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AMD Zen 5 “Ryzen” モバイル CPUがリーク: 8~16コアでTDP55WのFire Range、28W APUのStrix Point

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AMDは、次世代Zen 5ベースのRyzenモビリティ・ファミリーであるStrix PointファミリーやFire Rangeファミリーのテスト機の出荷を開始した。

AMD Fire Rangeは最大16基の高性能Zen 5コアで55W、Strix Point APUは28WのZen 5コアでFP8ソケットを採用か?

Harukaze5719氏によって発見された、各ラインナップに2つずつ、少なくとも4つの異なるバリエーションとOPN IDがある。

これらには2つのFire Range CPUと2つのStrix Point APUが含まれる。Fire RangeとStrix Pointの両ファミリーは、次世代Zen 5コア・アーキテクチャをベースとし、前者はハイエンドのモビリティ・セグメントを、後者はメインストリームのノートブック市場を狙っている。

OPNコードから見てみよう:

  • 100-0000001335 – Strix Point (1) 28W B0 FP8 Ryzen 9
  • 100-000000994 – Strix Point (1) 28W B0 FP8 Ryzen 9
  • 100-000001028 – Fire Range 16コア 55W B0 Ryzen 9
  • 100-000001029 – Fire Range 8 Core 55W B0 Ryzen 7

また、Momomo_USはnbd.ltd.で2つのEPYC Turin “Breithorn “SKUを発見した:

  • 100-000001535-03 (128 Core / 16 CCD + 1 IOD)
  • 100-000001538-03 (32コア/4 CCD + 1 IOD)

最初にStrix Point SKUを見ると、リストには具体的なことは書かれていないが、両方のAPUが28WのデフォルトTDPで構成されており、Strix Point (1)と記載されている。

また、チップレットベースのプレミアムStrix Pointもあり、内部的にはStrix Point (2)と呼ばれている。

これらのAPUは現在B0リビジョンで、PhoenixとHawk Point APUの両方をサポートするFP8プラットフォームを特徴としている。

AMD Strix Point (1) APUは、Zen 5コア・アーキテクチャに基づく最大8コア16スレッドを提供し、新しいRDNA 3+グラフィックス・アーキテクチャに基づく最大12個のコンピュート・ユニットを搭載する。

また、アップグレードされたAI NPUも搭載され、16 TOPsのHawk Pointの3倍の演算能力を提供する。以下は、Strix Point APUに期待される主な機能の一部である:

  • Zen 4(4nm)モノリシック設計
  • 最大8コア
  • 12 RDNA 3+コンピュートユニット
  • XDNAエンジン統合
  • 2024年下半期発売予定

AMD Fire Rangeのラインアップに目を移すと、これらのチップは最もハイエンドのモバイル製品で、既存のDragon Rangeラインアップの後継となる。

Dragon Rangeと同様に、これらのチップはデスクトップ・グレードのチップレット・ダイを使用し、非3Dと3D V-Cacheのオプションが混在するが、今回はより新しいZen 5コア・アーキテクチャをベースとする。

リストアップされた2つのSKUには、16コア(Ryzen 9)と8コア(Ryzen 7)のSKUがあり、どちらも定格電力は55Wだ。

  • Fire Rangeのラインナップは以下の通り:
  • Zen 5(5nm)チップレット設計
  • 最大16コア
  • RDNA 3+グラフィックスコア(2CU?)
  • 2025年上半期発売予定

現在、AMDはノートPC向けのStrix Point APUを最初に発売し、今年後半に出荷を開始、その後2025年初頭に小売販売を開始する予定である。

一方、Fire Range Mobility SKUは、CES 2025での発表後、2025年後半までに店頭に並ぶ予定である。

アナリスト会社Canalystが最近発表したロードマップによると、Strix Point APUは2024年半ばに、Kraken Pointラインアップ(Strix Pointのリフレッシュ)は2025年上半期に登場する予定である。

これは大まかな予想だが、既存の噂やリーク情報は、ほぼ同じ時期にこのチップが登場することを示唆している。

とはいえ、インテル、クアルコム、アップルもAIとモバイルPCの分野に参入するために新しいチップを準備しているため、AMDはモバイル分野で激しい戦いを強いられている。

AMD Ryzen  モバイル CPU:

