AMDのレノボ専用チップは超強力だ。
中国のテック系ニュースサイト「mydrivers.com」は先日、レノボ独自のAMD Ryzen 7 7840S CPUを搭載した、レノボの新しいYoga Air 14s 2023 Ryzen Editionをレビューした。
これは8コア/16スレッドのZen 4チップで、TDPは30Wと低い。
TDPが30 Wの7840 Sは、AMDの消費電力のはるかに大きい45 WのRyzen 9 7940 HS CPUよりもわずか5%低いだけで、並外れた性能を発揮することを技術系メディアが明らかにした。
Ryzen 7 7840Sとその弟分であるRyzen 5 7640Sは、従来のAMD Ryzen CPUではなく、「HS」シリーズと混同してはならない。
この2つが特別なのは、どちらもレノボ専用に作られており、他のOEMでは購入できないことだ(少なくとも現時点では)。
AMDの7040HSシリーズCPUと比較すると、これらの「7040S」CPUは、より少ない電力とより少ない発熱を必要とし、7040HSパーツで設定可能な35~45WのTDPに対し、30WのTDPを特徴としている。
特に7840Sは、クロック速度3.30~5.10GHzの8つのZen 4 CPUコア、Radeon 780Mグラフィックス、ハードウェアベースのAIアクセラレーションを実現するAMDの7040シリーズ専用Ryzen AIチップを搭載している。
Yoga Air 14s 2023 Ryzen Editionに搭載された7840Sは、AMDのMIPI SCIなどの高性能インターフェースをサポートするために設計されたAMDの大型FP8パッケージも利用している。
なぜこれらのチップがLenovo専用なのかは謎のままだが、OEM専用CPUを見るのはこれが初めてではない。
MyDriversは、7840Sノートパソコンを、すべてのシネベンチ、R15、R20、R23、POV-Ray、X264、X265、チェス・ベンチマーク、3DMarkなど、さまざまなベンチマークでテストした。
全体的に、7840Sは信じられないほど高いスコアを記録し、より高いクロックスピードと50%高いTDPを持つAMDのCPU Ryzen 9 7940HSよりもわずか5%低いパフォーマンスしか示さなかった。
しかし、いくつかのワークロード(x264とx265)では、その差がかなり大きくなっている。
今のところ、このノートPCのベンチマークは1人のレビュアーによるものしか見ていないため、これらの結果は大目に見てほしい。
しかし、ベンチマークが正確であれば、7840SはAMDのRyzen Z1チップと同様の動作をする、非常に電力効率の高いCPUということになる。
レノボは、大型の頑丈な冷却ソリューションと厚めの筐体によって、チップを低熱でより高くブーストできるようにすることで、ごまかしはしていない。
Yoga 14sの筐体は13.9mmと非常に薄く、他のほとんどの超薄型ラップトップが採用しているものに近い。
CPUだけでなく、Yoga 14s Ryzen Editionは、ピーク輝度600nit、可変リフレッシュレート90Hzの14.5インチ2944×1840スクリーン、ドルビービジョン対応、ディスプレイHDR 500対応、Eyesafe 2.0保護など、多くのプレミアム機能を搭載している。
また、印象的な6スピーカー・オーディオ・システムと70Whの大容量バッテリーを搭載しており、MyDriversによれば、バッテリー駆動時間は14時間以上だ。
ストレージとメモリは、32GBの超高速LPDDR5X 6400MHz RAMと1TBのPCIe 4.0 PM9A1サムスン製SSDを搭載している。
レノボはどうやら、市場で最も魅力的なRyzenラップトップの1つを作ったようだ。
多くのプレミアム機能を備えているだけでなく、レノボ専用のRyzen 7 7840Sは、この小さなパッケージに印象的な火力を詰め込んでおり、AMDのかなり高いワット数のRyzen 9ユニットと競合するのに十分な火力を備えている。
ソース;Tom’s Hardware – Ryzen 7 7840S Shows Impressive 30W Performance in Yoga 14s Ryzen Edition Laptop
解説:
Ryzen 7 7840Sは非常に高い性能を発揮するがLenovo専用
Lenovoと蜜月の関係を築いているAMDですが、それを象徴するような話がまた出てきました。
lenovoのYoga Air 14s 2023 Ryzen Editionに搭載されている7840SはTDP30W版のPhoenixです。
これが7940HSの45Wに対して30WのTDPながら5%しか性能が落ちていないとして話題になっています。
筐体の開発力や販売力、サポート力が優れているLenovoのような大手にOEMはAMDにとっては理想的なビジネスパートナーなのでしょう。
Threadripper5000シリーズもLenovo専売であったことが思い出されます。
そろそろ自作パーツようにもRyzen 7 7700Gを出していただいても罰は当たらないと思いますが、どうなんでしょう。
AMDさん。