YoutubeチャンネルのRed Gaming TechnologyでRDNA4とされるものの仕様がアップデートされました。
現在までに判明していること
RDNA4の上位チップはキャンセルされる・・・Navi41&Navi42
RDNA3で考えるとNavi31とNavi32を使ったモデルは以下の通り
- Navi31・・・RX7900XTX、RX7900XT、RX7900GRE
- Navi32・・・RX7800XT、RX7700XT
よって、RDNA4で発売されるモデルは
- Navi48・・・RX8600/XT(?)
- Navi44・・・RX8500XT/8400(?)
の可能性が高いと思われる。
今回アップデートされた仕様
新 | 旧 | |||
チップ名 | Navi48 | Navi44 | Navi48 | Navi44 |
WGP数 | 32 | 16 | 32 | 16 |
SP数 | 4,096 | 2,048 | 4,096 | 2,048 |
演算器数 | 8,192 | 4,096 | 8,192 | 4,096 |
インフィニティ キャッシュ容量 (MB) |
32 | 16 | 不明 | 不明 |
メモリバス幅 | 256 | 128 | 192 | 96 |
メモリ種類 | GDDR6 | GDDR6 | GDDR6 | GDDR6 |
搭載可能メモリ (GB) |
32/16/8 | 16/8/4 | 24/12/6 | 12/6/3 |
最大クロック | 3GHz? | >3GHz | 不明 | 不明 |
TDP | 250-265W | >250-265W | 不明 | 不明 |
今回Red Gaming Technologyでアップデートされた情報から判明したことをまとめたものが上の表です。
まずは項目の開設からします。
WGP数、SP数、演算器数から行きます。
Red Gaming TechnologyではWGP数しか公開されていませんが、RDNA3まででは1WGP=128SPとされていました。
この数はほぼ変更はないものと思われますので、32WGP=4,096SPということになります。
演算器数はRDNA3から1SP=2演算器となりました。
※RDNA2まではは1SP=1演算器
1SP=2演算器のうち、半分はラスタライズには使われないとされています。
nVIDIAもRTX3000シリーズから似たような構造になっていますが、nVIDIAの場合はゲーム用としては使われていない演算器も1CUDAとしてカウントしています。
インフィニティキャッシュは32MB、16MBとなっています。32bitメモリバス幅あたり8MBということになるのでしょう。
こちらはバス幅あたりの容量がRDNA3と比較すると1/2になっています。
しかし、本来はNavi48/44ともにもっと狭いバス幅で使われる予定だったものと思います。
RX7600/XTが128bitですから、Navi48は本来の仕様ではGDDR7と組み合わせてメモリバス幅128bitだったが、コスト削減のためにGDDR6を使いメモリバス幅を倍増させたのではないかと推測します。
搭載可能メモリですが、1チップあたりの容量やメモリのバス幅から設定可能なメモリ(仕様上搭載可能なメモリ)を挙げています。
Navi48の256bitメモリバス幅では32GBか16GBか8GB、Navi44の128bitメモリバス幅では16GBか8GBか4GBとなります。
こちらはあくまでも設定可能なメモリということで、どのくらいのメモリを搭載してくるかはAMDの裁量によります。
例えばNavi48に32GBのメモリが設定可能だからと言って必ず32GBのメモリを搭載してくるわけではないです。
RDNA3のメモリバス幅とメモリ搭載量の関係を見ると、一番可能性が高いのはNavi48は16GB、Navi44は8GBだと思います。
クロックは3GHz内外、TDP250-265Wということで、本来のNavi48の仕様よりかなり背伸びした仕様なのかなと想います。
RDNA3で同クラスのNavi33を搭載したRX7600ではTDPは165Wとなっており、ミドルクラスとして求められるTDPはせいぜいこのくらいでしょう。
しかし、上位モデルがキャンセルされたことにより、仕様上、かなり背伸びをしたスペックがラインナップの中で求められ、その結果、250-265WというTDPにつながったものと思います。
FP32演算性能は52-46TFLOPSの間とされています。こちらはRX7900XTからRX7900GREの間ということです。
RX7900XTの少し下ということですから、おそらく、50TFLOPS程度になるのではないでしょうか。
ダイサイズはN23(RX6600XTなど)の237mm2とN33(RX7600/XTなど)204mm2の間とされ、220mm2程度ではないかと予測されています。
製造プロセスはSamsung4nmが使われるのは既報の通りです。
TSMC3nmの容量はすべてMi400に充てるのだと思われます。
Navi44ですが、ダイサイズはNavi24(RX6500XTなど)が107mm2であることを考えると100mm2前後になると思われます。
単純にNavi48の1/2と考えると110mm2となります。
Geforceとの関係はどうなるのか?
GeforceのミドルレンジモデルはチップがGB205になるといわれています。
それまではAD104となっており、チップの型番の下一桁の数字が大きくなればなるほど性能が下がっていくことを考えるとRTX5070以下のモデルはかなり性能が低くなることが考えられます。
RTX3060とRTX4060の性能向上率が+22%であったことを考えるとRTX4070とRTX5070の性能差もそのくらいになるのではないでしょうか。
FP32演算性能で考えるとRTX3060は12.74TFLOPSでRTX4060は15.11TFLOPSであり、RTX4060/RTX3060=1.186となり18.6%性能が上がっているということになり、ほぼFP32演算性能に比例しているといえます。
そのため、RTX5070の性能がRTX4070の1.2倍になると考えると約35TFLOPSとなり、Navi48の遥か下の性能ということになります。
GB202やGB203といった上位チップを使ったモデルにはおそらく全く敵わないですが、ミドルレンジ以下のモデルのコスパではGeforceを圧倒する可能性が高いです。
現在のRTX4060Ti 16GBはコスパが悪くて不人気モデルとなっていますが、ミドルレンジ以下のモデルはすべてあのような感じになる可能性もあります。
上位モデルを捨てたRadeonがGeforceに性能では逆立ちしてもかなわないですから、せめてコスパで圧倒してほしいものです。