Intel の第 12 世代および第 13 世代 CPU 用 700 シリーズマザーボードには、I226-V Ethernet LAN コントローラーの欠陥があると噂されていると TechPowerUp が報じています。
Intel、Microsoft、ASUS、および一部のRedditコミュニティでは、接続が不規則に低下しており、ユーザーとデザイナーは、コントローラに設計上の欠陥があるかどうか疑問に思っています。
Intelはこの問題に関して公式な声明は出していませんが、同社にとって新しい問題でもありません。
IntelのI226-V 2.5 GbE Ethernetコントローラは、I225-V Ethernetコントローラで見つかったのと同じ欠陥を持ち、時折ユーザーの接続を切断する可能性があります。
I226-Vの前身であるI225-Vコントローラにも、ネットワーク接続の切断や性能の低下といった欠陥が見つかっている。
この斑点はハードウェアに起因するもので、ファームウェアのアップデートではなく、ハードウェアの交換が必要になることを意味する。
Intelは、I225-V2コントローラをリリースし、ハードウェアをアップデートして、前バージョンの問題を軽減した。
それでも、ユーザーは問題のために更新されたボードを購入することを望まず、接続をフルリンクではなく1GbEに下げた。
現在のI226-Vの接続低下は長くは続かず、すぐに解決すると言われていますが、ゲームや大きなファイルのダウンロード、一部の電話会議などで目立つことがあるそうです。
接続低下をリアルタイムで確認したいユーザーは、”Windowsイベントビューア “の “Windowsログ “を見て、”システム “をクリックするとできます。
さらに、”e2fnexpress” ファイルを見て、イベント27とイベント32の両方のエラーメッセージを探すことができます。
現在、この問題を解決するドライバのアップデートはなく、TechPowerUpは前述の1GbEの回避策を試みましたが、問題を完全に解決することはできませんでした。
Raptor Lake 700シリーズの高価格帯のマザーボードの中には、マザーボード上にデュアルEthernetコントローラを搭載しているものがあり、同社のRealtekやMarvellのサードパーティ製コントローラオプションのいずれかに変更するか、代わりにボード上のWi-Fi統合を使用することができます。
ただし、安価なマザーボードを使用している場合、ユーザーはPCシステム用のワイヤレスアダプターやPCIeネットワークアダプターを購入するために追加料金を支払う恐れがあります。
解説:
通信機能は搭載されていてもまっとうに動くとは限らない
LANのチップが搭載されていれば必ず正常に動くと思っている方はいると思いますが、必ずしもそうとは限らないです。
昔話になりますが、個人でLANなどはあまり利用されてなかったころ、まっとうに動くLANはIntelだけと言われていました。
理由はIntelのLANのCPU負荷が低かったからです。
VPNを構築するとまっとうな帯域で通信出来るのはIntel LANだけだったというような時代もあって、IntelのLANはブランドになっていきました。
※ IPSecの処理をチップ側で行ってCPUの負荷をオフロードしていたことが理由だったと思います。
昔は某社のチップでパケットロスが多いのはチップに書いてあるカニがパケットを食べているからだという笑い話がありました。
※ 現在はそんなことは無いと思います。
AMDのマザーボードにIntelのLANが搭載されていることがよくありますが、それが理由です。
ギガビットが出始めの頃、Intel以外のメーカーだとCPUの処理が追い付かずにパケットロスが起きることが良くありました。
今はそう言う時代ではありませんが、長時間にわたって正常に帯域を処理し続けるにはそれなりの安定性が必要です。
LANの帯域
100Mb(100MbE) = 12.5MB/s
1000Mb(GbE) =125MB/s
2.5GbE = 312.5MB/s
5GbE = 625MB/s
10GbE = 1250MB/s
参考
SATA3 6Gbps = 600MB/s
USB4 40Gbps = 5120MB/s
と言うことで10GbEになると、LANと言えどもちょっと前のストレージやまだ普及してない最新規格のUSBに迫るくらいの帯域になるわけです。
注意してほしいのは通信と言うのは現在のPCの場合、起動している間中、ずっと負荷がかかり続けるということです。
LANの場合は世界中と通信しなくてはなりませんから、それにかかるプロトコルの処理も膨大になる上にデータが欠損した場合の再送の仕組みも持っています。
そのうえでこれだけの帯域を常時使用するにはLANチップの側にもかなりの負荷がかかります。
使えることとを安定して使えることは全く別種のことです。
Intelと言えどもバグありの製品はあるということですね。
現在、I226-Vしか搭載されてない場合、1Gbpsに落として使用するなど性能を保ったまま解決する方法はないようです。
今の時代にこういう話が出てくるのは何か懐かしい感じがします。