自作PCユーザーがゲーム用PCの解説をします

自作ユーザーが解説するゲーミングPCガイド

Windows で ROCm 7.1.1 を使用して AMD RDNA 4 GPU に ComfyUI AI 画像生成を設定する方法

投稿日:

ROCm 7.1.1 のリリースにより、RDNA 4 ユーザーは Windows 上で AI タスクを実行する際に GPU の性能をフルに発揮できるようになります。

Windows 上で ROCm 7.1.1 を使用して AMD RDNA 4 GPU で ComfyUI を有効にする方法については、この完全ガイドをご覧ください。

以前は、ROCm のネイティブサポートは Linux に限定されていたり、ZLUDA や WSL などの回避策を使わざるを得なかったりしましたが、現在では ROCm を通じて PyTorch をアーキテクチャがフルサポートしています(TensorFlow、Jax、ONNX は RDNA4 では引き続き Linux でのみサポートされています)。

これは、画像生成などのタスクにおいて、Radeonの最新製品の使い勝手を大きく向上させるものです。WSL(Windows Subsystem for Linux)が不要になり、使い勝手とパフォーマンスが飛躍的に向上します。

かつては、Radeon GPUでローカルAI画像生成を行うためにComfyUIなどのフレームワークをセットアップするのに最大1ヶ月かかっていましたが、今では驚くほど簡単にセットアップできます。以下にその手順をご紹介します。
初期設定

まず、Windowsで7.1.1 PyTorchのサポートを有効にするために、25.20.0.17ドライバーをダウンロードしてインストールします。このドライバーはRDNA 3、RDNA 3.5、およびRDNA 4グラフィックスソリューションと互換性がありますが、AMDはRDNA 3ラインナップの中で7900XTXのみを互換性があるとしています。

インストールが完了したら、こちらからMinicondaをインストールしてください。

最新のComfyUIビルドをクローンするには、Gitも必要です。

これらが両方とも用意できたら、Anaconda Promptを起動し、新しいconda環境を作成してください。

これにより、インストールされているすべての依存関係を追跡し、プロセスを可能な限りシンプルに保つことができます。

環境を作成するには、conda create --name insertnamehere python=3.12 を実行します。

Python 3.12(最新バージョンのPythonではなく)を使用する理由は、PyTorch用のROCm 7.1.1 wheelsが3.12とのみ互換性があるためです。環境作成時にこれを指定することが重要です。

conda activate insertnamehere を実行して環境をアクティブ化します。

ROCm 7.1.1 用 PyTorch のインストール

次に、この環境に PyTorch をインストールします。

詳細な手順はこちらで確認できますが、要点は conda 環境で以下のコマンドを実行するだけです。

pip install --no-cache-dir ^
https://repo.radeon.com/rocm/windows/rocm-rel-7.1.1/rocm_sdk_core-0.1.dev0-py3-none-win_amd64.whl ^
https://repo.radeon.com/rocm/windows/rocm-rel-7.1.1/rocm_sdk_devel-0.1.dev0-py3-none-win_amd64.whl ^
https://repo.radeon.com/rocm/windows/rocm-rel-7.1.1/rocm_sdk_libraries_custom-0.1.dev0-py3-none-win_amd64.whl ^
https://repo.radeon.com/rocm/windows/rocm-rel-7.1.1/rocm-0.1.dev0.tar.gz

次に、次のコマンドを実行して、PyTorch のサブ依存関係をインストールします。

pip install --no-cache-dir ^
https://repo.radeon.com/rocm/windows/rocm-rel-7.1.1/torch-2.9.0+rocmsdk20251116-cp312-cp312-win_amd64.whl ^
https://repo.radeon.com/rocm/windows/rocm-rel-7.1.1/torchaudio-2.9.0+rocmsdk20251116-cp312-cp312-win_amd64.whl ^
https://repo.radeon.com/rocm/windows/rocm-rel-7.1.1/torchvision-0.24.0+rocmsdk20251116-cp312-cp312-win_amd64.whl

すべてが正しくインストールされていれば、python -c "import torch; print(f'device name [0]:', torch.cuda.get_device_name(0))" を実行できるはずです。

出力にGPUが表示されます。

私は9060XT 8GBを使用していますが、ご覧の通り、ROCmを介して環境がGPU対応になり、GPUにアクセスできるようになりました。

ComfyUI のインストール

次のステップは、ComfyUI をインストールするディレクトリに移動することです。

例えば、デスクトップにインストールする場合は、「cd Desktop」と入力します。次に、以下を実行します。

git clone https://github.com/comfyanonymous/ComfyUI.git

cd ComfyUI」と入力して、ComfyUI のインストールフォルダに移動します。次に、「pip install -r requirements.txt」と入力して、ComfyUI に必要なすべての依存関係をダウンロードします。

これでComfyUIを起動する準備ができました! python main.py コマンドを実行して起動してください。Ctrlキーを押しながらWebサーバーのリンクをクリックすると、GUIにアクセスできます。

モデルの設定

GUIを開いたら、左側の「テンプレート」に移動し、「SDXL Turbo」を検索します。プロンプトが表示されたらモデルをダウンロードします。

次に、ダウンロードフォルダからモデルを ComfyUI > Models > Checkpoints に移動します。

上の「CLIP テキストエンコード(プロンプト)」というボックスに、お好みのプロンプトを追加してください。「実行」ボタンを押すと、RDNA 4 GPU上で完全にローカルにAI画像が生成されました!

