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NVIDIA、AI GPUの新モデル「H20」をさらに 「切り詰めた 」仕様でリリースとの噂、米国の新輸出規制に対応か

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NVIDIAは、性能レベルを大幅に下げたH20 AIアクセラレータの改良版を投入する可能性が高く、中国AI市場での存在感を維持する計画だ。

NVIDIAの新型AI GPU「H20」は、メモリ/モジュールの調整により、性能レベルが大幅に低下する可能性がある

NVIDIAが中国のAI市場で存在感を維持するのに苦労していることは間違いなく、特に米国の輸出政策が絶えず改定されている状況ではなおさらだ。

Reutersによると、NVIDIAは今後数ヶ月のうちにH20 AI GPUを「再発売」する可能性があり、その際には仕様が大幅に変更されることが予想されるため、性能レベルが低下することが明らかにされている。

ダウングレードされたH20 AIアクセラレータの仕様は今のところ不明だが、GPUはメモリ容量が大幅に削減され、米国準拠の性能レベルに達するためにモジュール構成が変更される可能性があると報告されている。

特にファーウェイのような競合他社がAscend 910C AIチップのような独自のソリューションの開発を強化している現在、NVIDIAは市場での地位を妥協することはできないため、このチップは早ければ7月にも中国市場に投入される可能性がある。

改訂されたH20とは別に、NVIDIAは中国のAI市場向けに「Blackwellベース」のソリューションを導入する予定だと最近主張されており、これは同社がこの地域で広範なビジネスを計画していることを示している。

米国がH20 AIアクセラレータの輸出を禁止した際、NVIDIAのジェンセン・フアン最高経営責任者(CEO)は中国に急行し、同国のAI野望に対する同社のコミットメントを表明した。

これは、中国市場への対応がNVIDIAのビジネスにとって不可欠な部分であることを示しており、チーム・グリーンは米国の反対を押し切ってでも同国との関係を止めることはないだろう。

グローバルレベルで提供されるものに比べて性能がはるかに低いことを考慮すると、中国のハイテク大手がNVIDIAの新しいH20 AIアクセラレータに楽観的な見方を示すかどうかは興味深い。

これとは別に、ファーウェイのソリューションは中国企業にもはるかに柔軟性とセキュリティを提供すると主張されているため、チーム・グリーンは競争に対応する必要がある。

ソース:wccftech – NVIDIA Rumored To Release a New H20 AI GPU Model With Further “Cut-Down” Specifications, Complying With New US Export Controls

 

 

 

解説:

H20をさらに切り詰めたモデルを中国に売るのに必死な皮ジャン。

ツイートもしましたが、ロイターのこの記事によると、ファーウェイのAscend910Cの歩留りは20%らしいので、まったくペイしないどころか国策で無理やりコストに見合わない製品を作っているということになっています。

もはやハッタリに近いレベルだと思うのですが、アメリカやNVIDIAに対する駆け引きとしてはかなり有効なようで、H20を切り詰めたモデルを中国に売り込むのに必死ということのようです。

正直、高い関税をかけられている同盟国から見ると、この中国に対する対応には不快感しかありません。

それが、中国の市場を押さえることが将来的に重要だとわかっていても感情で割り切れるものではないですね。

H20に関してはAscend910Cの性能や価格がお察しのレベルですから、TCOを考えるとさらにカットダウンしても問題のないレベルなのでしょうね。

最新のBlackwellではなくとも、これでもかなり電力効率などはよいのでしょう。

少なくともAscend910Cと比較すればです。

アメリカのこの手の記事は中国を過大評価する向きが大きいですが、H20をさらにカットダウンして売るというのは適正な評価だと思います。

AI技術では少なくともアメリカが一番リードしていますが、アメリカの関税政策が同盟国から強く反発されている今、将来的にどうなっていくのかは不透明です。

 

 

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