Intelの次期Lunar Lake CPU「Core Ultra 7 256V」のベンチマークがGeekbench内でリークされた。
Intelの17W CPU「Core Ultra 7 256V “Lunar Lake”」がGeekbenchで28WのAMD Ryzen 7 8840HSを上回る
Intel Core Ultra 7 256V CPUは、次期Core Ultra 200V “Lunar Lake “ファミリーの一部であり、Lion Cove P-Core & Skymont E-Coreアーキテクチャに基づく最大8コアを搭載する最速SKUのひとつとなる。
仕様については、8コア(4P+4E)、8スレッド、12MBのL3キャッシュ、定格クロックはベース2.20GHz、ブースト最大4.8GHz、16GBのオンパッケージLPDDR5X-8533メモリを搭載する。
このチップには、クロック1.95GHzのXe2コアを最大8基搭載するArc 140V iGPUが搭載され、TDPは17W PL1と30W PL2に設定される。
このCPUは、レノボが次期ノートPC用に「バランス」電源プランを使用してテストしたものだ。
クロック速度は4.7~4.8GHzで、最大ブーストクロック4.8GHzと同等だった。これは最終的な小売向けSKUではなく、エンジニアリング・サンプルであるため、最終モデルはここで示されたものよりもさらに優れたパフォーマンスを特徴とすることが期待される。
Intel Core Ultra 7 256V “Lunar Lake” CPUは、シングルコアで2608点、マルチコアテストで1万506点を記録した。
シングルコアパフォーマンスは、Core Ultra 7 155Uより10%向上し、デフォルトで28WのTDPを持つAMD Ryzen 7 8840HSを上回る。
マルチスレッド・テストではCore Ultra 7 155Uを11%上回り、Ryzenチップを10%リードしている。
実際、Lunar Lake CPUのTDPは、今回テストしたPhoenixやHawk Point CPUの28W以上に対し、17Wとはるかに低い。さらに、このチップの初期の性質を考慮すれば、薄型軽量プラットフォームに最適な、より優れたパフォーマンスが期待できる。
Intel Lunar Lake “Core Ultra 200V “ノートPC向けCPUは、AMDがRyzen AI 300 “Strix “プラットフォームを発表した2ヵ月後の9月に発売される予定だ。
Intel Lunar Lake “Core Ultra 200V “CPUラインナップ:
SKU 名 | コア数/ スレッド数 |
キャッシュ (LLC) |
Pコア / Eコア ブースト |
GPU (最大クロック) |
PL1 & PL2 (PBP/MTP) |
メモリ構成 | NPU / XMX (GPU) TOPs |
Core Ultra 9 288V |
8/8 | 12 MB | 5.1 / 3.7 GHz | Arc 140V @ 2.05 GHz |
30W/30W | 32 GB (2R) LPDDR5X |
48/67 |
Core Ultra 7 268V |
8/8 | 12 MB | 5.0 / 3.7 GHz | Arc 140V @ 2.00 GHz |
17W/30W | 32 GB (2R) LPDDR5X |
48/66 |
Core Ultra 7 266V |
8/8 | 12 MB | 5.0 / 3.7 GHz | Arc 140V @ 2.00 GHz |
17W/30W | 16 GB (1R) LPDDR5X |
48/66 |
Core Ultra 7 258V |
8/8 | 12 MB | 4.8 / 3.7 GHz | Arc 140V @ 1.95 GHz |
17W/30W | 32 GB (2R) LPDDR5X |
47/64 |
Core Ultra 7 256V |
8/8 | 12 MB | 4.8 / 3.7 GHz | Arc 140V @ 1.95 GHz |
17W/30W | 16 GB (1R) LPDDR5X |
47/64 |
Core Ultra 5 238V |
8/8 | 8 MB | 4.7 / 3.5 GHz | Arc 130V @ 1.85 GHz |
17W/30W | 32 GB (2R) LPDDR5X |
40/53 |
Core Ultra 5 236V |
8/8 | 8 MB | 4.7 / 3.5 GHz | Arc 130V @ 1.85 GHz |
17W/30W | 16 GB (1R) LPDDR5X |
40/53 |
Core Ultra 5 228V |
8/8 | 8 MB | 4.5 / 3.5 GHz | Arc 130V @ 1.85 GHz |
17W/30W | 32 GB (2R) LPDDR5X |
40/53 |
Core Ultra 5 226V |
8/8 | 8 MB | 4.5 / 3.5 GHz | Arc 130V @ 1.85 GHz |
17W/30W | 16 GB (1R) LPDDR5X |
40/53 |
解説:
LunarLakeのベンチマーク
LunarLakeはこれまでのIntel CPUと違い絶対性能はたいして高くはないですが、TDPと比較して考えるとかなり高いということになります。
もともと、特徴的なオンパッケージメモリを搭載した製品であり、ARM勢のSnapdragon Xに対するIntelの答えでもあります。
問題なのはLunarLake搭載機が実際にバッテリーの持ちが高いかどうかです。
実際、Copilot+のバッテリーテストでは、x86でも電源容量を大きくするなどでバッテリーの持続時間を高めています。
ただし、潜在的にはバッテリーを小さくできるLunarLakeのようなSoCが有利なのかなと思います。
x86のCopilot+は今年の年末に有効化されるのではという話が出ています。
そのため、評価化が定まるのは来年以降ということになりますね。
Intelはデスクトップでは13・14世代の不具合問題を抱えており、RMA対象外という対応から批判を浴びています。
まったくいいところのない最近のIntelですが、ここでコケたらARMに対抗する製品がなくなりますので、市場からどのような評価を受けるのか気になる製品といえると思います。