RTX LHR BIOS v2 Unlocker Toolはマルウェアであるとの報告がなされていますので、注意を喚起しておきます。
ソース:Gigazine – 「NVIDIA製GPUのマイニング性能を改善する」ツールが実は悪質マルウェアだったと判明
コメントで情報をいただきました。ありがとうございます。
Ampere GPUで完全な暗号マイニング性能を提供することを目的とした「RTX LHR BIOS v2 Unlocked」という形で、別のNVIDIA LHRバイパスツールが公開されています。
RTX LHR BIOS v2 Unlocker ToolはNVIDIAのLHRをバイパスし、Ampere GPUで完全な暗号マイニングパフォーマンスを提供する。
SergeyがGithubにアップロードした新しいツールは、HiveOSなどのマイニングOSから外挿された修正BIOSを利用しています。
このツールを実行すると、BIOSの変更がGPUに反映され、同時に既存のBIOSが保存されるため、万が一何か問題が発生した場合のバックアップが確保されます。
この改造は、GeForce RTX 30 LHRシリーズやRTX Workstationグラフィックスカードなど、Ampere GPUアーキテクチャを採用したNVIDIAのGeForce RTXラインナップ全てにインストールすることが可能です。
このツールは、すべてのカードの完全なマイニング性能を解放することができると主張し、その性能測定は以下のように見ることができます。
サポートされているRTX Ampereのモデルとそのパフォーマンス
- RTX 3060 LHR V2 – 最大49 MH/s
- RTX 3060 Ti LHR – 最大61MH/s
- RTX 3070 LHR – 最大57 MH/s
- RTX 3070 Ti・・・最大69MH/s
- RTX 3080 LHR – 最大100MH/s
- RTX 3080 Ti – 最大115MH/s
- RTX A2000 – 最大46MH/s
- RTX A4000 – 最大67MH/s
- RTX A4500 – 未測定
- RTX A5000 – 最大110MH/s
LHR v2ロックを搭載したRTXカード用の初の完全自動化BIOSモディファイアです。使い方は簡単、直感的で高度な知識は必要ありません。
以前読み込んだBIOSファイル(HiveOsや他のマイニングOSを使用)の修正や、システムにインストールされたグラフィックカードからBIOSを読み込み、自動バックアップ、ファイル修正、修正後のBIOSを使ったフラッシュメモリが可能になります。
さらに、RTX Axxxxシリーズカードのファイルも修正し、パフォーマンスを向上させます。現時点では、より最新のNvidia製グラフィックカードとの統合は予定されていません。
Github経由
NVIDIA RTX LHR BIOS v2 Unlockedの作者は、様々なカードでのアンロックパフォーマンスを紹介するMinerstatのスクリーンショットもアップロードしています。
しかし、BIOSの修正を正しく利用するためには、プライベートサーバーでのみ利用できる特別なドライバをシステムにインストールする必要がある。
確かに非公式ドライバをインストールすると、ゲームやワークステーションアプリケーションのサポートがないなど、潜在的に望ましくない問題が発生する可能性があることを意味します。
そのため、これらの問題を気にせず、システムでのマイニングのみを計画している場合は、このソリューションを使用することができますが、そうでない場合は、得られるものに比べて多くのものを失うことになります。
公式BIOSにフラッシュバックし、公式ドライバーをダウンロードすることは可能ですが、アンロックされたマイニング性能は失われます。
よくある質問
価格はいくらですか?
ソフトウェアの使用は無料です。このプログラムで改造したBIOSファイルの販売を禁じます。改造したバージョンのドライバをコピーして転売することは認めません。もし、私がそれに値すると思われるなら、寄付していただいても結構です。
HiveOSで動作しますか?
はい、しかしWindowsコンピュータのBIOSを修正する必要があります。上に手順が書いてあります。
安全ですか?
はい、いつでもオリジナルのNVIDIAドライバとBIOSに戻すことができます。
それはSCAMではないですか?
私は無料で提供しています。このプログラムの使用はユーザーの判断に委ねられます。ここにSCAMのチャンスはありませんね。もし、自分に合わないと判断した場合は、使用する必要はありません。
ロルミナー以外の採掘機を使ってもいいですか?