このプロンプトを使って生成した画像がこちらです:beautiful landscape scenery glass bottle with a galaxy inside cute fennec fox snow HDR sunset。ぜひ試してみて。

ソース:wccftech – How to setup ComfyUI AI Image Generation on your AMD RDNA 4 GPU using ROCm 7.1.1 on Windows

 

 

 

解説:

あまりに分かりにくいので、ROCmとpytorchのセットアップスクリプトを公開しようと思っていたのですが、現在制作中です。

しかし、完成には1か月ほどかかる見込みなので、wccftechさんの記事が出た機会にわたくしも自分の知ってることを全部公開しようと思います。

ちなみに、Gemini、claude、ChatGPTともにWindows版ROCmのセットアップバッチファイルを書いてもらおうとしましたが、うまくいきません。

このAI時代にセットアップ用のバッチファイル程度を人間が手で書くのは無駄のようにも思えますが、できないものは仕方ないですね。

まず、現在Windows版ROCmではComfyUIしか使えません。

理由は肝心のpytorchがpython3.12版しかビルドされていないからです。

SD WebUI本家版やForgeはGradio3.xに依存していますので、Gradio4.xに移行したpython3.12のpytorchでは実行できません。

一応実験的にpython3.12で動くバージョンを試作している方もいるようですが、きちんと動くかどうかはっきりしません。

現状の著名WebUIで動くのはComfyUIのみということになります。

ROCm7.1.1のpytorchに関しての手順は上のとおりで良いと思います。

参考までにAMD公式のROCmドキュメントでこの手順を示しているURLを示します。

AMD公式ドキュメントROCm7.1.1版pytorch互換性確認ページ(dGPU)

AMD公式ドキュメントROCm7.1.1版pytorch互換性確認ページ(iGPU)

AMD公式ドキュメントROCm7.1.1版pytorchセットアップ手順

AMD公式ドキュメントComfyUIセットアップ手順

今回の手順はこのドキュメントの内容とほぼ同じです。

ただ、元の記事の手順では情報が抜けていますので、補足しておきます。

まず、Strix HaloとStrix PointのiGPU(GFX1150、GFX1151)でも今回の手順は実行できます。(補足情報、ただし未確認です。)

残念ですが、わたくしが公開していたセットアップのようにRDNA2/1以前のGPUは対応していません。

Xでも投稿しましたが、Windows版ROCmはpipモジュールですから、今までのインストール方法とは根本が異なります。

この情報を見つけられるかどうかかがすべてということになります。

その他、pipのindexURLに指定されているURLの情報も公開しておきます。

セットアップがうまくいかなかったときの問題解決の一助になるはずです。

pipのindexURL

https://repo.radeon.com/rocm/windows/rocm-rel-7.1.1/

Linux版のROCm7.1.1ではComfyUIでMigraphXというROCm専用のモジュールで最適化できますが、残念ながらWindowsには対応していません。

静かに対応を待ちましょう。

 

それではいよいよ本題です。上の記事でも触れていなかったpython3.11版のpytorchを使う方法を書いておきます。

=Stable diffusion WebUIやForgeを動作させられる方法ということです。

その方法はROCm7.1.1版pytorchの代わりにROCmのプレビュー版The Rockを使うというものです。

プレビュー版ですから当然安定性は劣りますし、動作が完全に保証されているわけではないです。

この点、ご注意ください。

ROCmのインストール手順

Radeon RX7900XTX/7800XT/780M用手順

pip install --index-url https://rocm.nightlies.amd.com/v2/gfx110X-all/ "rocm[libraries,devel]"

Radeon RX9070XT/9070/9060XT用手順

pip install --index-url https://rocm.nightlies.amd.com/v2/gfx120X-all/ "rocm[libraries,devel]"

Radeon 8060SほかStrix Halo用手順

pip install --index-url https://rocm.nightlies.amd.com/v2/gfx1151/ "rocm[libraries,devel]"

こちらでROCmのpipモジュールをインストールします。

 

Pytorchのインストール手順

Radeon RX7900XTX/7800XT/780M用手順

pip install --index-url https://rocm.nightlies.amd.com/v2/gfx110X-all/ --pre torch torchaudio torchvision

Radeon RX9070XT/9070/9060XT用手順

pip install --index-url https://rocm.nightlies.amd.com/v2/gfx120X-all/ --pre torch torchaudio torchvision

Radeon 8060SほかStrix Halo用手順

pip install --index-url https://rocm.nightlies.amd.com/v2/gfx1151/ --pre torch torchaudio torchvision

以上です。

これでpython3.11上で対応機種のRadeonがCUDAデバイスとして認識されます。

ZLUDAは噛ませる必要はありません。そのままで認識します。

なお、トラブルシューティングなどのために、おおもとの手順が記されたURLを示しておきます。

The ROCK版 ROCm+pytorch インストール手順

今回の手順は知ってるか知らないかだけが成否を左右する情報だと思います。

ローカル生成AIを使おうと思うレベルの方はこれだけでなんとかできるはずです。

 

ROCm7.1.1のpytorchをpython3.11上でビルドするとすべてが解決するのですが、AIに聞くと「お前らでは無理だからやめとけ」(意訳)と忠告されました。

pytorchのビルドは比較的簡単なLinuxでもかなり面倒なので、素直に上の手順に従った方が幸せになれると思います。