自作PCユーザーがゲーム用PCの解説をします

自作ユーザーが解説するゲーミングPCガイド

2024年はCPUとGPUの出荷減少で始まる AMDは2桁の減少に直面

投稿日:

2024年のCPUおよびGPU市場は、季節性に起因すると思われる若干のマイナスムードで始まったとJon Peddie Researchが報告している。

PCのCPUおよびGPU出荷数は昨年より増加、しかし前四半期比では減少

最新のレポートはJon Peddie Researchによるもので、CPUとGPUの両方をカバーするPC市場の2024年第1四半期の統計について概説している。

同アナリストによると、2024年第1四半期、PC向けGPU市場は7,000万ユニットに達し、PC向けCPU出荷台数は前年同期比で33%増加した。

CPUとGPUの両セグメントは前年より増加したが、前四半期と比較すると減少していることがわかる。

PC向けGPU出荷台数は、前期比-9.9%となった。

各ベンダーの業績を見てみると、NVIDIAは-7.7%、Intelは-9.6%、AMDは-13.6%と、グラフィックス分野で最大の落ち込みを記録した。

その結果、AMDの市場シェアは全体で-0.7%減少したが、インテルとエヌビディアはそれぞれ0.3%、0.4%シェアを伸ばすことに成功した。

これらは誰にとっても大きな利益でも損失でもないが、AMDが2024年の大半を通じてグラフィックス事業がマイナス傾向にあることをすでに説明していることを考えると、AMDは厳しい状況に追い込まれる可能性があるようだ。レポートの他のハイライトは以下の通り:

当四半期のPCにおけるGPUの全体装着率(統合型GPUとディスクリートGPU、デスクトップ、ノートPC、ワークステーションを含む)は113%で、前四半期から0.6%減少した。

デスクトップ・グラフィックス・アドイン・ボード(ディスクリートGPUを使用するAIB)は前期比-14.8%減少した。

PC用CPU市場全体では、前期比-9.4%、前年同期比33.3%の減少となった。

PC用CPU市場を見ると、2024年第1四半期にはノートブック用CPUが全体の73%を占め、デスクトップ用CPUは27%になると報告されている。

消費者の大半は、通常下半期に行われるアップグレードサイクルをすでに終えている可能性がある。

AMDとインテルもまた、デスクトップ・セグメントの需要と出荷を再燃させるであろう新型チップを発表しようとしている。

AIパソコンはまた、すべての主要チップメーカーとOEMが、2024年を通して起こると予想されるさまざまな新製品と重要な発表で新しいエコシステムをバックアップする最新のトレンドのようである。

一方、NVIDIAとAMDは、今年下半期にもクライアントPCプラットフォーム向けに新しいグラフィックス・アーキテクチャを提供する可能性が高く、前期比-12.4%、10年平均-11%を下回ったディスクリート・グラフィックス・セグメントを後押しするはずだ。

ソース:wccftech – 2024 Begins With Decreased CPU & GPU Shipments, AMD Faces Double-Digit Decline

 

 

 

 

解説:

PCの出荷数が全四半期比で比較すると減少し、特にAMDは二桁の減少に見舞われたという話です。

誤解のないように断っておきますが、23Q4と24Q1のような時期の比較はクリスマスシーズンとほとんど何のイベントもない時期の比較なのでいつも上回っているわけではありません。

Q1は欧米では卒業や入学、就職といった時期からも外れていますので一年で一番需要が低いです。

欧米の卒業や入学、就職時期は9月です。

これは繁農期が6月でそこを避けるために9月になったと言われています。

2013年からの推移をみてもQ4からQ1はやはり下がっていることが多いです。

しかし、まあ、下がっている時期の比較でも勝ち組と負け組は出るわけで、GPUではNVIDIAは-7.7%、Intelは-9.6%、AMDは-13.6%とAMDが一番落ち込んでいるということになります。

当然ですが、内臓グラフィックスも含めた数字になりますのでご承知おきください。

AMDの市場シェアは全体で-0.7%減少したが、インテルとエヌビディアはそれぞれ0.3%、0.4%シェアを伸ばすことに成功しているようです。

残念ながら、市場シェアを見ると、AMDは厳しい立場に追いやられていると判断せざるを得ないでしょう。

コンシュマー向けのPCではやはりハイブリッドの性能は強力でAMDはZen4、Zen4Cという2種類のコアを作ったにも関わらず、一部のAPUを除いてハイブリッドを積極的に採用しようとはしていませんのでそこが売り上げに影響しているものと思います。

AMDもZen4からCPUにGPUを搭載するようになりましたので、CPUの出荷もGPUの数に影響を与えるようになっています。

大半はノートPCに搭載されているAPUによるものなのでしょうが、やはり全体としてIntelにもNVIDIAにも押され気味という現実が明らかになった形です。

今年はAI PCでどのようになるか?が争点になると思います。

出荷割合をみるとノートPCが73%、デスクトップが27%です。

LunarLakeとArrowLakeでより細分化されたIntelのラインナップに対して、AMDはZen5世代で強化されるとは言え、ダイの攻勢をドラスティックに変更するほどのラインナップではないため、わたくしは今後も押され気味になると考えています。

どのようになるのかは注目ですね。

Surfaceに採用されているので数字に出てきてもよさそうな気がしますが、Snapdragonは統計に入っていないのでしょうか。

Macが入っていないのでWindows機のみの統計であることは間違いありませんが、ちょっと気になるところです。

 

  • B!