Nvidia GPU用のどのマイナーでも使用できます。
Githubより
解説:
マイニングの話題はコメントでも少し批判されたのであまり出さないようにしていたのですが、あまりに影響が大きいので今回は取り上げることにしました。
いつか出るとは思っていましたが、ついに登場。
AmpereのLHR制限を解除する_BIOSです。
一応クラックBIOSと言うことになるんですかねえ。
私はためしていませんが、完全に無料で提供されているようで、制限は100%解除できるようです。
今更これでGPUの価格が上がったりはしないと思いますが、下がりにくくはなるかもしれません。
イーサリアムPoS後のGPU価格
今までイーサリアムはPoWと言うどれだけ演算性能を提供したか?でマイニングの報酬が決まっていましたが、2022年6月のアップデートによってPoSに移行して、どれだけイーサリアムを保有しているかでもマイニング報酬が決まるようになります。
よって、GPUの価格下がるだろうと言われています。
ビットコインなどではマイニングできないのか?と疑問に思う方もいると思いますが、ビットコインは専用のマイニングチップが作りやすいアルゴリズムになっており、GPUマイニングでは十分なマイニング報酬を得ることが難しくなっています。
専用のマイニングチップ、ASICと言われていますが、こちらは特定の演算(ここではマイニングアルゴリズム)では汎用演算用のGPUとは性能が天と地ほども違うため、十分に収益を上げることが出来なくなります。
今までイーサリアムは大規模なマイニング業者が寡占することを防ぐため、専用のマイニングチップが作りにくいマイニングアルゴリズムを採用してきました。
つまり、「GPUでマイニング報酬を稼ぐならば、イーサリアムが鉄板」と言う状態だったわけですが、PoS移行後はそうではなくなるということになります。
AmpereのLHRもイーサリアムだけにしか効果がありませんでした。
今まではイーサリアムをマイニングすればある程度、誰でも、子供でも鉄板で稼いでいけていましたが、今後はマイナーなアルトコインを見つけてGPUマイニングでも十分稼いでいけるだけの情報収集や判断力が必要になっていきます。
私はPoS導入後GPUの価格が下がるのかは断言できないと言ってきましたが、そう言うことです。
ただし、今後、マイニングのために大規模な投資を行う人は今までと比較すると相対的に減るのではないかと思います。
私の意見を言うと、お金さえあれば、だれでも、子供でもマイニングで収益が上げられた今までが異常だったと思います。
これがマイニングゴールドラッシュの終わりなのか、新しいマイニング全盛時代の始まりなのかは今の時点では誰にも分らないと思います。
LHRのリミッターを解除するクラックBIOSの登場が今の時期だったのは不幸中の幸いかもしれません。
※ PS.今後は仮想通貨(アルトコイン)のチャートを読んで、どのアルトコインをマイニングしたらよいか決定してくれるソフトが流行るかもしれません。(今でもあるのかな?)
恐らく、そう言ったソフトの大半は有料になると思いますので、今までのように思った通りに稼ぐというのは難しくなるでしょう。
また、特定のソフトが大流行し、一つのアルゴリズムでマイニングするアルトコインを決めるということになれば、大勢の人が使えばすぐに収益が悪くなります。
「バカでも稼げる」というのは異常な状態であることはお断りしておきます。
そのため、このような世界になれば、大流行したソフトが決定したアルトコインに大量のマイナーが流れ込み、すぐに効率が悪くなって、蝗の群れのように次々とマイニングするアルトコインを変更する、そう言う百鬼夜行のような世界になるかもしれませんね。
自分でそのアルゴリズムを開発してプログラミングできる人だけが儲けを得られる様な構造に変化していく可能性は大だと思います。
一つだけ確実に言えることは、猫でもマイニングで稼げた時代はもう終わるということです。
RTX LHR BIOS v2 Unlocker Toolはマルウェアであるとの報告がなされていますので、注意を喚起しておきます。
ソース:Gigazine – 「NVIDIA製GPUのマイニング性能を改善する」ツールが実は悪質マルウェアだったと判明
コメントで情報をいただきました。ありがとうございます。