CPU
ファミリー
AMD
Sound Wave?
AMD
Krackan Point
AMD
Fire Range
AMD
Strix Point Halo
AMD
Strix Point
AMD
Hawk Point
AMD
Dragon Range
AMD Phoenix AMD
Rembrandt
AMD
Cezanne
AMD Renoir AMD Picasso AMD
Raven Ridge
ファミリー
ブランド
不明 AMD Ryzen 9040
(H/U-Series)
AMD Ryzen 8055
(HX-Series)
AMD Ryzen 8050
(H-Series)
AMD Ryzen 8050
(H/U-Series)
AMD Ryzen 8040
(H/U-Series)
AMD Ryzen 7045
(HX-Series)
AMD Ryzen 7040
(H/U-Series)
AMD Ryzen 6000
AMD Ryzen 7035
AMD Ryzen 5000
(H/U-Series)
AMD Ryzen 4000
(H/U-Series)
AMD Ryzen 3000
(H/U-Series)
AMD Ryzen 2000
(H/U-Series)
製造プロセス 不明 4nm 5nm 4nm 4nm 4nm 5nm 4nm 6nm 7nm 7nm 12nm 14nm
CPUコア
アーキテクチャー
Zen 6? Zen 5 Zen 5 Zen 5C Zen 5 +
Zen 5C
Zen 4 +
Zen 4C
Zen 4 Zen 4 Zen 3+ Zen 3 Zen 2 Zen + Zen 1
CPU コア数/
スレッド数
(最大)
不明 8/16 16/32 16/32 12/24 8/16 16/32 8/16 8/16 8/16 8/16 4/8 4/8
L2 キャッシュ
(最大)
不明 不明 不明 不明 不明 4 MB 16 MB 4 MB 4 MB 4 MB 4 MB 2 MB 2 MB
L3 キャッシュ
(最大)
不明 32 MB 不明 64 MB 32 MB 16 MB 32 MB 16 MB 16 MB 16 MB 8 MB 4 MB 4 MB
最大 CPU
クロック
不明 不明 不明 不明 不明 不明 5.4 GHz 5.2 GHz 5.0 GHz
(Ryzen 9
6980HX)
4.80 GHz
(Ryzen 9
5980HX)
4.3 GHz (Ryzen 9 4900HS) 4.0 GHz
(Ryzen 7
3750H)
3.8 GHz
(Ryzen 7
2800H)
GPU Core
アーキテクチャー
RDNA 5
iGPU?
RDNA 3+
4nm iGPU
RDNA 3+
4nm iGPU
RDNA 3+
4nm iGPU
RDNA 3+
4nm iGPU
RDNA 3
4nm iGPU
RDNA 2
6nm iGPU
RDNA 3
4nm iGPU
RDNA 2
6nm iGPU
Vega Enhanced
7nm
Vega Enhanced
7nm
Vega 14nm Vega 14nm
最大 GPU
コア数
不明 12 CU
(786 コア)
2 CU
(128 コア)
40 CU
(2560 コア)
16 CU
(1024 コア)
12 CU
(786 コア)
2 CU
(128 コア)
12 CU
(786 コア)
12 CU
(786 コア)
8 CU
(512 コア)
8 CU
(512 コア)
10 CU
(640 コア)
11 CU
(704 コア)
最大 GPU
クロック
不明 不明 不明 不明 不明 2800 MHz 2200 MHz 2800 MHz 2400 MHz 2100 MHz 1750 MHz 1400 MHz 1300 MHz
TDP (cTDP
Down/Up)
不明 15W-45W (65W cTDP) 55W-75W (65W cTDP) 25-125W 15W-45W (65W cTDP) 15W-45W (65W cTDP) 55W-75W (65W cTDP) 15W-45W
(65W cTDP)
15W-55W
(65W cTDP)
15W -54W
(54W cTDP)
15W-45W (65W cTDP) 12-35W (35W cTDP) 35W-45W (65W cTDP)
発売時期 2026? 2025? 2H 2024? 2024H2? 2024H2 2024Q1 2023Q1 2023Q2 2022Q1 2021Q1 2020Q2 2019Q1 2018Q4

ソース:wccftech – AMD Zen 5 “Ryzen” Mobility CPUs Leak Out: Fire Range In 8 To 16 Core With 55W TDPs, Strix Point In 28W APUs

 

 

 

 

解説:

AMD Strix Pointの情報がリーク

かねてからの情報通り、Strix Pointは存在して、今年中には出るようです。

MI300A/Xが好調なAMDですが、2023年の初頭に突如発表されて突貫工事で発売したのかなあと邪推してしまいました。

通常ならAPUはCESで発表して、4-6月に採用するノートPCが出始めるというスケジュールでしたが、好調なモバイルPCの分野を遅らせてまで優先することが何かあったとしたらMI300シリーズしかありえないのかなあと思います。

それはともかくとして、APUは携帯ゲーミングPCに採用されて全く新しい需要を生み出し、既存のノートPCや小型のベアボーンPCに対してもかなり好感触だっだではないでしょうか。

しかし、足元を見るとスマホの雄QualcommがSnapdragon X Eliteを引っ提げてWindowsノートPC市場に殴り込みをかけてきており、搭載されていてるArdenoはRadeon 780Mとほぼ同等の性能があるとされていますので、AMDも心中穏やかではないのではないかと思います。

一方でAppleもSoCのiGPUは相当の高性能です。

残念ながらAppleはゲーミング市場では存在感を発揮できていませんが、ARMのWindows進出のような転換点があれば大きく化ける可能性は持っていると思います。

APU(SoC)ではRadeonという強力な内蔵GPUを抱えるAMDが向かうところ敵なしの状態で無双していましたが、今後はスマホ勢を中心としたスマホのゲームで鍛えられた強力なiGPUを擁するメーカーが多数ありますので、安穏としていられる状況ではないのかなと思います。

 

気になるNVIDIAの動向

Snapdragon X Eliteの性能は驚きをもって迎えられましたが、ARM+強力な内蔵GPUといえば、かつてはNVIDIAのTegraシリーズが真っ先に名前が上がるほど有名でした。

サーバーでもARM CPUとしてGraceを抱えるNVIDIAがこのまま黙ってみてているとはとても思えなく、今後、ARM+Windowsの世界にNVIDIAが参入してくる可能性は高いと思います。

そうなるとNVIDIAオフィシャルCPU+内蔵GPU(SoC)とNVIDIAオフィシャルのチップセット(マザーボード)が発売されるわけで、当然、DLSSやレイトレなどの技術も即座に対応するものと思います。

現時点でもARMはx86と比較しても性能にそん色がないレベルですから、Geforceの強力なブランドを前面に押し出して、NVIDIA公式PCプラットフォームとして、ブランディングしてくる可能性は大きいと思います。

特にNVLINKのようなハードウェアの規格としてNVIDIA専用を謳うような仕組みを仕掛けてそれが成功すればIntelですらもうかうかしていられない状況になるのではないでしょうか。

やはり今後一層競争が激化するのはローエンドゲーミングを担う高性能内蔵GPUを搭載するAPU(SoC)の分野だと思います。

  • B!