スマートフォンの冷却手段はベーパーチャンバー+液冷・冷却ファン(オプション)が上限です。

 

競合と搭載予定機種

Snapdragon 8 Elite Gen 6も同様の2+3+3クラスターを採用する見通しです。

搭載候補機種はVivo X500シリーズ、Oppo Find X10シリーズ(Pro Max)などです。

直接競合するのはQualcomm Snapdragon 8 Elite Gen 6 Proで、2026年Q3ごろ登場見込みです。

 

解説

5GHzは目標であって保証ではなく、スロットリング後の実効クロックが4.0〜4.2GHzとすれば、実態は現世代と大きく変わらない可能性がある。

「デスクトップ級の性能」という表現はPR上の誇張が強くデスクトップは200Wで動作するが、スマートフォンのTDPは実質5〜10W程度で同じクロックでも動作環境とサーマルソリューションがまったく違う

AMDの9950X3D2が「デスクトップ級」を謳いながら200Wで冷却問題を議論している横で、スマートフォンSoCが同じ言葉を使うのは与えるイメージが全く違う

QualcommがOryon(自社設計コア)を持つのに対し、MediaTekはARMの既製コアに頼る構造でここが電力効率と性能の最適化余地の差として表れやすい

N2PプロセスによるTSMCの歩留まりと原価は、フラッグシップスマートフォンの価格上昇圧力として消費者に跳ね返るため、DRAMの価格高騰と重なっており、2026年後半の高級スマートフォンは値上がり必至だろう。

NVIDIAとの協業が伝えられるMediatekの製品なので、今回取り上げてみた。

これを見ると、ハイエンド領域にも色気を見せつつ、Oryonの様にARMと揉める独自実装はしない気配です。

「燃えるほど熱い」とリーカー本人が書くSoCを搭載したスマートフォン……冬はこれで暖が取れるかもしれない

この世界だとごくまれに本当に燃えることがあるのが油断できない。