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Snapdragon X2 EliteはX1からどのように変わったのか?

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※ 画像は記事の内容をもとにしたイメージです。必ずしも現実を反映しているわけではありませんのでご注意ください。

 

■事実

2026年4月7日、Snapdragon X2 Eliteを搭載したラップトップのレビューが解禁されました。

主なレビュー機はASUS Zenbook A16(X2E-96-100 / Extreme、30W)およびZenbook A14(X2E-88-100、30W)です。

Qualcommはゲーミング専門メディアにレビュー機を提供しなかったとのことです。

Qualcommのグラフィクスドライバーのアップデート頻度は数週間単位ではなく数ヶ月単位です。

 

Hardware Canucksではテストした12タイトル中、起動に失敗したのは3タイトルのみで、前世代のX1Eでは約半数が失敗していたことを考えるとかなり進歩しました。

Easy Anti-Cheat(Epic Online Services)のカーネルレベルサポートが実現し、FortniteなどEACタイトルが動作可能になりました。

The PhawxではFortnite正常動作を確認、Warhammer 40,000: Space Marines 2も動作します。これは、EACサポートの恩恵です。

また、Doom: The Dark Agesは起動失敗、Celesteはクラッシュし、RTSSなどオーバーレイツールも問題を引き起こすケースあります。

NotebookCheckでは「ゲームは確実にプレイできる」、FortniteはPerformanceモード最高設定で60fps動作が確認され、HadesやHollow Knightは問題がありませんでした。

Hardware Canucksのベンチマーク(1200p)でのフレームレート比較すると以下の通り(1% Low / 平均fps):

Rainbow 6: Siege X(DX11、アップスケーリングなし):

  • X2E-88が51.8/80.6、
  • Intel Core Ultra X7 358H(Panther Lake)が96.8/113.6、
  • Intel Core Ultra X9 388Hが113.3/140.1、
  • AMD Ryzen AI 9 HX 370が58.2/76.9、
  • Apple M5(Crossover経由)が35.2/52.1

サイバーパンク 2077(Mediumプリセット、RT無効、FSR3/XeSS 2.0 Perf使用):

  • X2E-88が38.7/57.4、
  • Intel X9 388Hが56.1/72.0、
  • AMD Ryzen AI 9 HX 370が44.5/53.7、
  • Apple M5はレンダリングエラー

バルダーズ・ゲート3(Lowプリセット):

  • X2E-88が46.8/54.9、
  • Intel X9 388Hが53.8/59.3、
  • Apple M5が49.1/69.8

Hardware Canucksではアベレージfpsと1% Lowのギャップが大きく、「スクリーン上の動きが非常に不安定になりうる」と指摘されています。

NotebookCheckのベンチマーク(1080p Ultra、FSRオフ):

Cyberpunk 2077

  • X2E-88が31fps。
  • Intel Core Ultra X7 358H(Panther Lake内蔵Arc B390)が41〜46fps、
  • Apple M5が29fps

Baldur’s Gate 3(1080p Ultra):

  • Intel Core Ultra X7 358H(49fps)
  • Apple M5(47fps)
  • X2E-88は35fps

GTA V(1080p Highest):

  • Intel Core Ultra X7 358H Arc B390が43fps、
  • X2E-88が33fps

NotebookCheckのCyberpunk 2077(1080p、FSR無効)Panther LakeのArc B390がX2Eを上回っており、Arc B390はTDPで37〜43W消費でした。(X2EはSoC全体で30W)

FSR(FidelityFX Super Resolution)はサポートされていまいず、フレーム生成(FSR Frame Generation)は非対応です。

Snapdragon X2 Eliteのラインアップは18コア上位モデル(Adreno X2-90 GPU)と12コア下位モデル(Adreno X2-85 GPU)となっています。

Snapdragon X1 Eliteと比較してゲーミング互換性が大幅に改善されました。

解説

私はかつてx86はARMに滅ぼされるという「x86滅亡説」を唱えていた手前、ARM版Windowsの雄であるSnapdragon X2シリーズの動向についてはお伝えしていこうと思う。

