NVIDIAのGeForce RTX 4090は、まだリテールにすら出ていないのに、噂ではすでに真のフラッグシップであるRTX 4090 Tiを温めているようです。
NVIDIAのGeForce RTX 4090 Tiは、最大3GHzのブーストと11%のコア増でRTX 4090をさらに20%性能向上させると噂される
NVIDIA GeForce RTX 4090 Tiに関する噂は、Twitterのリーク者である@XpeaGPUのもので、NVIDIAはRTX 4090 Tiのために最高のAD102 GPUダイを保存していると主張しています。
RTX 3090 Tiでも同じことが起こったので、それほど驚くことではないはずです。
しかし、スペックは非常識なので、この噂の内容から見ていきましょう。
https://twitter.com/XpeaGPU/status/1580024711072739329?ref_src=twsrc%5Etfw
NVIDIA GeForce RTX 4090 Tiは、144個のSMのうち2個だけを無効化した部分カットダイで、合計18176個のCUDAコアを搭載していると言われています。
このGPUは、96MBのL2キャッシュと合計224個のROPを搭載しており、まさに正気の沙汰とは思えません。
このカードは、TSMC 4Nプロセスノードを採用し、2.75GHz(デフォルト)のクロック速度を提供し、一般的なゲームワークロードでは、2.95GHzまたは3GHzまでのブーストクロックを達成する予定です。
これは、デフォルトクロックの+190 MHzの増加です。
メモリ仕様については、GeForce RTX 4090 Tiは24GB GDDR6Xを搭載し、384ビットバスインターフェースで24Gbpsの速度で動作すると予想されています。これは、最大1.152 TB/sの帯域幅を提供することになります。
このようにスペックが向上すると、消費電力も高くなり、このフラッグシップモデルは約600WのTBPで動作すると予想されています。
このカードは、RTX 4090よりも25W高い475WのTGPを特徴とすると言われていますが、カスタムモデルは、600W以上に押し上げる可能性があります。
NVIDIA GeForce RTX 4090は非常に効率的なカードであり、定格電力の70%まで電圧を下げても同じパフォーマンスを発揮することができることを見てきた。
4090 Tiが選別されたダイを使用していることが事実であれば、NVIDIAは電圧をさらに最適化することができたので、ワット数の数値が低いことの説明となるかもしれない。
このグラフィックスカードは、RTX 4090よりも約10~20%優れた性能を提供すると言われているので、RTX 3090 Tiの2倍の性能という数字を間違いなく達成するか、上回るはずで、本当に素晴らしいことだと思います。
しかし、このような性質のカードはすぐには発売されません。
NVIDIAは、AMDがRDNA 3 Radeon RX 7000のラインナップで手ごわい相手が出てくるまで、この獣を隠しておく可能性が高いので、RTX 4090 Tiが実際に動くところを見られるのは、かなり先になるかもしれません。
また、NVIDIAは今後数ヶ月の間に、よりメインストリーム向けのパーツに注力する必要があります。
NVIDIA GeForce RTX 4090 Tiの “噂 “のスペック:
グラフィック カード名 |
NVIDIA GeForce RTX 4090 Ti |
NVIDIA GeForce RTX 4090 |
NVIDIA GeForce RTX 4080 16G |
NVIDIA GeForce RTX 4080 12G |
NVIDIA GeForce RTX 3090 Ti |
GPU名 | Ada Lovelace AD102-400? | Ada Lovelace AD102-300 | Ada Lovelace AD103-300 | Ada Lovelace AD104-400 | Ampere GA102-225 |
製造プロセス | TSMC 4N | TSMC 4N | TSMC 4N | TSMC 4N | Samsung 8nm |
ダイサイズ | 608mm2 | 608mm2 | 378.6mm2 | 294.5mm2 | 628.4mm2 |
トランジスタ数 | 760億 | 760億 | 459億 | 358億 | 280億 |
CUDAコア数 | 18,432 | 16,384 | 9,728 | 7,680 | 10,240 |
TMU数 / ROP数 |
不明 | 512 / 176 | 320 / 112 | 240 / 80 | 320 / 112 |
Tensor / RT コア数 |
不明 | 512 / 128 | 304 / 76 | 240 / 60 | 320 / 80 |
ベースクロック | 不明 | 2230 MHz | 2210 MHz | 2310 MHz | 1365 MHz |
ブーストクロック | 2710 MHz | 2520 MHz | 2510 MHz | 2610 MHz | 1665 MHz |
FP32演算性能 | 100 TFLOPs | 83 TFLOPs | 49 TFLOPs | 40 TFLOPs | 40 TFLOPs |