ゲームが「12本中半分が起動しない」から「12本中3本が起動しない」は紛れもなく前進しているが、「ゲーム目的で買うプラットフォーム」かといえばまだ違うだろう。

1% Lowとアベレージの差が最大の問題:Rainbow 6でX2Eは平均80fps台に見えるが1% Lowは50fps台。数字の見た目より体感はずっと荒れる。

NotebookCheckの1080p Ultraベンチ(FSRオフ)でPanther Lake Arc B390がX2Eに勝っている事実は重要——ただしArcはSoCだけで37〜43W消費しており、消費電力の土俵が違う。公平な比較は難しい

Cyberpunk 2077でApple M5がレンダリングエラーを出した一方、X2Eは動いた。「互換性」という軸ではWindows on ARMがmacOSを上回る場面もある

Apple SiliconにはCrossoverというゲームのブリッジ手段がある。Windows on ARMにはそれに相当するサードパーティの包括的サポートがない(Hardware Canucksも同指摘)

フレーム生成(Frame Generation)非対応は現時点でのハードル。競合Intelはそもそも搭載GPU性能で戦い、AppleはARCと違いゲームへの注力度が低い。ただしX2Eユーザーがアップスケーリングで底上げしたくてもFrame Generationが使えない

ドライバー更新が数ヶ月単位というのはゲーミングプラットフォームとして致命的。NVIDIAが月1〜2回出すのとは世界が違う

Qualcommがゲーム系メディアにサンプルを送らなかった事実は正直に読むべき——自信があれば送る

「ゲーム性能が上がった」は本当。でも今回のレビュー群を見ると、まだ「サブプラットフォーム」のポジションから抜け出せていない印象

【ネタ候補】「90%のゲームが動く」というQualcomm発表、残り10%の中にDoom: The Dark AgesやCelesteが入っていたわけで、これは選別の基準が少し気になるところ

ゲーム性能は改善したが、結局「ゲーム用に買う」かは別の話で、次世代でドライバー体制ごと変わらないと、評価軸は変わらない。

やはり、「1本でも動かないゲームがある」というのは積極的に選ぶという候補に入ってこない。

少なくとも自分が買う立場だったらSnapdragon X2シリーズ搭載機を選ばないだろう。

小売りの現場でもSnapdragon(ARM)は地雷という評価が固まりつつある。

この辺りは「ARMは凄い」と言いたいところだが(苦笑)、素直に評価する。

かつてはx86はARMに省電力性やバッテリー動作で大差をつけられていたが、Lunar Lakeを境に大幅に改善されているように思う。

互換性という問題は長い年月をかけて改善していくしかない。

これもx86経済圏というエコシステムに関する問題で、WEBアプリ化やクラウド化がかなり進んだ現在ですらもゲームは一つの壁としてARMの前に立ちはだかっている。

今後、Qualcommが諦めなければ、状況はどんどん改善されていくだろう。

NVIDIAのN1やN1Xが出たらまた状況が変化するかもしれないので注視していきたい。

スペック比較表(Hardware Canucks、1200pベンチマーク)

チップ テスト機 TDP設定 R6 Siege X 平均fps BG3 平均fps Cyberpunk 2077 平均fps
SD X2E-96-100(Extreme) ASUS Zenbook A16 30W 82.8 59.0 61.1
SD X2E-94-100(Extreme) ASUS Zenbook A16 30W 83.8 55.8 60.0
SD X2E-88-100 ASUS Zenbook A14 30W 80.6 54.9 57.4
Intel Core Ultra X9 388H ASUS Zenbook Duo 30W 140.1 59.3 72.0
Intel Core Ultra X7 358H Dell XPS 14 30W 113.6 56.1 71.6
Intel Core Ultra 9 288V Acer Swift 14 AI 30W 90.8 48.4 53.2
AMD Ryzen AI 9 HX 370 ASUS Vivobook S16 30W 76.9 45.9 53.7
Apple M5(10コアGPU) MacBook Pro 14 26W 52.1(Crossover) 69.8 レンダリングエラー

※CyberpunkはFSR3/XeSS 2.0 Performanceモード使用。Apple M5のR6はCrossover経由。