RT TFLOPs | 不明 | 191 TFLOPs | 113 TFLOPs | 82 TFLOPs | 78 TFLOPs |
Tensor-TOPs | 不明 | 1321 TOPs | 780 TOPs | 641 TOPs | 320 TOPs |
メモリ容量 ・種類 |
24 GB GDDR6X | 24 GB GDDR6X | 16 GB GDDR6X | 12 GB GDDR6X | 24 GB GDDR6X |
メモリバス幅 | 384-bit | 384-bit | 256-bit | 192-bit | 384-bit |
メモリ速度 | 24.0 Gbps | 21.0 Gbps | 23.0 Gbps | 21.0 Gbps | 21 Gbps |
メモリ帯域幅 | 1152 GB/s | 1008 GB/s | 736 GB/s | 504 GB/s | 1,008Gbps |
TBP | 475W | 450W | 320W | 285W | 350W |
価格 (希望小売 価格 / FE版) |
$2199 US? | $1599 US | $1199 US | $899 US | $1499 |
発売時期 | 不明 | 2022/10/12 | 2022/11 | 2022/11 | 2022/03/29 |
解説:
発売日の次の日から上位モデルの噂
RTX4090が発売されました。
購入された一部の選ばれた方々はいろいろと試している最中でしょう。
リークでは上位モデルであるRTX4090Tiの噂が飛んできました。
リーク情報では既にRTX4090Tiの噂はあったわけですが、実売約30万円のGPUの発売日の次の日から上位モデルの噂が飛んでくるのは少し感じるところがあります。
この世界はやはり、一般の人が立ち入ることができないような常識を超えたところがあると思います。
事前にこの情報を知っていた私ですら感じるところがあります。
ライバル製品の動向、フルシリコンと言う生産上の都合、製造コストと価格、いろいろな要素があるのでしょうが、実売30万円のフラッグシップのさらに上のモデルがあるという事実に私レベルの資金力では戦慄を禁じえません。
RTX4090TiはRTX4090の日本価格から逆算すると40万円前後(約41万円)になると思います。
購入できる方は本当にごくごく一部でしょうね。
販売する側にとっては嫌な書き方だと思いますが、一応私の考えていることを書いておきます。
価格に関することです。
当初、nvidiaはTSMC4NでAda Lovelaceをマイニング特需が終わる前を前提とした数量で生産計画を立てていました。
ここは確定です。
しかし、その後、マイニング特需が終わり、生産計画を変更したいnVidiaはTSMC4Nの生産容量があまり、代わりに生産してくれるところを見つけてこなくてはならなくなりました。
ここまではニュースになっていました。
しかし、その後のがどうなったのか続報がありません。
よってはっきりは言えませんが、EVGAが事業の大部分を占めるnVidiaのGPU製造から撤退したことから考えると、相当の数量の負担が来たのではないかと私は感じました。
この辺に関して、何か情報をお持ちの方はコメントで教えていただけると幸いです。
つまり、シェアナンバーワンのAIBであるEVGAが下りてしまうほど、各AIBに現在の需要からすると途方もない数が割り当てられている可能性があるということです。
もちろんですが、私の憶測にすぎませんのでその旨お断りしておきます。
何が言いたいか?
Ada Lovelaceはその価格が最後まで維持できない可能性があるということです。
もちろん単なる私の推測に過ぎませんので、そうならない可能性もあると思います。
しかし、これからAda Lovelaceを購入予定の方は、頭の片隅にでも入れておいて、後悔の無いようにしてください。
私が一部でPCパーツの需給が崩れるのではないかと考える今一つの理由がこれです。
https://twitter.com/KotoriKanase/status/1580059369214947328
現在アメリカでは平均8%のインフレに見舞われており、価格の抑制のため、FRBが金利を上げています。
平均8%ですので物によっては20%程度値上がりしているものもあるということです。
日本ではこの30年間平均収入が上がっていていませんが、アメリカでは2-3倍になっていますので、特に生活ができないというレベルではないようですが、ロシア-ウクライナ戦争で天然ガスを中心として、その代替燃料である原油も巻き込んで価格が上がっています。
燃料価格が上がればあらゆるコストが上がりますので、これがインフレの原因の大きな一つだと私は考えています。
アメリカでは既に今まで景気をけん引してきたテック企業の業績が下がり始めています。
ロイター – 米インテル、第3四半期は利益率が大幅低下 低価格半導体シフトで
この状態でさらに、金利を上げると言っていますので、もう景気などは関係なく、インフレが収まるまで金利を上げると言ってるのに等しいということになります。
景気とは関係なく物価が上がっているので、物価を抑制するために金利を上げ、企業を殺すと言ってるのに等しいです。
この状況の中で、需給のバランスを読み違えて数が出るとどうなるのかはちょっと予想が付きませんが、あまり良い結果にならないことだけは確実でしょう。